サイト内で発生したコンバージョンを計測するためのコンバージョンタグは、Web広告を運用するうえで欠かせないタグのひとつです。
この記事では、コンバージョンタグの仕組みやメリット、Google広告やYahoo!広告のコンバージョン測定タグの設置方法や補完機能など、コンバージョンタグを活用するための基礎知識をご紹介します。
そもそもコンバージョンってなに?
まず「コンバージョン(Conversion)」とは、そもそもどういう意味なのかご存じでしょうか?
直訳すると、「変換」「転換」「転化」といった意味の英単語ですが、マーケティングの分野ではWebサイトにおける目標を達成するアクションのことを指す用語で、「CV」と略されます。
簡潔に説明すると、サイト運営におけるゴール地点のことを指し、サイトの内容や目的によってコンバージョンは異なりますが、設定したコンバージョンを最大化することが、マーケティングにおいてのミッションとも言えるでしょう。
『コンバージョン』について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
コンバージョンタグとは?
コンバージョンタグとは、配信した広告がどれくらい成果につながったかを測定するタグのことで、広告効果の分析が可能になるため、Web広告の運用において必須となる重要なタグです。
コンバージョンタグで広告測定する仕組み
コンバージョンタグを設置することで、なぜコンバージョンを測定出来るようになるのでしょうか?
コンバージョンタグで広告測定をする仕組みをご説明します。
購入完了ページや登録完了ページといった「コンバージョン完了ページ(サンクスページ)」にコンバージョンタグを設置することで、広告を経由してWebサイトにやってきたユーザーを判別し、そのユーザーがコンバージョンタグの設置されたページに到達すると、「広告の効果による成果」だとコンバージョンタグが認識しカウントしてくれます。
つまりコンバージョンタグは、広告効果の測定をするために設置する「仕掛け」です。
例として、ショッピングサイトのコンバージョンカウントの仕組みを下記の図で説明しています。
『タグ』について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
コンバージョンタグ設置のメリット
コンバージョンタグを設置することで広告効果の分析が可能になり、運用の改善に繋げることができます。
広告効果を最大限に高めて運用していくためには、コンバージョンタグは非常に重要だということです。
コンバージョンタグを設置することでどのようなことが分析でき、どのようなメリットを得ることができるのか、具体的にご説明します。
費用対効果がわかる
高い広告費をかけていても、それが相応の成果につながらなければ意味がありませんよね?
コンバージョンタグの設置により、費用対効果の分析が可能になるため、成果が費用に伴っているかが一目でわかります。
複数の広告を出稿している場合は、広告によって成果の大きさが変わってくることがあります。
成果が大きい場合、その広告の配信数を増やせば、より大きな成果を得られる可能性が考えられます。
反対に、成果が小さい場合、その広告に使う広告費を減らしたり、広告の訴求内容を変更したりと、改善策を考える必要性が出てきます。
効果の小さい広告に使っている広告費を、効果の大きい広告にまわすことで、広告全体の費用対効果をより大きくすることができると考えられます。
自動入札の導入が可能になる
「自動入札」とは、コンピューターが「機械学習」をすることによって、自動的に入札単価を調整してくれる機能のことです。
コンバージョンアクションなどのあらゆるデータの正確性を担保することが、データの最適化のために必要な条件であり、コンバージョンタグの設置は機械学習を最大限に活用するためには必須です。
自動入札を導入することで、ユーザーのコンバージョンに至る見込みの高さをオークションごとに判断して、入札単価を自動で設定してくれます。
機械学習の導入後、最低2週間は学習期間のため結果は期待できませんが、学習期間終了後データの増加により成果が上がっていくことが期待できるため、活用には忍耐力が必要です。
『自動入札』について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
Yahoo!広告のコンバージョンを計測するタグについて
広告の媒体によって、コンバージョンを計測するタグの設置方法や種類が異なります。
まずは、Yahoo!広告のコンバージョン測定タグについてご説明します。
コンバージョンを計測するタグの設置方法
Yahoo!広告のコンバージョンを計測するタグの設置方法は、大きく2つに分けることができます。
設置方法2つをそれぞれ簡単にご紹介します。
タグマネージャーに設置する方法
ひとつめは、タグマネージャーに設置する方法です。
タグマネージャーへの設置の手順を簡単にご説明します。
まず、発効したタグをタグマネージャーに設定します。
次に、トリガー設定を行い、サンクスページでコンバージョンタグが発火するよう設定します。
最後に、ワンタグ(YTMタグやGTMタグ)を対象のページに埋め込みます。
これで、コンバージョンが発生するたびにタグマネージャーがコンバージョン数を正確にカウントしてくれます。
また、タグマネージャーの代表格としては、Googleタグマネージャー(GTM)やYahoo!タグマネージャー(YTM)があげられます。
Webページに直接設置する方法
もうひとつは、Webページに直接設置する方法です。
Yahoo!広告アカウントで取得したコンバージョンタグを、通常のタグと同様、WebページのHTMLを編集し直接設置することで、コンバージョンが計測できるようになります。
このときコンバージョンタグは、Webページの<body>と</body>の間に設置します。
必ず、コンバージョン完了ページのみに設置するようにしてください。
ITP対策のためのサイトジェネラルタグ
「サイトジェネラルタグ」は、正確なコンバージョン測定に必要な、ITP対策を行うタグのことです。
コンバージョンタグの上にサイトジェネラルタグがないと計測が出来ないため、コンバージョンタグを設置する前に必ず、補完機能タグであるサイトジェネラルタグを設定するよう注意しましょう。
設置することで、サードパーティークッキーがファーストパーティークッキーに変換されるため、ITPに対応できるようになります。
覚えておきたい!リターゲティングタグ
「リターゲティングタグ」とは、リターゲティングをする際にWebサイトのすべてのページへ設置する必要のあるタグのことです。
設置することで、ユーザーにクッキーが付与され、付与されたユーザーに対しての再アプローチが可能になります。
リターゲティングタグの設置がなくても、Yahoo!広告ではコンバージョン計測をすることが可能ですが、コンバージョンタグと同じくらい広告運用に欠かせないタグであるため、覚えておきましょう。
Google広告のコンバージョンを計測するタグについて
ここまでは、Yahoo!広告のコンバージョンを計測するタグについてご説明しました。
次は、Google広告のコンバージョンを計測するタグについてご説明します。
コンバージョンを計測するタグの種類
Google広告でコンバージョンを計測するには、「グローバルサイトタグ」と「イベントスニペット」という2種類のタグが必要になります。
効果計測したいすべてのページに設置するグローバルサイトタグ
「グローバルサイトタグ」とは、「コンバージョンタグ」と「リマーケティングタグ」の両方の機能を含むタグで、Google広告のコンバージョン計測において、まず必要になるタグです。
コンバージョン計測においては、「イベントスニペット」と連携することで機能します。
設置することでファーストパーティークッキーを作ることができるため、「サイトに訪れたユーザーの情報」と「ユーザーがクリックした広告の情報」の保存が可能になります。
そのため、グローバルサイトタグは効果計測をしたいWebサイトの、すべてのページに設置する必要があります。
Yahoo!広告の場合はコンバージョンタグのみの設置でコンバージョンの計測が可能ですが、Google広告ではグローバルサイトタグの設置が必須となりますので注意しましょう。
コンバージョン完了ページに設置するイベントスニペット
グローバルサイトタグに続き、コンバージョン計測には「イベントスニペット」が必要です。
イベントスニペットは、グローバルサイトタグと連携してコンバージョンを計測します。
設置することで、アカウントへのログイン、商品やサービスの閲覧などが可能になるため、ユーザーの行動を測定するために使用されます。
必ず、コンバージョン完了ページだけで発火するように設置してください。
コンバージョンを計測するタグの設置方法
Yahoo!広告と同じく、Google広告でのコンバージョンタグ設置方法は、大きく2つに分けることができます。
設置方法をそれぞれ簡単にご紹介します。
タグマネージャーに設置する方法
ひとつは、Yahoo!広告と同じくタグマネージャーに設置する方法です。
設置方法の流れも先ほど説明した通り、発行したグローバルサイトタグとイベントスニペットをタグマネージャーに設定し、トリガーを設定したうえで、ワンタグをWebサイトの対象ページに設置することで、コンバージョン計測が可能になります。
Webページに直接設置する方法
もうひとつもYahoo!広告と同じく、Webページに直接設置する方法です。
Google広告アカウントで発行したグローバルサイトタグとイベントスニペットを、通常のタグと同様、WebページのHTMLを編集し直接設置することで、コンバージョンが計測できるようになります。
設置してあるグローバルサイトタグの下の、<body>と</body>の間にイベントスニペットを挿入しましょう。
また、先ほどもご説明しましたが、グローバルサイトタグはすべてのページに、イベントスニペットはコンバージョン完了ページのみに設置するよう注意しましょう。
ITP対策のためのコンバージョンリンカー
Yahoo!広告のご紹介では、Yahoo!タグマネージャーを利用する際はITP対策として補完機能タグである「サイトジェネラルタグ」を設置する必要があるとご説明しました。
Google広告の場合は、「コンバージョンリンカ―」がITP対策の役割を果たします。
コンバージョンタグと同じく「コンバージョンリンカ―」というタグも設置する必要があることを覚えておきましょう。
タグを一括管理できるタグマネージャーを活用しよう
Google広告でもYahoo!広告でも、コンバージョンを計測するタグの設置方法としてタグマネージャーというツールをご紹介しました。
タグマネージャーを利用すれば、HTMLファイルを編集する必要がなくなるうえ、サイト表示も高速化します。また、プレビュー機能で公開前にテストをすることも可能です。
タグマネージャーはタグ管理の手間を省ける非常に便利なツールなので、タグを設置する際はタグマネージャーの利用をおすすめします。
まとめ
この記事では、コンバージョンタグについてご紹介しました。
Web広告の運用においてコンバージョンの計測はマストなため、コンバージョンタグが重要な役割を果たしていることは言うまでもありません。
費用対効果を最大化するためにコンバージョンタグを利用し、且つタグマネージャーでタグを管理すれば、より効率的に広告の運用を行うことができます。
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