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Fetch as Google(URL検査)とは?読めば分かる使い方と仕組み

私がご紹介します

Takabayashi Masamichi

株式会社デジタルアイデンティティ SEO Div.所属。Salesforce認定Pardotスペシャリスト。
SEOを中心にしたサイト改善のお手伝いとメディア運営・ライターの二足のわらじを履いています。SEOやWebに詳しくない方でも「初見で分かる読みやすい記事作り」を目指して奮闘中。
お役立て頂けたら幸いです。

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こんにちは、SEO Div.所属の高林です。
今回は、Googleが提供している無料Webツール「Google Search Console」の中から”Fetch as Google(フェッチ アズ グーグル)”という機能についてご紹介します。
「レンダリング」「クロール」「インデックス」といったことが分からない方も、お気軽にお読みください。


[追記]Search consoleの新機能、「URL検査」について

2018年9月6日 ベータ版として公開されていたサーチコンソールが正式版へと昇格しました。
新・サーチコンソールへのリニューアルにともない、従来は「Fetch as Google」で担ってた機能が「URL 検査」へと変化しました。
URL検査機能では、「インデックス登録の確認」や「ライブテスト機能」を使うことができます。
Fetch as Googleと同じく、エラーの確認やインデックス登録のリクエストが可能です。

以下、「URL 検査」機能の使い方を簡単にご紹介します。

サーチコンソールにログインし、対象サイトを選択。左サイドにある「URL 検査」を選択します。
画面上部にある検索窓にURLを入力し検査ボタンを押すと、現在のURLの状況が確認できます。

url_search

検査後の画面からはインデックス登録のリクエストもできます。

url_search2


そもそもGoogle Search Consoleってなに?

Fetch as Googleの説明に入る前に、まずは「Google Search Console(グーグル サーチコンソール)」について簡単にご紹介します。
冒頭でも軽く触れたように、Google Search Console(以下、サーチコンソール)はGoogleが提供している無料のWeb診断ツールのことです。サーチコンソールを使うことで、Googleの検索結果におけるサイトのパフォーマンスを診断・監視・管理することができます。
ちなみに、Googleの公式サイトでは、サーチコンソールのことを以下のように解説しています。

Google Search Console は、Google 検索結果でのサイトのパフォーマンスを監視、管理できる Google の無料サービスです。Search Console に登録しなくても Google 検索結果でサイトが表示されるようにすることはできますが、登録することで、サイトが Google にどのように認識されるかを確認し、検索結果でのサイトのパフォーマンスを最適化できるようになります。

サーチコンソールについて、さらに詳しく知りたいという方は下記ページをご参考ください。
サーチコンソールを使うことで得られるメリットのほか、使用上のアドバイスも掲載されています。
Search Consoleヘルプ Search Consoleとは

さて、そんな「無料」でサイトのパフォーマンス向上に役立つサーチコンソールですが、その中にはいくつもの機能が搭載されています。
例えば、検索エンジンに分かりやすいサイト構造になっているかどうかを確認できる「構造化データのチェック」機能や、サイトのインデックス状態をチェックできる機能、またサイトのエラーレポートを通知してくれる機能などがあります。
ほかにもサイトを改善するときに役立つ「検索アナリティクス」「検索での見え方」など、便利かつ多彩な機能が備わっています。
このように様々な機能がつまっているサーチコンソールですが、一つひとつの機能についてご紹介していくと非常に長くなってしまいますので、今回はFetch as Googleの機能に絞ってご紹介します。

Fetch as Googleとは?

Fetch as Googleを端的に表すと「グーグルボットにクロール・レンダリングを要請する機能」のことです。ここで一度、Google bot ・クロール・レンダリングについて簡単なおさらいをしておきます。

  • Google bot:webサイトを巡回してサイトの情報を収集するプログラムのこと
  • クロール:Google bot(グーグルボット)がwebサイトを巡回すること
  • レンダリング:情報を整った形で表示させること

日頃、私たちが見ているwebサイトは限られていますが、世界中を含めて考えると膨大な数のwebサイト・webページが存在します。
そういった、インターネット上に無数にあるwebサイトを「グーグルボット」と呼ばれるプログラムが巡回(クロール)し、ページのコンテンツや意味を解析しています。
そして、集められたデータは検索エンジンに分かりやすいように整理整頓、格納・登録されます(この整理整頓から登録までの工程は「インデックス」「インデキシング」などと呼ばれています)。
Google botが集めた情報を整理整頓しておくことで、ユーザーが求める情報を検索エンジンが瞬時に提供してくれる仕組みが成り立っているのです。
Fetch as Googleの機能では「webページへGoogle botをクロールさせる要請」ができます。
また、レンダリングを取得することで、Google botがどのようにwebページを見ているかを確認することもできます。
詳しくは後ほどの「レンダリングチェック」でご説明させていただきますので、詳しい説明はひとまず省きます。

ここまでの説明で、Fetch as Googleがまさに「fetch(呼び寄せる、連れてこさせる)」といった機能であることはご理解いただけたと思いますが、いったいどんな時に使うべきなのでしょうか?
次の項目で見ていきましょう。

Fetch as Googleっていつ使うの?

一体どのタイミングでGoogle botにクロールをさせるべきなのでしょうか?
以下に、それらのタイミングをまとめてみました。

  • webページをインデックスさせたいとき
  • 新規ページを作成したり、ページを更新したりするとき
  • リダイレクト設定をしたとき
  • スマートフォンページの表示を確認したいとき
  • ページが検索結果画面に表示されないなどの障りがあるとき

このようなタイミングでFetch as Googleを使うのがいいでしょう。
webページはインデックスされて初めて検索結果に表示されるため、上位表示を狙う場合にはインデックスされていることが必要不可欠ですし、すでに検索結果上位のページであったとしても、有益な新規コンテンツやページの更新を行なった際にはFetch as Googleを使ってクロールを促すべきでしょう。
ほかにも、

  • リダイレクト設定後の処理確認
  • SPページの表示確認

等に役立ちます。
ページの立ち上げ・更新のほか、何かしらの設定などを行った後にはFetch as Googleを利用し、ページに不備がないかどうか確認するようにしましょう。
では次に、Fetch as Googleの具体的な機能と実際に使う手順や使用上の注意点について解説していきます。

Fetch as Googleの機能

Fetch as Googleの主な機能はインデックスリクエスト・レンダリングチェック・HTTPレスポンスの確認の3つです。1つずつ説明していきます。

インデックスリクエスト

インデックスリクエストをするときの手順について確認してみましょう。

Search Consoleから対象のサイトを選択する

まずはサーチコンソールにログインして、クロールを要請したいサイトを選択します。

order-1

サーチコンソールのダッシュボードからFetch as Googleを選択

サーチコンソールにログインして、対象サイトを選択すると、この様な画面になります。

order-2

画面左端の[ダッシュボード]の中から[クロール]>[Fetch as Google]と進んでいきます。

order-3

取得したいURLを入力

[Fetch as Google]に進んだら、この赤枠部分に取得したいページのURLを入力しましょう。

order-4

トップページにクロールをして欲しい場合は「/」のみの入力で結構です。

Google botの種類を選択する。

対象ページの形式に合わせて、呼び寄せるGoogle botの種類をプルダウンから選択します。

order-5

PCなら[PC]を選択、SPページなら[モバイル:スマートフォン]を選択しましょう。
PC・スマートフォンのほか、ガラケーなどのページを確認する[モバイル:XHTML/WML][モバイル:cHTML]といった種類もあります。

取得する

order-6

以上1~4までのステップを踏んで、[取得]または[取得してレンダリング]のボタンを押せば完了です。
単にクロールをして欲しい場合には[取得]のボタンを、レンダリングを希望する場合は[取得してレンダリング]を選びましょう。Google botがデータを取得するまでには多少の時間がかかります。
取得が完了するまでは[保留]、取得が完了したら[完了]の表示が出るようになっています。

インデックス送信手順

インデックスに送信

ここまでの手順が完了したうえで[インデックスに送信]をクリックすると、再クロールの依頼を出すことができます。
ステータスが[完了]になっていると、真横に[インデックスに送信]のボタンが表示されるのでクリックしてみましょう。
ちなみに、[インデックスに送信]を行う場合は[取得]をしてから4時間以内に済ませることが必須となっています。

再クロールの対象を選択して、送信

[インデックスに送信]をクリックすると、[送信方法の選択]というウィンドウが出現します。
[このURLのみをクロールする][このURLと直接リンクをクロールする]という二種類の選択ボタンがありますので、どちらかを選んでください。
[このURLのみをクロールする]では対象のURLのみをインデックスして欲しいときに、[このURLと直接リンクをクロールする]では対象のURLとリンクしているページ全てをインデックスして欲しいときに選択しましょう。
ただし、後者の[このURLと直接リンクをクロールする]は、1ヵ月に10件までの回数制限があります。
注意しておきましょう。
対象を選択して、青色の[送信]ボタンを押せばインデックス送信は完了します。

レンダリングチェック

Fetch as Googleとは?の章でレンダリングについての説明を省略したので、ここで簡単にレンダリングとレンダリングチェックについてご説明します。
前述したように、レンダリングとは情報を整った形で表示させることです。
「情報を整った形で…」と説明しても、いまいち想像しにくいと思うので、弊社のHPを例に見てみましょう。

order-7

これが弊社のHPです(2018年8月現在)。株式会社デジタルアイデンティティ-Digital Identity Inc.
皆さんの目にもこのように映っているかと思います。
実はこのページ、次の画像のような文字情報から形づくられているのです。

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この文字列はソースコードと呼ばれていて、Webページを形づくる設計書のようなものです。
このHTMLと併せて、CSSやJava Script(以下、JS)といったプログラミング言語を用いることで、
ふだん私たちが目にしているようなWebサイトが成り立っています。

と、ここでレンダリングに話を戻します。
今説明したように、Webサイトは「元になる情報(ソースコード)」があって、その情報が整形された状態で表示されています。「元情報」と「表示されているもの」が異なるのです。
Google bot は、画像で示したようなHTMLのテキスト情報を読むのは非常に得意ですが、CSSやJSの処理は苦手分野でした。
現在ではその苦手を克服しつつありますが、Google botが人の目と同じようにWebページを認識しているか否かということについては、いささか不安が残ります。
そんな時に不安を解消してくれるのが、Fetch as Googleのレンダリング機能です。
この[レンダリング]機能では、Google botがWebページをどのように認識しているかを確認できます。
この機能を使うと、対象ページのコンテンツが正しく認識されているかどうかを目視で判断することができて、とても便利です。

レンダリングチェックの手順は、

  1. 取得したURLを選択
  2. レンダリングタブを選択
  3. 取得できなかったリソースを確認する

の3ステップだけです。

取得したURLをクリックするとデフォルトでレンダリングタブで開かれるようになっているので、
1~2の手順において操作を迷うことはまず無いはずです。
レンダリングタブを見てみると、Google botが認識したWebページとサイトに訪問したユーザーにどのようにページが表示されているかが並列で表示されます。
表示されている状態を見比べてみて、認識されていないコンテンツが無いかどうかを確認してみましょう。
また、Google botが取得できなかったリソースは画像下に表示されますので、これを元に改善を図るようにしてください。

HTTPレスポンスの確認

リダイレクト設定をしているページを取得すると、リダイレクトのHTTPレスポンスを確認することができます。リダイレクト設定がミスなく機能しているかどうかを確認するのに役立つでしょう。

その他のエラー確認

Fetch as Googleはページ内の問題点を洗い出すのにも役立ちます。
取得後のステータス結果と下記ページの表を見比べて、注意点と次のステップを確認してみましょう。
Search Consoleヘルプ ウェブサイト用 Fetch as Google を使用する

Fetch as Google使用の際に気をつけるポイント

Fetch as Googleを使うときには注意すべきポイントが2つほどあります。

  • 使用回数に制限がある
  • クロールをしたからといって必ずしもインデックスされるとは限らない

インデックスの送信手順でご紹介したように、使用制限に回数があります。

  • [このURLのみをクロールする]は500/週
  • [このURLと直接リンクをクロールする]は10/月

となっているので気をつけましょう。

また、Google botがクロールをしたからといって、必ずしもインデックスされるわけではないことにも注意が必要です。Googleには一定のインデックス登録基準があり、それを満たさない限りはインデックス登録をされることはありません。
そのため、低品質なサイトを作るのではなく、インデックス登録に足る、中身が充実したWebサイトを作ることが大切です。
まずはユーザーの目線に立ち、使いやすく有益な情報が詰まったサイト制作を心がけるようにしましょう。

今回はFetch as Googleについてご紹介してきました。
クロールの要請をすることで、スピーディなインデックスを可能にする機能は非常に役に立ちます。
サイトのリニューアル時はもちろんのこと、サイトを公開した時やコンテンツの改修をした際には、
必ずFetch as Googleを利用する習慣をつけるようにしましょう。

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