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Facebookは2004年に創業された、実名制や幅広いユーザー層が特徴のSNSです。世界の月間アクティブユーザー数は27億4000万人(2020年10月時点)、日本では2600万人(2019年7月時点)に上り、今では私たちの生活に根付いたSNSになっています。
SNSマーケティングが必須の昨今では、個人、団体や様々な企業などがそれぞれの目的に応じてFacebook広告を利用しています。
そこでこの記事では、Facebook広告の種類やメリット、活用するにあたって知っておくべきポイントなどをご紹介します。
目次
Facebook広告とは?
Facebook広告とはFacebookをはじめとした、InstagramやMessenger、Audience Networkの、4つの掲載先に配信することが可能な広告を指します。
以下で各媒体の概要を見ていきましょう。
媒体 | 概要 |
実名での登録が原則とされ、現実での知り合いを中心にコミュニティや繋がりを拡大することができるサービス。 | |
Facebook社の傘下にあるビジュアル重視のSNS。撮影したオシャレな写真や動画を投稿するユーザーが多く見られるサービス。 | |
Messenger | Facebookユーザー同士が、リアルタイムでメッセージのやり取りを行えるサービス。 |
Audience Network | Facebookが提携している数千以上のモバイルアプリに広告配信ができる媒体。グノシーやC CHANNELなどの大手アプリが挙げられる。 |
Facebook広告のメリット
ここでは、Facebook広告の代表的な4つのメリットをご紹介します。
ターゲティング精度が高い
- ユーザーが自身の細かいプロフィールを設定できる
Facebookは性別・年齢・職業・住所などの個人情報を細かく登録することができ、広告配信する際には、それらのデータを利用し、他の媒体に比べてより精度の高いターゲティングが可能になっています。
- さまざまなアプリケーションと連携することが可能
アプリケーションによっては、FacebookのIDでログインすることが可能です。従来では、ブラウザごとにCookieが保存され、ユーザーの消費行動をトラッキングしており、デバイスやブラウザが変わると、トラッキングはできせんでした。しかし、さまざまなアプリケーションにFacebookのIDでログインすることで、ユーザー一人ひとりの情報がFacebookのID情報に蓄積されるようになっています。
これによって、ユーザーの興味関心を把握することができ、より正確なターゲティングが可能になっています。
個人情報保護法改正によるCookie規制の対策方法を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
各購買ステップのユーザーにアプローチができる
Facebook広告では「広告の目的」が【認知度】【検討機会】【コンバージョン(購入)】の3つのステップに分かれており、それぞれのユーザーに的確な広告配信が可能です。また、3つの目的の中でもユーザーにどのような行動をしてもらうかによって細分化されています。
- 【認知】では、ユーザーに商品やサービスを知ってもらうために、動画広告やテキスト広告を用います。また、ユーザーを次の【検討】のステップに進すめることや、コンバージョンに繋げることを目標とします。
- 【検討】では、ページの「いいね!」の数を増加させたり、ユーザーの電話番号やアドレスを取得しアプローチするために、タイムラインに投稿を表示させる広告やリード獲得広告などを活用して商品やサービスへの関心を高めます。
- 【コンバージョン(購入)】では、カルーセル広告やスライドショー広告を用いて複数の商品を比較検討させ、より多くのコンバージョンに至るよう広告配信をします。
カルーセル広告やスライドショー広告については、後ほど詳しく解説します。
広告フォーマットが豊富
次に紹介する特徴は、配信できる広告の形式が豊富であることです。各購買ステップや広告配信の目的によって、11種類の広告形式から最適な広告を選択することができます。また、画像や動画の使い分けを行えば、より効果的に広告配信することが可能になるでしょう。
低価格からの配信が可能
Facebook広告の最低出稿金額は100円です。広告主の予算が限られており、限定的に配信を行う場合等に適しています。また、複数の広告の比較検証を行う媒体としても利用できます。
Facebook広告のデメリット
どのようなSNS媒体でもデメリットは存在します。ここでは、Facebook広告のデメリットをご紹介します。
仕様変更が多く柔軟な対応が必要になる
Facebookは仕様変更が多く、その度に操作画面のレイアウト等が変わってしまいます。そのため、仕様変更に合わせて画像配置や設定を変えていく必要があります。
リーチが広げにくい
Facebook広告の配信対象は、主にFacebookやInstagramユーザーに限られます。Audience Networkによって連携するHPやアプリに広告を表示できますが、他のGoogle広告、Yahoo広告やアドネットワークに比べて、配信できるターゲットが限定され、リーチも広げにくいです。
Facebook広告の種類
Facebook広告には複数の広告フォーマットがありますが、今回は、その中で代表的なものをいくつかご紹介します。
写真広告(静止画広告)
写真広告は、1枚の画像を投稿するだけで作成できるもっともシンプルな広告です。テキストを盛り込むことも可能で、ブランドへの注目度や商品・サービスの認知度を高めることができます。
動画広告
動画広告は動画を利用します。写真だけでなく、音声や動きでメッセージを生き生きと伝えることが可能です。動画市場は年々拡大しており、Facebook内では、インストリーム広告、フィード広告、ストーリーズ広告の主に3種類あります。中には自動再生の設定ができる機能もあり、動画広告の需要は拡大しています。
カルーセル広告
カルーセル広告はひとつの広告に複数の画像や動画、見出し、リンク、CTAボタンを設置できる広告です。画像は最大10枚設定することができます。またその各画像に対して、別々のリンクを設定することが可能であり、各商品ページに誘導することもできます。スマホアプリのインストールを促す広告にも活用でき、スマートフォン向けに強みを持っている広告だと言えます。
スライドショー広告
スライドショー広告は、3~10枚の画像、音、音楽、テキストを組み合わせて動画のように表現することがきます。スライドショーとしてデバイスや通信速度を問わずに利用でき、商品やサービスについて1つの画像で1つメリットをそれぞれ紹介するなど、ストーリー性をもたすことが可能です。
キャンバス広告
キャンバス広告では、ユーザーが広告をクリックした後にLPのようなページを表示できる広告です。通常、LPを新規作成する場合はデザイン・コーディング・ドメインやサーバーの管理が必要になります。一方で、キャンバス広告は、豊富なフォーマットからデザインを選び、必要情報を登録するだけで遷移先のページを作成することが可能なため、広告作成の手順が少なくなります。
その他の広告について
上記の主なFacebook広告のフォーマット以外には以下のような広告フォーマットがあります。
- リンク広告
- コレクション広告
- 近隣エリア広告
- アプリインストール広告
- ダイナミック広告
- リード獲得広告
- クーポン利用広告
今回すべてをご紹介はできませんが、気になる広告フォーマットがあれば調べてみてください。
Facebook広告のターゲティング方法
ここでは、Facebook広告が効率的だと考えられる要素のひとつである、ターゲティング方法について説明します。
カスタムオーディエンス
カスタムオーディエンスでは、広告主の持つ顧客データかFacebookアカウントのデータをもとにターゲティングを行います。項目は以下の5つを活用することが可能です。
ターゲティングの種類 | 使用する情報 |
カスタマーファイル | 電話番号やメールアドレスなどの顧客情報 |
ウェブサイト | 自社のホームページに訪れたユーザーのトラフィックデータ |
アプリアクティビティ | アプリケーションの起動やインストール情報 |
オフラインアクティビティ | 商品データ、店舗への電話や来店情報 |
アカウントのデータ | FacebookやInstagramから活用できる情報 |
アカウントのデータを使用したオーディエンスは、FacebookページやInstagramで動画を視聴したり、オーガニックの投稿や有料広告に接触したユーザーのリストを作成して、ターゲティングをしています。
類似オーディエンス
類似オーディエンスは、もととなるソースオーディエンス(作成済みのカスタムオーディエンス)に含まれるユーザーに共通する特徴を洗い出し、類似した行動を行うユーザーをターゲティングします。
ターゲティング精度は1~10%で設定でき、割合の数値が低いほどより類似度の高い少数のユーザーにターゲティングを行うことができます。また、ソースオーディエンスが100人以上から、類似オーディエンスを作成できますが、Facebookはソースオーディエンスを1,000~50,000人に推奨しています。
コアオーディエンス
コアオーディエンスは、利用データ、位置情報、興味関心やつながりをもとに構成されています。このオーディエンスでは選択できる項目が多く、より詳細なターゲティングが可能です。それに加え、Facebookではユーザーが実名登録をしているので、データの信憑性も高くなっています。以下では、コアオーディエンスを形成するデータの詳細を説明します。
データ | 具体的な情報 |
利用データ | 性別・年齢・デバイス・プラットフォーム(Facebook、Instagram) |
位置情報 | 郵便番号・都市・地域・国 |
興味関心 | ユーザーの興味関心・利用者層・行動(「いいね!」をもとにカテゴライズ) |
つながり | Facebookページ、アプリやイベントでのアクション |
コアオーディエンスでは、上記の興味関心・利用者層・行動を掛け合わせたオーディエンスに配信でき、その掛け合わせ設定に「OR設定」「AND設定」「除外による絞り込み」があります。
設定 | 設定の効果 |
OR設定 | AもしくはBのいずれかの条件に一致する |
AND設定 | AとBの両方の条件に一致する |
除外設定 | 特定の条件に属性のユーザーを除く |
広告主はこれらの掛け合わせの設定を活用すると、より効果的なターゲティングが可能になります。
Facebook広告のキャンペーンの種類と課金方法
次は広告配信の目的によって使い分けるキャンペーンについてご説明します。キャンペーンは「認知度」「検討機会」「コンバージョン」の3つのステップに分けられており、全部で11種類存在します。
認知度の向上
- リーチ
- 新しい商品やサービスを広めたい場合に、より多くのユーザーに可能な限り広告を配信します。
- トラフィック
- Webサイトやアプリ、Messengerスレッド等の外部リンク先への遷移を促すために使用します。
検討機会を与える
- エンゲージメント
- 「投稿のエンゲージメント」「ページへのいいね」「イベントへの参加」の3種類のエンゲージメント向上を目的に使用します。クーポンの利用を促すこともできます。
- アプリインストール
- App StoreやGoogle Play Storeへ誘導することができます。
- 動画再生数
- 企業のプロモーション動画を拡大配信して、商品やブランドの理解を深めることができます。検討段階にいるユーザーに対してより詳しい内容の動画や、舞台裏の動画の広告を配信し印象を強められます。
- リード獲得
- 商品、サービスやブランドに興味関心を持っているユーザーに広告を配信して、ユーザー情報(名前・電話番号・メールアドレスなど)を獲得することができます。
- メッセージ
- 広告をクリックすると、ユーザーのMessenger、WhatAppやInstagramのダイレクトメッセージにビジネスの情報を送ることができ、リード、問い合わせやコンバージョンの獲得に繋がります。
コンバージョン
- コンバージョン
- 商品の購入だけでなく、支払方法の追加やウェブサイトでのアクションの実行を促します。また、広告の遷移先のLPのサンクスページにFacebookのコンバージョンピクセルを埋め込むことでコンバージョンの計測が可能になります。
- カタログ販売
- カスタムオーディエンスに対して、商品やサービスのカタログを作成し配信します。ユーザーは複数の商品やサービスを紹介することができます。主に、旅行関連、賃貸物件やeコマース等を紹介することが多いです。
- 来客数増加
複数の実店舗の紹介や実店舗への来店を促すことを目的とし、店舗付近の地図や道順などを表示するオプションを使用することができます。
オークションと入札戦略
最後にFacebook広告がどのようなシステムで配信されているかを紹介をします。
オークションの仕組み
Facebook広告では、広告がユーザーに表示されるときに必ず広告オークションが実施されます。オークションでは全体的な価値が最も高い広告が落札され、広告配信されます。全体的な価値は主に次の3つの要素で判断されます。
- 入札価格
- 広告主が配信する広告に対して設定した入札価格(広告主が目的達成のために準備している金額)のことです。
- 推定アクション率
- 特定の利用者がその広告でアクションを実行するか、その広告経由でコンバージョンに至るかを表した推計値のことです。
- 広告品質
- 広告を見たユーザーや、非表示にしたユーザーからのコメントやフィードバック、低品質とみなされた広告の特徴と比較され、判断される広告の品質指標のことです。
Facebook広告では、推定アクション率と広告品質から広告の関連度が推定されます。またオークションでは関連度の高い広告が優先されるので、低予算でも関連度が高ければ広告配信ができる可能性が高くなります。一方で、入札単価を上げても関連度が低い広告であれば、配信されにくく成果を達成することも難しいでしょう。
入札戦略の紹介
Facebook広告にはいくつかの入札戦略があり、広告主のビジネスの目的や特徴を踏まえて、その形式で入札を行うか選ぶべきです。
パフォーマンス目標 | 入札戦略 | 特徴 | 運用に適しているユーザー |
コンバージョン数の最大化 | 自動入札 | 結果を優先し、CPAの効率を優先しない | 明確な目標/KPIが定まっていない可能性がある |
コンバージョン価値の最大化 | 最高値 | 複数の商品間で適切な価値の配分が必要 | 購入金額を高めることに重点を置いている |
CPAのコントロール | 平均目標達成単価上限 | 予算の消化スピードが遅い | CPAを一定の金額以内に維持させたい |
ROASのコントロール | 最小ROAS | コンバージョン率の見立てと限界費用に基づき、入札価格を計算する必要がある | 広告支出に大きな損失を出さずに一定の成果を獲得したい |
手動で入札単価に上限を設ける | 入札価格上限 | 頻度の高い入札単価の調整が必要がある | 内部入札やLTVモデルを使用している |
まとめ
Facebook広告について、全体的に理解することはできましたか?Facebook広告は他の媒体よりも詳細なターゲティングができたり、目的ごとにキャンペーンを設定できるメリットがありました。そのため、アカウント設計を正確に行うことが効果的な広告配信に繋がります。この記事の内容をぜひ活かして、Facebook広告を運用してみてください。
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