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「おうち時間」によりECサイトは大幅に使用頻度が増加し、それにともない市場の拡大が見られています。ECサイトの戦国時代とも言われる昨今、「売上が上がらない」「売上アップさせるには?」といった悩みのあるEC担当者は多いのではないでしょうか?本記事では、ECサイトの売上を上げる方法や考え方、導入するべきツールなどを網羅的かつ分かりやすくご紹介します。
目次
ECサイトの売上をアップさせるための心構え
ECサイトの売上アップにおいて最も重要なことは「ユーザー目線」です。
もちろん、商品の質や集客も非常に重要ですが、その商品の良さが伝わらないECサイトでは意味がなく、集客してもユーザーが買いたいと思えるECサイトでなければCVにはつながりません。以下では、ECサイトの売上をアップさせるために必要な心構えを4つご紹介します。
ユーザビリティの高いサイトを作る
ECサイトのユーザビリティとは、ユーザーが商品を購入するにあたっていかに快適な購入体験ができるかです。これを高めることで、サイトからの離脱が減りCVR向上につながります。
例えば、下記のような例があげられます。
- フォントやスタイルの統一
- スムーズなサイト回遊のための導線設置
- 検索機能の設置
- 商品の並べ替え機能の設置
- 最適なページスピード
また、ユーザビリティはSEOの評価指標のひとつでもあるため、SEO対策にも効果が見込めます。
明確なペルソナ設定をして集客する
ペルソナとは、商品を購入する典型的なユーザー像のことです。実際に存在するかのように年齢から家族構成、休日の過ごし方まで考えるため、ターゲットユーザーをより詳細にしたものとなっています。
一概にECサイトといってもジャンルやユーザー属性は同じではないため、運用するECサイトに見合うペルソナを明確にすることで、届けたいユーザーにピンポイントで商品を届けることができるようになります。
ペルソナ設定については、「マーケティングにおいてペルソナ設定がとても重要!!ペルソナ設定とは何か、方法まで詳しく解説」をご覧ください。
購入までの導線を最適化する
一般的に、ECサイトではLPから3クリック以内に商品購入ページに到達できるのが好ましいとされています。他にもページ上部にタブが設置されているか、パンくずリストは設置されているかなど、ユーザーの購買行動にあたり適切な導線を引くことで、CV数の向上が見込めます。
リピーターの対策をおこなう
CVしたユーザーを囲い込み、リピーターにすることも継続的な売上には重要です。
「ユーザー育成」とも言いますが、購入に至ったユーザーのその先も考える必要があることを覚えておきましょう。
具体的な施策は後述の「LINE公式アカウントで顧客を囲い込む」で紹介します。
ユーザーがCVしやすく売上につながるECサイトとは
CVを獲得しやすいECサイトには、ユーザーの利便性を考慮した工夫が施されています。
以下では売上が伸びているECサイトの特長を3点ご紹介します。
詳しい商品紹介
実店舗とは異なり、ECサイトの大きなデメリットとしてユーザーが商品を手に取って見れない点があげられます。しかし商品の魅力が少しでも伝わるよう工夫し、デメリットを埋めることができれば、実店舗を超える売上を達成することも夢ではありません。
以下では、ユーザーに商品情報を最大限伝える方法を3つご紹介します。
商品の写真を増やす
商品の実物が見れないECサイトで商品の魅力を伝えるために、効果的なもののひとつが写真です。写真の質と量を向上させることでユーザーの購買につながる可能性があります。
商品次第で最適な写真は異なりますが、最近では360°カメラなどの可視化技術も高まっているため、商品の魅力を伝えるために最適な写真掲載を心がけましょう。
画像引用元:ユニクロ公式オンラインストア | ユニクロ
商品の説明文を増やす
食料品や化粧品など、身体に影響が大きいものほど、素材・成分・産地を細かく記入することでユーザーに安心感を与えられます。また、アパレル関係ならば着用イメージを沸かせられるように、モデルの身長やスリーサイズなどを記載することで、ユーザーの不安も解消されるでしょう。
「商品知識がない状態でもその商品を理解できるECサイトであるか」という基準で説明を考えるとよいでしょう。
画像引用元:ユニクロ公式オンラインストア | ユニクロ
レビューで信頼度を上げる
レビューは同じユーザー目線の商品情報であるため、他のユーザーからすると非常に有益な情報の一つです。よい商品をよいECサイトで販売することでいずれレビューの数が増え、商品信頼度を上げることができるでしょう。
しかし、レビューはECサイト運用者の努力だけでは難しく、商品が高いクオリティであることが前提として必要となります。EC担当者としては、商品購入後にアンケートを設置するといった施策を試みることで、レビューのボリュームを増やすことができるかもしれません。
ID決済の導入
ID決済を導入するメリットは大きく2つあります。
- ユーザーがさまざまな決済サービスで支払いできるため、購入を簡略化できる
- ID決済の会員から自社サイトへの集客が見込める
ID決済を導入して、CVを獲得しやすいECサイト制作をしましょう。
また、具体的な導入方法としてはトラブル対応にかかる手間や費用面から見ても、「決済代行会社」を利用して一括導入するとよいでしょう。
オムニチャネルの活用
オムニチャネルとは企業とユーザーの接点となるチャネルを連携させることで、リアルとインターネットの境目をなくす試みです。実店舗も持ち合わせている方は、ぜひ参考にしてみてください。
オムニチャネルについては、「オムニチャネルとは?メリット・デメリットや実例など徹底解説します!」をご覧ください。
ECサイトで売上アップのために活用できる集客のマーケティング手法
ここからは実際にECサイトに訪れるユーザーを増やすための集客マーケティング手法を、SEO対策と広告配信の2つの視点からご紹介します。
SEO対策の実施
低コストでできる集客マーケティング手法として、代表的なものにSEO対策があります。
明確なペルソナ設定に基づき、選定したキーワードに沿ったタイトルや見出し、内容にすることで、自然検索において上位に表示され、CTR向上が見込めます。SEOにおける評価指標はさまざまですが、検索エンジンがユーザーニーズに応えられていると判断できるコンテンツの作成を心がけることが重要です。そして「ユーザー目線」を意識したECサイトであることが検索エンジンに伝わると、自然検索上位に表示され、多くのユーザーにアプローチできるのです。
すぐに効果が出るものではありませんが、数あるマーケティング施策のなかでも出稿を中断すると流入がゼロになる多くの広告とは異なります。
SEO対策は中断しても、それまでに注いだ労力がコンテンツとして残り続けるので、「ウェブ上の資産」となるのです。SEO対策で低コストの資産構築を検討してみてはどうでしょうか?
SEO対策については「ECサイトにSEO対策は必要?重要性や方法、注意点を解説」をご覧ください。
また、大規模ECサイトのようなデータベース型サイトのSEO対策は特殊で難易度も高いため、以下の記事もご参考ください。
>>データベース型サイトのSEO対策 成功ポイント10選!対策の流れと事例紹介
>>【NG例付き】EC・不動産・求人サイト運用者必見!プロが語る大規模サイトSEO
Web・デジタル広告の配信
SEO対策よりもすぐに効果がでやすいマーケティング手法として、Web広告の配信があります。以下では代表的なWeb広告を3つご紹介します。
リスティング広告
検索連動型広告ともいわれますが、特定のキーワードを検索したときのページ上部に広告を表示させることができる手法です。
比較的購買意欲の高いユーザーにアプローチできるうえに、早い段階で結果につながりやすいため、多くの企業が導入しているマーケティング手法です。有料ではありますがクリック数に応じた課金額となるため、広告費の分だけ訪問される仕組みとなっています。
リスティング広告については「リスティング広告とはいったい何?費用やメリット、仕組みまでご紹介」をご覧ください。
ディスプレイ広告(リマーケティング)
「離脱率が高く、CVにつながらない」そのような悩みをお持ちの方は、ディスプレイ広告の導入を検討してみましょう。
ディスプレイ広告ではリマーケティングの設定をおこなうことができます。1度自サイトに訪問したユーザーが他サイトを訪れた際に自サイトのバナーなどを表示させることで再度訪問を促す広告手法です。ECサイトの広告手法のなかでもディスプレイ広告は導入件数が多く、効果としてもCVの増加だけでなく、商品認知度の向上にもつながるため有効な施策といえます。
ディスプレイ広告については「ディスプレイ広告とは?配信メリットやリスティング広告との違いを徹底解説」をご覧ください。
SNS広告
SNS広告の強みはユーザーの基本情報(地域、年齢、性別)や、行動履歴をもとに、ターゲットに対して精度の高いアプローチができるところにあります。一概にSNS広告といっても媒体ごとに特徴はさまざまなため、商品にあった媒体選びが重要となります。
SNS広告について、詳しくは下記をご覧ください。
「LINE広告とは?複雑な運用の仕組みから審査の流れまで完全攻略」
「Twitter広告とは?-成果を出すための基本知識を一挙解説」
「Facebook広告とは?そのメリットや種類・ターゲティング方法などを徹底解説!」
インフルエンサーの活用
インフルエンサーとは世間に与える影響が大きい人物を指します。芸能人からYouTuberまで影響力がある方全員が該当する存在です。自社のターゲットに合わせたインフルエンサーを選定することが重要です。
例えば、食品系ならグルメタレントや大食いYouTuberに、アパレルなら読者モデルやインスタグラマーなどをイメージモデルにするとよいでしょう。ユーザーに親近感を与えることができます。
インフルエンサーの活用については「インフルエンサーにPRを依頼したい!3つのキャスティング方法と事例」をご覧ください。
ECサイトで購入率や売上を上げるマーケティング手法
ここまで集客マーケティング手法をご紹介しましたが、次は集客したユーザーを離脱させない工夫を考えましょう。ここからはECサイト内でのCVRを上げる方法や、顧客を囲い込んでリピーターになってもらうマーケティング手法を3つご紹介します。
LINE公式アカウントで顧客を囲い込む
「ロイヤリティ」という言葉を耳にしたことはありますか?
ロイヤリティとは顧客がブランドや商品、サービスに対して感じる「信頼」や「愛着」のことです。これらを向上させるための手法の一つとして、LINE公式アカウントの活用があります。日常的に利用するSNSであるLINEで日々お得な情報やクーポンなどを配信することで、定期的に購買してくれたり、ブランドに対して愛着を持ってもらうことができます。リピーターが一定数いる場合は、LINE公式アカウントの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
LINE公式アカウントについては、「LINE公式アカウントとは?基本情報や有効な活用方法をご紹介!」をご覧ください。
Web接客ツールを導入する
サイト内に「期間限定クーポン」や「本日限定ポイント付与」などのバナーを見ることはありませんか?
実際そのようなバナーを目にすると、「この割引やポイントの権利を逃したくない」という焦燥感に駆られてしまいますよね。これは人間の心理に働きかけることのできる手法で、心理学や行動経済学の観点からも合理的であるとされています。
もしCVがなかなか上がらない場合は、web接客ツールの導入も検討してみてはいかがでしょうか。
ECサイト内で営業活動をする
「ECサイト内で営業活動をする」というと、何のことか理解し難いかもしれませんが、ECサイトでは文字どおりユーザーに営業ができます。
アップセル、クロスセル、レコメンドツールという手法を用いることが多く、以下の表でそれぞれご紹介します。
アップセル | 上位モデルへの買い替え提案 |
---|---|
クロスセル | 商品をかけ合わせて買わないかの提案 |
レコメンド | 趣味趣向に合わせた商品を提案 |
このようにユーザーニーズにより最適な商品を提案する手法を取り入れることで、顧客単価があがり今まで以上に売上を伸ばすことができるかもしれません。
まとめ
本記事ではECサイトの売上を上げるさまざまな施策をご紹介しました。どのようなECサイトでも共通してユーザーの目線に立ち、何をすれば快適な購買体験を提供できるかを考えることが大切です。
また、各マーケティング手法は手段の1つです。本来達成したい目標に立ち返り、どれだけ集客ができれば目標を達成できるのかを振り返ったうえで改善に進むことをおすすめします。
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デジタルアイデンティティでは、様々な業界・商材のECサイトを支援してきました。
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ECサイトのマーケティングに関する、こんなお悩みはありませんか?
- 最近、売上が伸び悩んでいる…
- 広告でのブレイクスルーの起こし方がわからない…
- SEOの順位が急落してしまった…
- 現在のパートナーに不満がある…
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また、堅実な成績を目指すだけでなく、新しい訴求・新しいクリエイティブでブレイクスルーを起こすことも得意としています。連続的な堅実な改善施策と、非連続的な大幅なジャンプアップ施策を組み合わせることで大きなビジネス成長を実現します。
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