広告媒体としてLINE広告を検討している方に向けて、LINE広告の配信面やターゲティング、課金方法を解説します。さらに、はじめて運用する人にもわかりやすくアカウントの開設方法から審査の流れまでお教えします!これを読めばLINE広告でどういう運用をすれば良いのかが見えてくるかもしれません。
LINE広告とは?
LINE広告(旧LINE Ads Platform)とは、コミュニケーションアプリ「LINE」を利用しているユーザーを中心に配信する広告です。
現在(2020年9月末時点)、日本国内でLINEの月間利用者数は8600万人います。さらに、LINEを毎日使うユーザーは85%に達しており、全体的にアクティブ率が高いコミュニケーションアプリです。また、幅広い年齢層が利用しています。性別で見ると、女性のほうがスマートフォンを使って多く接触しています。
引用元:LINEビジネスガイド2021年1月~6月
このようにLINEはさまざまなユーザーに毎日利用されているため、FacebookやTwitter などの他のコミュニケーションアプリではリーチすることが難しいユーザーにまでアプローチすることができます。
引用元:LINEビジネスガイド2021年1月~6月
LINE広告では広告配信面、クリエイティブ、広告配信機能の3つで構成されており、それぞれを掛け合わせて広告を配信します。
LINE広告の11種類の配信面
LINE広告は、どのような場所に広告を配信することができるのでしょうか。
以下の11種類の配信面を、サービス内容、配信方法、ユーザー属性の観点で見ていきましょう。
- タイムライン
- LINEマンガ
- LINE NEWS
- Smart channel
- LINE BLOG
- LINE ポイント
- LINE チラシ
- LINE クーポン
- ウォレット
- LINE広告ネットワーク
※運用型広告では、これらの場所を指定して配信することはできないので注意してください。
タイムライン
タイムラインとは、FacebookやInstagramと同様に近況を気軽に投稿できる機能です。ユーザーの投稿に混ざって広告を出稿することができます。
タイムライン機能は月間約6800万人(※2019年8月現在)が利用しており、ユーザー属性としては女性の方が多い傾向にあります。タイムラインを利用する全てのユーザーにリーチすることが可能です。
LINEマンガ
LINEマンガとは、LINEが提供する電子コミックサービスです。LINEマンガの一覧に広告を出稿することができます。
ユーザー属性は、男女比率に違いはありませんが、年代別に見ると10代が約18%、20代~30代で約60%を占めており、若年層へのアプローチが有効です。(※2019年4月時点)
LINE NEWS
LINE NEWSとは、LINEのニュースタブや公式アカウントからニュース情報を発信しているサービスです。LINE NEWSの記事一覧や、その他340種類以上のアカウントメディアがもつ記事一覧にも広告を載せることができます。
月間利用者は約7500万人(※2020年4月現在)でユーザーのアクティブ率が高いのが特徴的です。気軽に読むことができるので、潜在層の引き上げに向いています。
Smart Channel
Smart Channelとは、トークリストの最上部に表示される広告のことです。2020年1月からはこの枠に動画広告を配信する「Talk Head View」が開始しました。タップするだけで拡大された動画が流れる仕組みです。トーク画面を開くと必ず目に入る場所なので、幅広い層にアプローチすることができます。
LINEBLOG
LINEBLOGとは、LINEのブログサービスです。ブログ一覧の一部に広告を出稿することができます。
LINEBLOGのユーザーは、女性が約7割を占めており、年代別に見ると40代~50代が53%です。比較的年齢層が高いユーザーにもアプローチがすることができます。(※2020年11月現在)
LINEポイント
LINEポイントとは、「友だち追加」「動画視聴」「ミッション」などの指定された条件をクリアするとポイントがもらえるサービスです。条件クリアを通してサービスのダウンロードや、友達追加を促進できるので、認知や友達追加、獲得など幅広い目的に対応できます。
LINEショッピング
LINEショッピングとは、ファッション雑貨、スポーツ、インテリア、家電、コスメなど幅広い商品をLINEアプリ上から購入できるショッピングサービスです。
もともとECショップを持つ店舗側はこのサービスを通して、LINE友だちに登録している会員に向け商品訴求ができるので、高い宣伝効果や新規ユーザーが獲得が期待できます。
LINEチラシ
LINEチラシとは、地域の店舗の特売情報などを閲覧できるデジタルチラシのことです。LINEチラシ一覧のページや商品ページに広告を表示することができます。
LINE クーポン
LINEクーポンとは飲食店をはじめコンビニエンスストアやレジャー施設など国内約50,000店舗で利用できるクーポンサービスです。女性が70%、40代や50代が多くを占めています。お得な情報を収集する40代から50代の女性層獲得を目的にすると効果が見込めるでしょう。
引用元:LINE for Business LINEクーポン
ウォレット
ウォレットとは、LINE内でのお金の管理ができるサービスです。ウォレット内では、モバイル送金や決済ができるLINE Payをはじめ、ポイントカードや会員証を一括管理できる毎カード、飲食店で使えるLINEクーポンなどへのアクセスが行えます。月間5,200万超(※2020年9月現在)で多くのユーザーが使っていることがわかります。
LINE広告ネットワーク
LINE広告ネットワークとは、LINE及びLINE関連サービスを対象とした広告配信に加え、月間利用者がおよそ1.1億人(※2020年9月現在)のアプリの広告枠を保有しており、幅広いユーザーへと広告を配信できます。アプリはライフスタイル系やマンガアプリなど多岐にわたっています。
LINE広告の配信機能と仕組み
LINE広告はどのようなターゲットに配信できるのでしょうか?
ここでは、8種類のターゲット設定を解説します。
デモグラフィックデータ配信
LINEに登録している情報や、LINEでの行動履歴をもとに配信をすることができます。
- 年齢(14歳以下から50歳以上)
- 性別(男女別)
- 地域(都道府県別、市区町村、居住地、勤務地、現在地)
- 興味関心(18種類のカテゴリ)
- 属性(配偶者有無、子ども有無、携帯キャリア、推定年収)
- 行動(テレビ視聴頻度、キャリアもバイト端末の変更状況、ゲームプレイヤーなど)
それぞれターゲットを指定して配信対象と掛け合わせて利用することができます。
オーディエンス配信
サイト訪問者やアプリ内のアクションデータ、LINE公式アカウントの友達情報、カスタマーデータを使い既存顧客を探し出し、配信に活用できます。
- ウェブトラフィックオーディエンス
- モバイルアプリオーディエンス
- IDFA/AAIDアップロード
- 電話番号アップロード
- メールアドレスアップロード
- LINE公式アカウントの友達オーディエンス
- 動画視聴オーディエンス
- 類似オーディエンス
今回はその中でも、LINE特有のターゲティングを紹介していきます。
LINE公式アカウントの友達オーディエンス配信
すでにLINE公式アカウントの友達とブロックしている友達をグループ作成し、そのデータをもとに類似した未接触のユーザーへ配信ができます。
類似配信
LINEのオーディエンス配信をしてコンバージョンに至ったユーザー情報や、顧客情報を使って類似したユーザーに向けて配信する方法です。類似パターンは16種類あり、類似ユーザーの中でもコンバージョンに至る確度の高さを調整して配信ができます。
Cost Per Friends
LINE公式アカウントの友達を獲得する配信機能です。タイムライン・LINE NEWS・Smart Channelに広告を配信し、アカウントの追加を促します。デモグラフィック配信やオーディエンス配信で使用しているデータを用いて配信するので狙った層に当てることができます。費用は獲得した友だち分のみです。
リエンゲージメント配信
既にインストールしているユーザーの利用促進を目的とした広告を配信するターゲティング手法です。この配信方法は既存ユーザーに利用してもらうことを目的にしているため、継続的にアプリの売上を拡大させることができます。
自動最適化配信
LINE上のデータベースを使って、目的の達成に向けて自動的に配信する手法です。
CPC自動最適化(最低CPC:36円) | 上限CPCを指定することで、その範囲内でクリック数の最大化を自動的に行う |
CPA自動最適化(最低CPA:1200円) | 目標CPAを指定することで、その範囲内でコンバージョン数の最大化を自動的に行う |
予約型広告
予約型広告とは、あらかじめ配信面や期間が決まっている広告です。予約型広告は3パターンあります。
リーチ&フリークエンシー | 月に1回以上タイムラインの広告に接触しているユーザーに配信 |
ファーストビュー | 1日1社限定でタイムラインを起動したときに配信 |
ブランドリフトサーベイ | ユーザーを分類わけし、ブランドリフト調査 |
LINE広告の課金方式
課金方法は、主に運用型広告で使われる「クリック課金タイプ」と「インプレッション課金タイプ」、そしてLINE特有の友だち追加を目的とした「CPF課金」に分けることができます。
クリック課金タイプ(CPC課金)
クリック課金タイプとは、基本的に静止画枠の課金方法です。ユーザーが広告をクリックしてリンク先のサイトに遷移した際に料金が発生します。
メリット
何回表示されても広告費が発生しない。
クリックした興味のあるユーザーだけに広告費を発生させることができる
クリックした後サイトに遷移できるので誘導と集客がしやすい
デメリット
LINEのクリック単価はオークション形式で決定するため、競合が多いとクリック単価が高くなりやすい
業界によって単価が異なる
インプレッション課金タイプ(CPM課金)
インプレッション課金は、動画広告枠の課金方法です。ユーザーが動画広告枠を100%表示したときに1回のインプレッションが換算され、その表示回数ごとにコストが発生します。99%以下の表示ではインプレッションは換算されません。
メリット
インプレッションが最大になるように配信するため、多くの利用者に見てもらいやすい
予算をオーバーする心配がない
デメリット
サイトへの誘導や集客がしづらい
Cost Par Friends課金・友だち追加課金型(CPF課金)
友だち追加課金型とは、ユーザーが広告を通してLINEの公式アカウントを友だち登録した時に料金が発生します。静止画枠の課金方法です。従来のLINEスタンプなどのインセンティブ目的より、確度が高いユーザーを獲得できます。
LINE広告の運用の始め方
LINE広告の知識が身についてきたところで、LINE広告を始めてみましょう。
LINE広告ではアカウントの作成から広告の運用まですべてオンライン上で完結します。
ここでは、LINE広告を運用するまでに必要な手順を解説します。
すでにLINEビジネスIDをお持ちの方は、広告アカウントの作成からご覧ください。
LINEビジネスIDの発行
LINEビジネスIDとは、LINEのビジネス向けのサービスを利用するために必要なIDです。
メールアドレスかLINEアカウントがあれば発行ができます。
ただしLINEアカウントの登録は個人のLINEアカウントと紐づけることになるので、注意しましょう。
IDの発行方法は、以下の通りです。
- LINEの公式サイトから「オンライン申込」をクリック
- メールアドレスで登録
- 登録したアドレスに登録用URLが届くので利用規約を確認し次に進むと管理画面にログイン
広告アカウントの作成
次に広告出稿に必要な広告アカウントを作成します。広告アカウントは、原則、商材ごとや広告主ごとにアカウントを作成します。
作成時は、広告主のLINE公式アカウントが必要です。所持していない場合は同時に作成しておきましょう。
広告アカウントの作成方法は以下の通りです。
- 「+新しい広告アカウントを作成」をクリック
- 請求先情報と広告主情報を登録
- 商材情報とLINE公式アカウントを入力
クレジットカード情報の登録
オンラインで解説したアカウントは、クレジットカードを使って決済ができます。
登録可能なクレジットカードブランドは、VISA、Mastercard、アメリカンエクスプレス、JCB、ダイナースクラブの日本国内発行クレジットカードのみです。
- 設定の「請求と支払い」をクリック
- 請求先一覧で、クレジットカードの請求先名をクリック
- 「クレジットカードを追加」をクリックし、カード番号や有効期限などの必要情報を入力
引用元:【2020年最新】LINE広告の始め方/Infinity-Agent Lab
クリエイティブの入稿・タグ設置
アカウントが機能できる状態まできたところで、次はクリエイティブの登録とタグ設置です。
タグ設置とは、LINE広告の効果測定を行うタグをウェブサイトに埋め込むことです。
LINEのタグは3種類あります。それぞれが適切な場所に設置しなければ機能せず、効果測定は行えません。
ベースコード | ユーザーの行動を計測するコード 広告アカウントごとにタグの取得が必要 全ページに設置する必要がある |
コンバージョンコード | コンバージョンを計測するコード |
カスタムイベントコード | 広告主が自由にユーザーをラベリングできるコード |
3種類のタグの設置方法については公式サイトからぜひご覧ください。
【公式】LINE広告の効果を計測する「LINE Tag」の使い方
クリエイティブの入稿は以下の通りです。
- 広告マネージャ-左上のタブをクリック
- 共有ライブラリ内のメディアからアップロード
この時クリエイティブがLINEのガイドラインに沿っているかを確認しましょう。
ガイドラインについては、この記事の「LINE広告の注意点」で紹介していますので、ぜひご覧ください。
広告配信設定
広告を配信するために、キャンペーン・広告グループ・広告を設定し、アップロードしたクリエイティブを紐づけます。
その後審査され問題がなければ広告が配信されます。
アカウントの作成から審査完了までは10営業日ほどかかるので、あらかじめ準備しておくことが大切です。
LINE広告の注意点
LINE広告を運用する際には、広告掲載が難しい業種や商材があるため、注意しなければならないことがあります。
LINE広告では以下に関わる商材は広告掲載を不可としています。
- 宗教関連
- エステ(一部当社が認めた場合を除く)
- ギャンブル関連、パチンコ等(公営競技・公営くじは除く)
- アダルト関連
- 出会い系、マッチングサイト等(一部当社が認めた場合を除く)
- 連鎖販売取引
- 探偵業
- たばこ、電子タバコ
- 武器全般、毒物劇物
- 政党
- 公益法人、NPO/NGO、社団法人(一部当社が認めた場合を除く)
- 生体販売
- 美容整形・ホワイトニングなどを含む医療関連、クリニック、疾患啓蒙サイト等(一部当社が認めた場合を除く)
- 整骨院、接骨院、鍼灸院等
- 未承認医薬品⋅医療機器等
- 消費者金融などの貸金業、質屋(一部当社が認めた場合を除く)
- ネット関連ビジネス(情報商材、自己啓発セミナー等)
- 募金、寄付、クラウドファンディング等の資金調達(一部当社が認めた場合を除く)
- その他弊社が不適合と判断した業種⋅業態、商品⋅サービス
ただし医薬品、医薬部外品、医療機器、化粧品は法令と広告表示規制を守った範囲で広告を表示することができます。LINE公式ガイドラインに詳しく載っていますのでそちらもご覧ください。
引用元:LINE広告審査ガイドライン
まとめ
今回はLINE広告の種類や費用、配信手法をご紹介しました。特にLINE広告には独自なターゲティングもあるため、他のインターネット広告では実現できない集客効果を期待することができます。
また、オンラインで申し込むことができたり、少額から運用ができるといったメリットがあり、LINE広告は始めやすいと言われています。ぜひLINE広告を活用して集客力を高めていきましょう。
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