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Googleは2023年8月30日、SGE(Search Generative Experience)の日本語版の試験運用が開始されたと発表しました。
SGEは生成AIによる回答を検索結果に表示する機能で、2023年5月10日、Google I/Oで発表され、アメリカのみでプレビュー版が公開されていました。
この記事では、SGEの導入と活用方法、さらにはSEOやリスティング広告への影響と具体的な対策方法について詳しく解説します。
SGE(Search Generative Experience)とは?
SGE(Search Generative Experience)は、Googleが開発した新しい検索機能です。
従来の検索エンジンは、あらかじめGoogle botによって収集(インデックス)されたWebサイトのリストを、ユーザーの検索意図に合わせて最適なランキングに並べ替えて表示していました。
SGEでは、より高度なAI技術を用いて、ユーザーの検索意図に応じた回答を生成します。
こちらはGoogle I/Oでの発表時に公開されたSGE紹介動画です。
短い動画ですが、SGEがどんなものか大まかにイメージが掴めると思います。
SGEでどんなことができるのかについては、Googleの公式ドキュメントで以下のように紹介されています。
With SGE, people will be able to:
• Ask entirely new types of questions that you never thought Search could answer
• Quickly get the lay of the land on a topic, with links to relevant results to explore further
• Ask follow-up questions naturally in a new conversational mode
• And get more done easily, like generating creative ideas and drafts right in Search
(SGEを利用することで、ユーザーが可能になること
・検索で答えられると思ってもいなかった、全く新しいタイプの質問ができる
・トピックの概要を素早く把握して、関連する検索結果へのリンクを使ってさらに詳しく調べることができる。
・新しい会話モードで自然にフォローアップの質問ができる
・クリエイティブなアイディアや原稿の作成など、より多くのことを検索で簡単に行うことができます。)
BardとSGEは別のAIプロダクト
SGEとは別のGoogle製のAIプロダクトに『Bard』があります。
両者ともAI技術を活用していますが、Bardはチャット生成AIであるのに対し、SGEは検索エンジンであり、全く別のプロダクトです。
SGEとBardを比較してみると、以下のようになります。
SGE | Bard | |
---|---|---|
言語モデル | 複数のLLM(改良版MUM・PaLM2など) | PaLM2 |
目的 | 検索体験の拡張 | チャットでの問題解決 |
回答の特徴 | 最適な検索結果を 正確性を重視して 画像なども交えて提示 |
テキストベースで記事の作成や コード生成など幅広い回答を返すが、 正確性に不安がある。 |
競合サービス | Bing AI | ChatGPT |
Bardは生成AI自身が問題解決を行い、問題解決の手段の一つとしてWeb上の情報を参照します。
SGEはあくまで検索エンジンであり、Web上の情報を整理・要約し、高度な言語認識によるチャット形式での連続的な検索を可能とすることで、ユーザーの検索体験の質を向上させます。
「なぜ、SGEにBardを使用しないのか」という質問に、Googleの村上氏が回答しているので、参考に掲載しておきます。
Bardはどちらかといえば直接LLM(大規模言語モデル)と対話をしながら使うツールで、ブレインストーミングのパートナーのように、クリエイティブなタスクに重きを置いています。
SGEは、従来の検索の“正常進化”。今までお客さまが検索に期待してきたものの延長線上で、さらに良くするために何かができるかという思想で作っています。
この2つはユーザーのニーズが異なると思っており、両方とも試験運用ではありますが、別のプロダクトとして作っています。
ケータイ Watch:「生成AIがGoogle検索にもたらすものとは? 村上臣氏が語ったこと」
SGEの最新アップデート情報
SGEの最新のアップデート情報は以下のとおりです。※最終更新1/5
- 2023年12月:画像のアップロード・画像に対する質問機能が追加
- 2023年11月:「追加で聞く」機能の改良、コーディング・ヘルスケア情報の定義を表示
- 2023年11月:120カ国に拡大、4言語を新規にサポート
- 2023年10月:画像生成機能と文書生成機能が追加
- 2023年10月:About this result機能が追加
機能の追加や改善に関しては、まず米国の英語版での適用開始となっていますが、日本版でも順次導入されていくと考えられます。
2023年12月:画像のアップロード・画像に対する質問機能が追加
SGE で画像のアップロードが可能になり、さらにそのアップロードした画像について質問できるようになりました。
スナップショット下の質問ボックスに付いているカメラアイコンから画像をアップロード。
その画像について質問すると、回答のスナップショットが生成されます。
2023年11月:「追加で聞く」機能の改良、コーディング・ヘルスケア情報の定義を表示
SGEに対して追加で質問を行う「追加で聞く」機能が改良されました。
最初の質問に類似した質問とその回答が表示されるようになったほか、その表示形式も変更。
従来では、追加の質問→追加質問に対する回答というように、質問とそれに対する回答が繰り返される形式でしたが、改良版では最初の質問の下に追加質問の回答が表示されるようになりました。
また、SGEの回答文内で青い点線が引かれている用語は、そこにカーソルを合わせると簡単な定義が表示されます。
この機能は2023年8月時点では科学、経済、歴史に関する用語に限られていましたが、12月のアップデートで、新たにコーディングとヘルスケア関連の用語にも適用されるようになりました。
2023年11月:120カ国に拡大、4言語を新規にサポート
メキシコ、ブラジル、韓国、インドネシア、ナイジェリア、ケニア、南アフリカなど120カ国 以上にSearch LabsとSGEの提供地域を拡大。
さらにスペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語の 4 言語でのサポートも新たに開始されました。
2023年10月:画像生成機能と文書生成機能が追加
SGEに画像作成の機能と文書作成の機能が追加されました。
検索欄で指示することで、クエリに沿った画像が生成されます。
(例:“draw an image of a capybara wearing a chefs hat and cooking”「シェフ帽をかぶって料理しているカピバラの絵を描いてください」)
引用:New ways to get inspired with generative AI in Search
プロンプトを修正することで、追加された画像を編集することも可能です。
画像検索結果でも「Create something new」(新しいのものを作成する)という選択肢が追加され、クリックすることでクエリに関連する画像を生成してくれます。
引用:New ways to get inspired with generative AI in Search
また、検索欄で指示することで、SGEでの文書作成も可能になりました。
(例:“Write a note to the plumber requesting a quote for leak repair”「水漏れ修理の見積もりを依頼する水道業者へのメモを作成してください」)
Initial draft(下書き)、Short(短くする)、Long(長くする)Casual(カジュアルにする)など4つのオプションで文を調整できるほか、Gmail や Google ドキュメントにエクスポートすることもできます。
2023年10月:About this result機能が追加
About this resultとは、検索結果に関する情報源を提供する機能です。
日本では「この結果について」という名称で 2022 年 11 月より提供が開始されています。
SGEでも、スナップショットの右上に表示される縦の3点ドットをクリックすることでAbout this result のパネルが出現するようになりました。
2023年1月:最新生成AIモデル「Gemini」による高速化
2023年1月、GoogleはAI モデル「Gemini」を発表。
Geminは、テキストや画像、音声、動画などさまざまなデータを横断して理解、推論が可能。30 を超える学術的ベンチマークで最先端のパフォーマンスを達成し、言語理解へnにおいては人間の専門家を超えるとされている、Google史上最大かつ最先端のAIモデルです。
そんなGemiiが搭載されたことで、SGEでは高速化と回答の品質の向上が実現。具体的には、米国版でのスナップショット生成までの待ち時間が 40% 削減されたとのことです。
2024年1月:Googleマルチ検索にも対応
Google レンズの機能であるマルチ検索からも、SGEのスナップショットを生成できるようになりました。
マルチ検索とは、画像検索と文字入力によるテキスト検索を組み合わせた機能です。従来ある画像検索にキーワードを追加して絞り込むことで、探しているアイテムに辿り着けます。
マルチ検索にあるシャッターボタンを押し、テキストボックスに「どこで手に入る?」などの質問を入力すると、SGEがスナップショットで回答してくれます。
画像引用:https://www.suzukikenichi.com/blog/multisearch-generates-sge-snapshots/
2023年1月:検索結果の中での会話・関連する質問(PAA)からの呼び出しが可能に
従来では、スナップショットの回答に追加質問すると、専用の会話モードに切り替わっていましたが、追加質問をすると通常のウェブ検索結果の中に回答が差し込まれる仕様に変更されました。
この仕様はすでに日本語版にも適用されています。
検索結果の下部に「もっと聞く」というメッセージが入った質問ボックスが設置され、検索結果の中で会話を続けられるようになっています。
また、「もっと聞く」という質問ボックスが、検索結果に差し込まれる「関連する質問」(英語でPeople also ask:通称 PAA)の下部にも設置されました。
2024年4月:旅行プランが作成可能に
SGEで旅行プランの作成が可能になりました。
(例:“plan me a 3 day trip to Philadelphia that’s all about history”「歴史を満喫できるフィラデルフィアへの 3 日間の旅行プランを作成してください」)と検索欄で依頼すると、条件に合った旅行プランをスナップショットで提案してくれます。
引用:https://www.suzukikenichi.com/blog/plan-your-desired-trip-with-google-sge/
画面右側には、宿泊するホテルや訪れる観光地、飲食店などをピンで示したGoogleマップも表示されます。
SGEの始め方
原稿作成時の2023年9月時点では、SGEはテスト版として公開されていて、そのままでは使うことができません。
ただ、SGEを始める方法は簡単で、Google Labsに登録してSGE機能をONにするだけ。
デスクトップパソコンの「Google Chrome」とAndoroid / iOSの「Google」アプリから利用することができるので、それぞれの利用方法を詳しくご紹介していきます。
アメリカの先行体験の開始時はwaitlist(順番待ちリスト)に登録して待つ必要がありましたが、日本語版はすぐに使い始められます。
パソコンの「Google Chrome」で使用する場合
1、Search Labsにアクセス。(ログインしていない場合は「ログインして続行」)
2、画面をスクロールし、SGE:生成AIによる新しい検索体験の「オンにする」ボタンを押す。
※青枠で囲んだ「OFF」をクリックすることでもONに切り替わります
3、「SGEを有効にすると、検索時に表示されることがあります」のボタンをONにする。
43、ポップアップが表示されるので、「同意する」をクリック
これで、検索の際にSGEが表示されるようになります。
モバイル端末の「Googleアプリ」で使用する方法
1、Search Labsにアクセス。(Googleアプリ以外でアクセスしている場合は、Googleアプリのインストールを促されます)
2、「Google」アプリをインストール
3、SGE:生成AIによる新しい検索体験の「オンにする」ボタンを押す。
※青枠で囲んだ「OFF」をクリックすることでもONに切り替わります。
4、「SGEを有効にすると、検索時に表示されることがあります」のボタンをONにする。
これで、モバイル端末でもSGEを使用できるようになりました。
いつも「Google Chrome」アプリを使用している方は、「Google」アプリでないとSGEが表示されない点は注意が必要です。
ビジネス向けGoogle Workspaceアカウントは利用不可
2023年9月時点では、ビジネス向けのGoogle Workspaceアカウントでは、「現在、お使いのアカウントでは、Search Labsはご利用いただけません」と表示され、利用出来ないようです。
(「早期アクセスアプリ」をONにしても使用できない)
Search Labsは検証中のプロダクトを先行利用できるサービスなので、その性質上、セキュリティ的な懸念などがある間はビジネスアカウントでの利用を制限しているのかもしれません。
Bardの場合もそうでしたが、後日、利用が解禁されたため、SGEもしばらくすれば使えるようになるかもしれません。
それまでは個人のGoogleアカウントで利用するようにしましょう。
SGEの機能と使い方
ここからは、実際の画面を見ながらSGEの機能と使い方をご紹介していきます。
検索に連動してスナップショットが生成される
SGEをONにして検索を行うと、AIがWeb上の情報を元に以下のような「スナップショット」を生成してくれます。
この結果を元に、引用元ページを確認する、追加で質問をする、商品を購入するといったアクションが可能です。
スナップショットの各要素について、確認していきましょう。
スナップショットの各要素
スナップショットは以下の要素で構成されています。
- ①回答エリア
- ②引用元リスト
- ③追加質問・会話モードへの移行
回答エリア
SGEによる回答が表示されます。
現在の日本版SGEでは、テキストによる回答が表示されますが、米国版ではクエリに合わせて画像や動画、ショッピングリストなど、リッチな回答が表示されます。
SGE自体が実験段階のため、米国版のリッチな回答がすべて日本版にも反映されるかはわかりませんが、いくつかの機能が実装されることは予想されます。
また、SGEの回答エリアと似た役割を持つ既存の機能としては、強調スニペットがあげられます。
強調スニペットとは、Google検索で「○○とは」などの質問クエリを入力した際に、検索結果画面の上部に回答となる情報を強調して表示するしくみのことです。
検索キーワードに対する答えを表示するという点でSGEと共通していますが、両者の違いは、回答の作成方法と引用元にあります。
強調スニペットでは、1つの引用元からページ内容の一部が抜粋されて表示されます。
それに対してSGEでは、複数の引用元の情報をもとにAIが回答を生成するため、より柔軟で幅広い内容のコンテンツが表示されるという特徴があります。
引用元リスト
文末の展開ボタンを押すと、SGEが回答を生成するために使用したWebページが表示されます。
生成AIによる回答は正確性がまだ担保されているとは言い難い状況なので、引用元を確認できるのは嬉しい機能です。
さらに詳細な情報を知りたい場合にも便利ですね。
引用元リストでは主に、ページタイトルやサイト名、公開日などが表示されます。
日付が表示される場合は、「更新日」または「公開日」が参照されるようで、構造化データがなくてもサイトに日付があれば参照して表示します。
確認した限りになりますが、「更新日」「公開日」の両方が記載されている場合は、「公開日」が採用されるケースが多いようです。
引用元リストの右上にあるアイコンをクリックすると、回答テキストをどのWebページから参照したかがわかります。
2023年9月、引用元リストの右上のアイコンはなくなりました。
代わりに回答エリアの各テキストがアコーディオン形式になり、展開ボタンがつくようになりました。
展開した時のイメージは下図のようになります。
追加質問
「追加で聞く」をクリックすると、SGEに対して追加で質問を行うことができます。
また、検索キーワードに関連した質問が表示されるため、追加の質問を行うことができます。
追加の質問を行うと、会話モードの画面に遷移して質問への回答が表示されます。
(質問の内容によっては、回答は表示されず検索結果だけが返される場合もあります)
連続して質問していくことも可能で、ChatGPTやBardなどと同じように会話内でのやりとりを踏まえた上で回答してくれるので、どんどん知りたいことを深掘りすることが出来ます。
【※追記】2023年11月のアップデートでこの「追加で聞く」機能が改良。
質問と類似した質問とその回答も表示されるようになったほか、最初の質問の下に追加質問の回答が表示されるようになりました。
現時点では米国の英語版でのロールアウトとなっていますが、ゆくゆくは日本版でもこのような変更が予想されます。
スナップショット下部には追加質問の候補が並んでおり、選択することでSGEからの回答が得られます。
また、その下にある「もっと聞く」というボックスに自由に追加質問を入力することもできます。
SGEが生成されないケース
とても便利なSGEですが、どんな検索キーワードでも表示されるわけではありません。
Google公式のドキュメントによると、以下のような場合には表示されないとのことです。
『There are some topics for which SGE is designed to not generate a response. On some topics, there might simply be a lack of quality or reliable information available on the open web. For these areas – sometimes called “data voids” or “information gaps” – where our systems have a lower confidence in our responses, SGE aims to not generate an AI-powered snapshot. SGE is also designed not to generate snapshots for explicit or dangerous topics, or for queries that indicate a vulnerable situation – for example, on selfharm queries, where our systems will instead automatically surface trusted hotline resources at the top of Search.』
(SGEには、回答が得られないように設計されているトピックもあります。トピックによっては、オープンウェブで入手できる情報の質や信頼性が単に不足している場合もあります。このような領域(「データの空白」または「情報の空白」と呼ばれることもある)については、SGEはAIによるスナップショットを生成しないことを目指しています。SGEはまた、明確なトピックや危険なトピック、または脆弱な状況を示すクエリ、例えば自傷行為に関するクエリに対してはスナップショットを生成しないように設計されています。)
まとめると、以下の場合にはSGEは生成されません。
- データの空白または情報の空白に該当するクエリ
- 明確なトピック
- 危険なトピック
- 脆弱な状況を示すクエリ
各項目について、詳しく解説していきましょう。
なお、以降の解説は、2023年9月時点での調査結果を元にしています。
「データの空白」または「情報の空白」に該当するクエリ
聞き慣れない言葉ですが、Googleのドキュメントでは「Web上の情報の質や信頼性が不足しているクエリ」と定義されています。
具体的に良い例は見つけられなかったのですが、以下のような領域のクエリが該当すると考えられます。
- 新しい技術・発見に関するクエリ
- マイナーな分野のクエリ
- 科学的な根拠を示すことが難しいクエリ
明確なトピックの例
ユーザーの検索意図が明確で通常の検索結果で十分にユーザーの検索目的達成が可能と判断された場合は、SGEは生成ません。
この場合は、ユーザーは最新情報を知りたがっていると判断されるため、SGEは生成されず最新の「X」のポストや、ニュース記事などが表示されます。
また、以下は「近くの居酒屋」で検索した時の検索結果で、こちらもSGEは生成されません。
近くの居酒屋を探しているという意図が明確な検索なのでSGEの回答は生成されないと考えられます。GoogleビジネスプロフィールとGoogleマップ、通常の検索結果の方が有益、ということですね。
(ただし、米国版ではローカル検索でもGoogleビジネスプロフィールやマップがSGEとして生成されるため、今後の更新次第で「近くの居酒屋」といったキーワードでもSGEが生成される可能性はあります。)
また、「かばん」単体で検索するとかばんの概要に関するSGEが生成されますが、「かばん レディース」と検索意図を明確にすると生成されなくなりました。
「かばん」単体では漠然としていた検索意図が「かばん レディース」になると、より明確になった、ということでしょう。
(ショッピング系のクエリでは、今後のアップデート次第で、オススメの商品リストが表示される可能性があります)
危険なトピックの例
「爆弾 作り方」や「覚醒剤 入手 方法」など、犯罪に関係するような危険なトピックについては、SGEは生成されません。
脆弱な状況を示すトピックの例
「脆弱な状況を示すトピック」は少しわかりづらいですが、自殺や自傷行為に関連するクエリを指します。このような場合には、SGEは生成されず、ホットラインへの連絡先などが表示されます。
以下は、「リストカット」で検索した場合の検索結果。SGEは表示されず公的機関への電話番号が表示されます。
YMYLクエリは生成されない or 注意書きが入る
YMYLとは「Your Money Your Life」の頭文字をとったもので、お金や医療などの人々の健康・幸福・安全に影響を与える可能性のあるページやトピックを指します。
これらYMYLに関わる検索が行われた場合は、SGEが表示されない場合があります。
表示されたとしても、末尾に「情報提供のみを目的としている」や「専門家ではないので、場合によっては専門家に相談するように」といった内容の注意書きが入ります。
「AIによる概要を生成しますか」が表示される場合も
「AIによる概要を生成しますか」という質問が表示され、表示するかどうかを選べる場合もあります。
一般的な認知度が高いキーワードや固有名詞の場合など、ユーザーが既知の情報である可能性が高い場合はSGEの回答が不要である可能性も高いためと考えられます。
以下のように、「AKB48」「佐々木 希」「プリウス」といったグループ名・個人名・商品名などの場合も、ユーザーが既に認知した上で検索していると判断されるためか「AIによる概要を生成しますか」が表示されます。
SGEを表示させるコツ
SGEを表示させるコツとしては、検索目的を細かく言語化することです。
例えば、「恵比寿 バー」という検索ではSGEは表示されませんが、「恵比寿周辺で結婚式の2次会が出来るバー」と検索すると、SGEを表示させることができます。
これは検索の目的を具体的かつ細分化したことで、SGEによる補助が必要と判断されたためと考えられます。
また、一度目の検索でSGEが表示されなくとも、「もっと聞く」の質問ボックスから再度同じクエリを入力する、クエリの末尾に「とは」を付けるなどすると、knowクエリと判断されるためか、SGEが生成されることがあります。
このようにSGEを表示させたい場合は、検索の目的を具体的かつ詳細にすることで、確実ではないもののSGEを表示させやすくなります。
SGEの実際の活用シーン3選
ここからは、SGEを実際にどう活用すればいいのかを考察していきます。
ユーザーがどのように活用するかのイメージを持っておくことは、Webマーケターにとっても重要な視点ですので、参考にしてみてください。
活用シーン①気になる情報を調べる
まず、一番オーソドックスな使い方としては、知りたいことを調べる場合でしょう。
画像は「キャッシング カードローン 違い」で調べた結果です。
要約がまとまっているので、Webページにアクセスして気になる部分まで読み進める必要もありません。
深掘りしたい場合や、周辺情報が知りたい場合も追加で質問してどんどん調べていくことができます。
活用シーン②商品の選び方を調べる
続いて、初めて購入する商品について調べる場合です。
画像は「マウンテンバイク 選び方 初心者」で調べた結果です。
選び方のポイントをまとめて教えてくれる他、追加質問にも回答してくれています。
特に高額商品や購入機会が少ない商品(家電や家具など)の場合は、事前にリサーチするユーザーが多いため、従来の検索よりもスムーズなSGEによる情報収集がスタンダードになるかもしれません。
旅行の計画を立てる
旅行の計画を立てる際にも、SGEはとても便利です。
例えば、家族3人で京都旅行の計画を立ててみましょう。
まずは「京都 観光 子供連れ」と検索してみると、子供が喜ぶ観光スポットがたくさん出てきます。
初日は「東映太秦映画村」に行くことにして、周辺で和食ランチが食べられるところがあるか追加質問してみます。
オススメのお店や周辺情報をまとめたグルメサイトの検索結果を表示してくれました。
続いてホテルを予約したいので、「京都駅周辺で大人2人子供1人で1人1万円以内で泊まれるホテル」と追加質問してみます。
条件に合うホテルを表示してくれました。
このように各ステップで希望の条件を伝えていけば、コンシェルジュのように回答してくれるので、従来の検索よりもスピーディかつ効率的に旅行計画を立てられます。
また、2024年4月、米国版のSGEではより本格的な旅行プランの作成が可能になりました。上記のように追加質問を重ねずとも、指定したエリアや日程に合わせて訪れる観光地や飲食店、ホテルなどを決め、自動的にスケジュールを組んでくれます。
いずれこの機能が日本版にも導入されれば、さらに旅行の計画に役立ってくれることでしょう。
なぜGoogleはSGEを導入したのか
GoogleがSGEを導入した理由のひとつは、検索体験の進化です。
今回の日本版導入に関するGoogleの発表には以下のようにあります。
今回の新たな取り組みにより、ユーザーがトピックをより早く理解したり、新しい視点や洞察を発見したり、知りたい情報により簡単にアクセスしたり、複雑で時間のかかる作業をより効率化できるようサポートします。
SGEを活用することで検索における目的達成までの時間短縮、従来の単語ベースの検索を十分に活用できていなかった人のサポートなど、従来よりも一歩進んだ検索体験を得ることができます。
また、これとは別に外的な理由も考えられます。
Googleは爆発的に普及した『ChatGPT』を開発したOpenAIや、いち早く検索エンジン『Bing』に生成AI技術を導入したMicrosoftに比べ、生成AIの活用において遅れをとっていました。
自社開発の生成AI『Bard』も投入されましたが、早期に多数のユーザーを獲得して学習を進めていた『ChatGPT』に見劣りする、という評価も少なくありませんでした。
今回のGoogleのコア事業である検索エンジンと生成AIを融合した『SGE』の投入は、生成AIの市場での出遅れを一気に巻き返そう、という思惑もあると考えられます。
SGEの回答は信用できるのか?
ChatGPT・Bardなどでも、回答が不正確であったり、ハルシネーションなどの問題が起こったり、と必ずしも生成AIが正しい回答をしてくれるわけではないことは知られています。
では、SGEによる回答はどの程度信用できるのでしょうか?
GooleはSGEに関する公式ドキュメント内で「生成AIの責任ある適用(Applying generative AI responsibly)」という見出しで、AI原則に則った慎重な展開を実施し、外部の関係者とも協力し、継続して進化・改善していく、としています。
公式ドキュメントには、具体的な取り組み内容についても記載がありますので、気になる方は参照してください。
既知の制限
Googleは「既知の制限(Known limitations)」として、「LLM特有の制限」と「実験段階であることによる制限」の2種類の制限があるとしています。
具体的には以下の5つです。
(説明部分は意訳になります)
・照合中の誤った解釈(Misinterpretation during corroboration)
適切な裏付けとなる情報を見つけているにも関わらず、わずかな言葉の解釈の間違いで出力の意味が変わってしまう。
・ハルシネーション(Hallucination)
他のLLM同様、事実を誤って伝えたり、インサイトを不正確に特定する場合がある。
・バイアス(Bias)
SGEはランキング上位のリソースを使うようトレーニングされているため、狭い範囲の視点を反映したスナップショットを返す場合がある。これは現在の検索結果でも見られる。例としては、男性スポーツについては「男性」という修飾語をつけないケースが多いため、一般的なクエリでは女性選手・チームに関する情報でも男性選手・チームに偏る可能性があるなど。
・ペルソナ(があること)を暗示する意見的な内容
SGEは、中立的・客観的な口調を反映するよう設計されているが、Web上に存在する意見を反映する場合があり、モデルがペルソナ(個性・人格)を持って意見しているという印象を与える場合がある。
・既存の検索機能との重複や矛盾
SGEは検索結果上で他の検索結果や機能と矛盾しているように見える場合がある。例えば、SGEが様々な検索結果の総合的な見解を示す一方で、単一のソースの視点を強調する強調スニペットが表示される場合がある。
SGEを鵜呑みにせず自分でも確認を
上記のように、SGEにはGoogleも認めている制限が存在します。
そもそも検索エンジンですから、Web上の情報を元に回答が生成されているということを忘れないようにしましょう。
引用元リストも表示されるため、重要と思われる箇所については自分の目でソース元を確認するようにしてください。
日本版はシンプルなスナップショットしか生成されない!?米国版との違い
こちらは米国版のSGEを検証している方の動画になります。
この動画と日本版SGEを比較すると、米国版SGEとの間には以下のような違いがあるようです。
- 商品に関連するクエリでショッピングリストが表示されない
- 旅行先、飲食店に関するクエリでレビューやマップ、リストが表示されない
- 引用テキストごとに参照元が確認できる機能がない
- スナップショットに大きい動画が表示されることがない
総じて、日本版SGEではリッチなスナップショットが生成されないようです。
少し残念な気もしますが、SGEは米国版も含め、まだまだ開発途上のプロダクトです。
機能の追加・変更が頻繁に行われているため、日本版のSGEも一般公開に向けて変更が加えられていくものと考えられます。
SGE導入でSEOは終わるのか?影響範囲は?
検索結果の一番上に生成されるSGEの登場によって、「SEOは終わるのか?」と心配されている方も多いかと思います。
結論から言えば、「SEOは終わらない」と考えています。
確かにSGEが上位に表示される上、複数サイトの情報からある程度の最適な回答を行ってしまうため、一定数のトラフィックが減少することは予想されます。
しかし、これまでも検索エンジンには大幅な変更が加えられており、その度に「SEOが終わる」という論調がありましたが、現在までSEOは残り、むしろその重要性は高まっています。
そもそも、SGE自体がWeb上のコンテンツを参考に生成される検索結果のひとつであるため、「SGEに適したSEO対策が必要となる」という健全な変化が求められます。
SGEの検索結果のみで完結する割合は15.6%
画像・データ引用:株式会社ネオマーケティング
株式会社ネオマーケティングの調査によれば、SGEユーザーのうち、SGEの検索結果のみで完結する割合は全体の15.6%。
その他の回答者は、さらに詳しい情報を得るために追加検索や引用元サイトへのアクセスをおこなっていると考えられます。
また、「どんなジャンルの検索ワードだとSGEのみで完結すると思うか」とい質問に対しても、ことわざや慣用句などの言葉の意味や一般論、常識など、通常のGoogle検索でも十分な答えが得られそうなジャンルが集まっていました。
上記の点から、SGEが普及しても依然としてSEO対策は重要であると考えられます。
クエリタイプによって影響と対策が異なる
クエリタイプとは、Googleが提唱するユーザーの検索クエリの分類で、以下の4つのタイプがあります。
- Know クエリ(知りたい)
- Do クエリ(やりたい)
- Go クエリ(行きたい)
- Buy クエリ(買いたい)
SGEはクエリタイプによって、スナップショットが生成されるかどうか、どんなスナップショットが生成されるかが変わるため、自社の主要な流入元のクエリタイプごとに、影響と対策が異なってきます。
Knowクエリ(〜知りたい)への影響と対策
Knowクエリは、影響が大きいクエリタイプと考えられます。
SGEが最上位に表示されることに加え、検索結果画面でサイトに遷移せずにSGEの情報だけで満足して検索行動を終了する、いわゆる「ゼロクリックサーチ」が増えることが想定されるためです。
ただし、「さらに詳細な情報を知りたい」「情報の質を確かめたい」というユーザーは一定数いると予想されるため、SGEの引用元になることはもちろん、通常の検索結果で上位を獲得することも引き続き重要です。
それに加えて、SNSなどの検索結果以外からの流入確保やユーザーを育成することでサイトのファンになってもらう、といった対策を行うことも重要です。
Goクエリ(〜行きたい)への影響と対策
Goクエリでは、現在の日本版ではSGEは生成されませんが、米国版ではGoogleビジネスプロフィールを元にしたSGEが表示されます。
今後、日本版にも米国版と同様の機能が実装されるか、SGEとローカルパックのランキングアルゴリズムは同じか、といった点はまだ不明ですが、Googleビジネスプロフィールの対策は重要になっていくと考えられます。
Googleプロフィールの写真やレビューを充実させる、店舗の特徴やどんなユーザーにおすすめなのかをwebサイトまたはGoogleプロフィールに記載するなどして、SGEが普及した未来に今のうちから備えておくとよいでしょう。
また、 2024年4月に米国版で公開された旅程作成機能がもし日本でも導入されたら、トラベル系サイトにとっては競合になると考えられます。
Doクエリ(〜したい)への影響と対策
現在の米国版では、Goクエリと同じようなSGEが生成されるようです。
Goクエリでの対策と同様に、Googleビジネスプロフィールを充実させるとともに、ターゲットに向けた情報を、Webサイト等にもわかりやすく記載しましょう。
追加質問で関連情報を調べるユーザーに向けてオウンドメディア等で情報発信を行い、追加質問での引用元になることを目指すことも、良い対策のひとつと考えられます。
Buyクエリ(〜買いたい)への影響と対策
現在の米国版の仕様がそのまま反映されれば、最も影響が大きいクエリタイプと考えられます。
特に商品購入における情報提供記事を上位表示させることでアクセスを稼いでいる成果報酬型のアフィリエイトサイトは、SGEが関連情報を提供してしまうので影響が大きいと考えられます。
他にも自然検索結果の表示自体が押し下げられるため、通常のECサイトも影響を避けられません。
ただ、国ごとに法律で規制がある業界・商品などの場合は、表示が変わる可能性もあるため、一般公開されてからでなければ判断できない部分も多くあります。
現時点で出来ることとしては、アフィリエイトサイトであれば「E-E-A-T」を高めるなど情報の質を高め、ECサイトであればSGEのショッピングリストの元となるショッピンググラフに正しい情報を伝えるためMerchant Centerを更新しておくなど、基本的な部分の対策を行っておくと良いでしょう。
YMYL領域への影響
YMYL領域のクエリの場合は、SGEの生成が慎重に行われ、また生成されたとしても免責事項の注意書きが表示されるため、一般的なクエリタイプよりも影響範囲は限定的と考えられます。
しかし、SGEが表示された場合の引用元となることは重要なため、これまで同様「E-E-A-T」を重視したコンテンツを意識すると良いでしょう。
SGE対策の方法とは?
SGE導入後のSEO対策として、最も重要と考えられるのがSGEの引用元となることです。
スナップショット内にリンクが生成されるため、大きな流入元になる可能性が高いと言えるでしょう。
ただし、引用元を選定するアルゴリズムは、現時点で非公開です。
このように、スナップショットの引用元として採用されているのは、検索順位が1位〜10位のページが高い割合を占めています。他のKWでも同様の傾向にあることを確認済みです。
このため今後、SGEへの対策を意識するには、これまで通り「ユーザーファースト」を徹底するGoogleの考え方を踏襲しつつ、生成AIというSGEの特徴を意識する必要があります。
具体的に重要となりそうなポイントは以下になります。
信頼性の高いサイト
引用元に表示されているページ自体は検索結果で上位に上がっていない場合でも、そのサイトの別のページが上位に上がっているケースも多く見られます。
上記の画像で23位に表示されているページですが、こちらのサイトの別ページが通常の検索結果の10位に入っていました。
つまり、ページ単体で評価されているわけではなく、信頼性が高いサイトの中から検索クエリの回答生成に最適な内容があるページを引用元にしていると考えられます。
サイト全体の評価は一朝一夕に作られるわけではなく近道もないため、地道かつ誠実にサイト運営を行っていくことが重要です。
「E-E-A-T」を重視したコンテンツ
「E-E-A-T」とは、「経験(Experience)」「専門性(Expertise)」「権威性(Authoritativeness)」「信頼性(Trust)」の頭文字を繋げたGoogleの造語で、検索品質評価ガイドラインで示されています。
Googleが推奨するユーザーの検索体験をより良いものにするためのコンテンツ作成の指針ですので、SGE対策としても有効と考えられます。
「E-E-A-T」の詳細と対策方法については、こちらの記事で解説していますので、参考にしてください。
E-E-A-T(旧E-A-T)とは?SEOに重要な4要素を解説!Google評価を高めるポイント10選もご紹介
オリジナリティーのあるコンテンツ
引用元としての採用確率を高めるためには、他のサイトでは言及されていないような新たな視点や独自性の高い情報提供が重要と考えられます。
これは単純に奇抜なことを書けば良い、というわけではなく、しっかりとした根拠を元に筋道の通ったコンテンツになるよう意識してください。
わかりやすいコンテンツ
「要約しやすさ」が重要という考えもありますが、それよりもユーザーにとってもAIにとってもわかりやすいコンテンツを目指すと良いと考えます。
なぜなら、SGEがどのようにコンテンツを引用するか、判断が難しいためです。
「京都 観光スポット おすすめ」というキーワードで検索した際、SGEには以下のように表示されます。
この結果に表示されるテキストは、引用元ページに同様のテキストがあるわけではなく、引用元ページの見出しを並べて1つのテキストにまとめられています。
このように、SGEは引用元ページのコンテンツを柔軟に解釈してテキストを作成するため、要約しやすいかどうかに注力する必要はあまりないと思われます。
ユーザーにとってわかりやすい構成・内容のコンテンツになっているか、AI(ロボット)がわかりやすいよう適切なタグを使用したコーディングが行われているか、を意識すると良いでしょう。
リスティング広告への影響
従来では、原則としてリスティング広告は自然検索の上に表示されていました。
しかし、2024年3月29日、Googleはリスティング広告を利用している広告主に向けて「検索広告における指標の定義の変更について」というメールを送信。
その一部には、今後は広告を自然検索の横や、下に広告を表示することがあるという内容が含まれています。
現在SGEのテスト版では、検索結果の一番上にスナップショットが生成され、その下に自然検索結果(オーガニック)、自然検索に挟まる形で広告が表示されています。
検索結果の一番上にリスティング広告を表示すると、SGEの生成したスナップショットが見にくくなるため、このような変更がおこなわれたのではないかと推測されます。
SGEの正式公開に向けて、Googleが本格的に動き始めているのかもしれません。
SGEが表示された場合でも66.8%は広告をクリック
データ・画像引用:株式会社ネオマーケティング
広告が自然検索結果の横や下に表示されると聞くと、真っ先に懸念されるのがクリック率の低下ですが、実際の影響はどうなのでしょうか?
株式会社ネオマーケティングの調査によれば、「SGEが表示された場合でも、リスティング広告をクリックすることはあるか」という質問に対して、「よくある」と回答した人は18.6%。「たまにある」と回答した人は48.2%でした。
つまり、SGEが表示された場合でも、66.8%の人は広告をクリックする可能性が高いということです。
また、SGEは、ユーザーが求めている物により素早く・ピンポイントに行き着くことを目指しています。このため今後、自然な形で広告表示がされることは、見方によってはより質の高いクリックの発生につながるとも捉えられるでしょう。
SGEスナップショットへのコンテンツ引用を防ぐ方法
SGEに自サイトのコンテンツが引用されるのを防ぐには、nosnippet robots meta タグもしくは max-snippet robots meta タグを設定します。
Googleは、技術用語の解説ページでnosnippetとmax-snippet、それぞれのタグに次の説明を追記しています。
nosnippet:
Google SGE の概要でも、nosnippet を使用してブロックされたコンテンツは表示されません。
max-snippet:
Google SGE の概要でも、指定された制限を超えるコンテンツは表示されません。
参照:Robots meta タグ、data-nosnippet、X-Robots-Tag の設定 | Google 検索セントラル | ドキュメント
例えば、スナップショットでの引用を完全に拒否したい場合は、そのページの head セクションに以下のように記述します。
<meta name="robots" content="nosnippet">
また、以下のように記述することで、スナップショットでの引用に文字数制限をかけることも可能です。
<meta name="robots" content="max-snippet:50">
この場合は、スナップショットでの引用が50 文字(半角)以内に制限されます。
このように、nosnippetもしくはmax-snippet を設定することで、SGE のスナップショットでの引用を制御できます。
通常検索にも影響するので注意
ただし、nosnippet や max-snippet の設定は、通常のウェブ検索のスニペットにも影響するため注意が必要です。
nosnippet を設定した場合、自然検索結果のスニペットが表示されなくなり、max-snippet を設定した場合、自然検索結果のスニペットの長さも指定した文字数以内となります。
このように現段階では、スニペットとスナップショットの表示が連動しており、スナップショットの表示のみを防ぐ方法はありません。
SGEの一般公開時期は?
正確な時期については、まだ発表されていません。
公式ページでは、米国版の試験運用終了日は「2023年12月」日本版では「2024年2月」と記載されているため、一般公開時期の公表やテストの継続など、このタイミングで何らかの判断が下されるものと予想されます。
【※追記】
2023年12月、SGE を有効にする Search Labs において、これらの終了日の記述が削除されました。
日本の期日は米国と異なりまだ2ヶ月残っていますが同様に削除されており、今後もしばらく試験運用が続くことが予想されます。
まとめ
今回は、GoogleのAIプロダクト『SGE』について、解説してきました。
生成AIと検索エンジンを融合し、新たな検索体験をユーザーに提供してくれるプロダクトとなっています。
ユーザーの検索行動自体が大きく変わることが予想されるため、SEOやリスティング広告に携わっている人もSGEを意識した対策が必要となるでしょう。
一般公開に向けて、今後、さらなるアップデートが行われると考えられます。
また、追加情報やアップデートがあった際には、こちらの記事やブログ内でお伝えしていきます。
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