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「動画広告を出稿したけど、効果測定や分析を行う際にどの指標を見ればいいかわからない!」という思いをした方は多いのではないでしょうか。
今回の記事では動画広告の基本指標11種類と効果測定に必要な評価指標、そして目的別の指標PDCAの回し方について解説します!
目次
動画の効果測定に必要な評価指標は?
動画広告の基本指標11種類は以下の通りです。
表示回数 | サムネイルが表示された回数 |
---|---|
視聴回数 | 動画広告が視聴または再生された回数。 |
視聴率 | 動画広告の視聴回数またはエンゲージメント数を広告の表示回数で割った値。 |
完全視聴率 | 動画が最後まで離脱されずに視聴された割合。 |
平均広告視聴単価 | ユーザーが動画広告を 30 秒間(広告が 30 秒未満の場合は最後まで)視聴したか、動画広告にエンゲージメント操作を行ったとき、広告主が支払う金額の平均。 |
総再生時間 | ユーザーが動画広告を再生した合計時間(秒)。 |
平均総再生時間 | ユーザーが広告のインプレッション 1 回あたりに動画広告を再生した平均時間(秒)。 |
クリック数 | 動画広告をユーザーがクリックした回数。クリック数は、広告を見たユーザーにどの程度アピールできているかを把握する目安になります。 |
クリック率 | 「広告がクリックされた回数」を「広告の表示回数」で割った値。 |
コンバージョン数 | 視聴者が動画を通して、視聴者が商品購入や資料請求、お問い合わせなど視行動を起こした数を示します。 |
ユニークユーザー数 | 一定の期間に動画広告を視聴した)ユニークユーザーの合計数。 |
動画広告の目標によって必要な指標は変化していきますが、動画の解析指標の項目として一番最初に頭に浮かぶのは「視聴回数(再生回数)」ではないでしょうか。
動画共有サイトのYouTubeでは再生回数の多さが人気の表すバロメーターとなっています。
視聴回数が多いという事実は数字のインパクトとして非常に大きく、Webサイトのページビューと同様に最もわかりやすい指標の1つです。
そのため導入初期の段階では、まずは視聴回数を見ていくことがいいでしょう。
しかし、動画は「視聴回数」だけで評価することはできません。動画の効果測定でもう1つの重要な指標は「どれだけ長くコンテンツを見てもらえ、行動につなげることができたか」です。
いかに途中で離脱されないコンテンツを作れるかが、サイトに流入を増やす上でとても重要です。
動画分析で特に押さえておきたい主な指標項目は以下の4つです。
- 視聴回数
- 完全視聴率
- クリック数
- コンバージョン数
以下で詳しく説明していきます。
視聴回数
視聴回数とは、どれだけ動画が視聴されたかを把握するための数値であり、多くの人の目に触れるということは、それだけ高い宣伝効果があるといえます。
注意すべきなのは、広告媒体によって再生回数のカウント方法が異なるという点です。動画視聴を前提とするYouTubeの場合には、視聴者が広告を30秒以上視聴するか、広告をクリックした場合にのみカウントされます。
一方、投稿のコンテンツのひとつとして動画があるTwitterでは動画が50%以上画面にある状態で2秒経った場合か、視聴者が動画を拡大するあるいはミュートを解除する操作を行った場合にカウントされます。
完全視聴率
完全視聴率とは、広告が表示された回数のうち30秒以上もしくは最後まで視聴された割合を示しています。
動画広告をビジネス成果につなげるためには、動画を最後まで視聴してサイトに遷移してもらうことが大切です。たとえ視聴回数が多かったとしても、完全視聴率が低ければ成果が見込めないということになりかねません。
そのため、動画広告では「最初の5秒間が勝負!」といわれることが多いです。導入部分でいかに視聴者をひきつけ、最後まで動画を見てもらえるかが完全視聴率アップのポイントであるといえます。
クリック数
クリック数は、動画広告の視聴者が広告をクリックした回数を示しています。動画を見て、商品やサービスに興味を持ったユーザーがさらに情報を求めるために起こす行動がクリックだと考えられます。
そのため、動画広告においては商品やサービスの魅力をどれだけアピールできたかを把握するのに必要な指標となります。
また、「クリック数」を「表示回数」で割った値をクリック率といいます。クリック率が高いと視聴者が求める情報と広告の関連性が高いことを意味します。クリック率を上げるためには、広告内容や宣伝媒体、ターゲティングなどを見直すことが効果的です。
コンバージョン数
コンバージョン数とは、動画広告をクリックした視聴者が商品購入や資料請求、お問い合わせなどの行動を起こした数を示します。
動画広告でも、コンバージョン数を増やして、いかに広告の目的である成果につなげるかが重要です。また「コンバージョン数」を「クリック数」で割った値をコンバージョン率といいます。
クリック数が多いにもかかわらず、コンバージョン率が低いのは、広告内容と商品の間にイメージのズレがあるかサイトのユーザビリティが低いケースが多いです。サイトのレイアウトやクリエイティブを工夫することはコンバージョン率を上げることに効果的といえます。
目的別に重視すべき動画広告指標
ここまでは動画広告における基本的な指標を見てきましたが、出稿目的により重要となる指標は変化します。
ここでは、目的ごとの見るべき指標について解説します。
動画広告を使ってデジタルマーケティングをおこなう場合、どれくらいの効果が出たかを測定するためにKPI(Key Performance Indicator、重要業績指標)を決める必要があります。
KPIを設定するには、まずは動画広告の目的を明確にすることが重要です。目指すべきゴールは、自社商品の購入や登録ですが、動画広告でどこの段階までを目的とするかを決めておきましょう。
目的は主に下記のようなものがあります。
認知度アップが目的の際の見るべき指標
ユーザーにブランドを知ってもらう認知目的の場合、見るべき指標は4つあります。
視聴回数 | 動画広告の視聴回数や、クリックされて再生がおこなわれた回数 |
---|---|
ユニークユーザー数 | 一定の期間に動画を視聴したユニークユーザーの合計数 |
ブランド認知度 | ブランドがどれだけの認知があるか |
広告想起率 | 関連ワードから動画広告を思い浮かべる率 |
認知度アップを目的とした場合は視聴回数やユニークユーザー数など、どれくらいの人に見てもらえたか、コンテンツを届けられたかが重要です。
また、視聴した人とそうでない人を比べることによってその動画広告が「ブランド認知度」や「広告想起率」に繋がったかどうかを知ることができます。
購入検討が目的の際の見るべき指標
ブランドを知っていながら比較検討に至っていない段階のユーザーに対して比較検討を促す目的の場合は、以下の5つの指標を見ます。
完全視聴率 | 再生完了数or指定秒数以上の再生回数/広告の表示回数 |
---|---|
再生時間 | 動画広告の総再生時間 |
ブランド好感度 | 動画広告によるブランド好感度の変化 |
比較検討 | 動画広告のメッセージがサービスや商品の比較検討に影響したか |
ブランド関心度 | 動画広告によってユーザーが興味、関心を持ってサービスの検索をしたか |
購入検討を目的とした場合はただ知っているだけの段階から商品に興味関心を持つ段階にまでに持っていくことが必要となります。
視聴した人とそうでない人を比べることにより、「ブランド好感度」、「比較検討」がどれくらい伸びたかを知ることができます。「ブランド関心度」は、Googleで指定したキーワードの自然検索の数が動画配信前後でどう変化したのかを調べます。
行動促進が目的の見るべき指標
行動促進が目的の場合、見るべき指標は、以下の5つです。
クリック数 | 動画広告がクリックされた数 |
---|---|
問い合わせ数 | 動画広告視聴後にサービスや商品に関して問い合わせがおこなわれた件数 |
会員登録数 | 動画広告視聴後に会員登録がおこなわれた数 |
売上 | 動画広告視聴後に売上につながった金額 |
購入意欲 | 購入意欲の変化 |
行動促進を目的とした場合は、検討層へ購入や問い合わせなどの行動を少しでも多く起こしてもらうことが重要です。
「購入意欲」は、アンケートで動画広告の視聴者と非視聴者に分けて数値の差を調査します。
実際の購入有無にかかわらず、購入意欲に変化がおこったかを指標として見ます。ユーザーに実際の行動を起こしてもらうまでには、いくつものフェーズが必要なため、ユーザーのブランド関心度、ブランド好感度を高め購入意欲を着々と上げていくことが成果へ繋がる道となるでしょう。
これだけではなく、SNSであれば「いいね」数やコメント数などからも確認することができます。最初は視聴回数やユニーク再生数などを指標として確認し、曜日や時間帯によってアクセス数が異なる場合には、その原因を探ってPDCAを繰り返すことにより最適化に繋げることができます。
動画広告におけるPDCAの回し方
動画広告を配信する指標は計測するだけではなく、そこで効果を分析し、クリエイティブの改善や次のプロモーションへの最適化をおこなう必要があります。
動画広告のPDCAを回すには、まず動画の構成要素を言語化しましょう。広告効果の高いクリエイティブと低いクリエイティブを要素ごとに分解し、比較していきます。「どの要素が良かったのか?」また、「どの要素が悪かったのか?」をそれぞれ分析しましょう。
「視聴回数」「動画支持率」を伸ばすには?
ここでは、動画広告における重要な2つの指標を伸ばすための具体的な施策について解説します。
動画広告における指標の数値を伸ばし、広告としての成果をあげるには具体的にどういった施策を行えばいいのか。
コンテンツを最適化するため行う施策に決まった型はなく、媒体や商品によって異なり、また効果的な施策に関しても常に変化していくものです。
ここでは媒体、商品ジャンルを問わず共通して気を付けるべき点と土台となる施策について紹介します。
「視聴回数」を伸ばすには?
「視聴回数」はYouTubeやFacebook、Twitter等では、アナリティクスを開かなくても把握することができるため、視聴回数だけは常にチェックしている、という方も多いかもしれません。
視聴回数を伸ばすにはどれだけ多くの人の目に触れるかが大切です。
- メルマガや、通常のビジネスメールにリンクを添付する
- ターゲット層が多いチャネルで広告として配信する
上のようにユーザーが動画を知る機会を増やすことが重要です。
「視聴維持率」を伸ばすには?
1つの動画がどこまで視聴されたかを示すのが「視聴維持率」です。◯秒地点で何割の人が視聴継続していたかをパーセンテージで表します。
視聴維持率は、その動画に対する視聴者の関心レベルの高さを表す指標として捉えることができます。
たとえ再生回数が多かったとしても、最初の3秒でほとんどの人が離脱していたら、動画の内容はきちんと伝わっておらず、ユーザーの心を掴んだとも言い難いでしょう。
そのため、動画の内容理解やエンゲージメントを重視するコンテンツの場合、この視聴維持率がKPIの1つとなります。
- 動画の目的を明確にし、必要不可欠な要素のみで動画をコンパクトに構成する
- 視聴者の期待に応える情報やコンテンツを提供する
- 10分を超えるような長尺の動画は、内容に応じて短尺動画に分割する
アナリティクスを用いて離脱ポイントを把握し、動画を再編集する分かりやすく伝え、途中で飽きさせない工夫をすることが視聴支持率を伸ばすことに有効であるといえます。
まとめ
以上のように、動画広告には静止画の広告に比べ見るべき指標が多くなります。そのため、どの指標が重要でまた、それらの数値がみなさんの動画広告にどう関係するかを理解するのは難しいことです。
しかし、視聴回数など一つの指標の向上だけに夢中になることや他の競合広告と比べることは生産的とはいえません。
例えば、一時的に動画の視聴回数が爆発的に増えたとしても、それが長期的なマーケティング目標に合致しているとは限りません。クリエイティブの質など、定性的な評価と組み合わせて総合的に判断することが重要です。
また、効果指標のデータは競合他社と比較するものではありません。企業によって目標やターゲットは異なり、比較することはあまり意味がないのであくまで自社内のデータとして蓄積し、PDCAを繰り返すことでより良い動画マーケティングの実現を目指しましょう。
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