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【緊急】Google Analyticsのデータが消える?「データ保持」期間の設定が追加に

【緊急】Google Analyticsのデータが消える?「データ保持」期間の設定が追加に

私がご紹介します

Kaneko Yoshiaki

KanekoYoshiaki SEO Div. チーフコンサルタント

2014年よりSEOアナリストとしてさまざまな規模・業種のサイトを担当。 WordPressやMovable Typeのユーザーコミュニティが主催するセミナーへの登壇経験多数。制作・システムサイドの知見を活かし、不動産サイトや超大規模ECサイトなどの複雑なサイトへのSEOコンサルティングや、リニューアル時のSEO基盤形成などを得意とする。

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来たる2018年5月25日より、Google Analyticsに新たに追加される「データ保持コントロール」が有効になります。
これは、ヨーロッパ連合(EU)で2018年5月25日から施行される予定の、個人情報保護に関する新たな規則に対応するための変更です。

以下、今回の変更のポイントと、担当者が気をつけるべき点についてまとめました。

Google Analyticsの全部のデータが消えるの?

いいえ、全てのデータは消えません。
今回追加される「データ保持コントロール」の有効範囲は「ユーザー単位のデータ(レポート)」のみです。

そのため、

  • 全体のセッション数
  • ユーザー数
  • ページビュー数

など、Google Analyticsで主に使われる機能には影響しません。

影響がでる機能はどれ?

Google Analyticsがブラウザごとに発行する「クライアントID」というものを使った計測を行っている場合に影響します。

具体的には、「ユーザー」の中の「ユーザーエクスプローラ」などが該当します。

ユーザーエクスプローラとは

ユーザーエクスプローラとは、Google AnalyticsがブラウザごとにCookieベースの「クライアントID」というものを発行し、ユーザーの行動ごとに細かく分析ができる機能です。
例えばECサイトなどで「購入経験のあるユーザーのサイト内行動について調べたい」といった場合に使います。

2017年4月ごろにベータ版で追加され、現在は正式版の機能になっています。

いつまでに、何をすればいいの?

この機能を使っていなかった方は特に対策をする必要はありませんが、もし今後も使う必要があれば設定変更を行う必要があります。
※設定変更には「プロパティの編集権限」が必要です。

Google Analyticsの右側のメニュー下部にある「管理」の「プロパティ」の中にある「トラッキング情報」から「データ保持」を選択します。

次に表示された画面の「ユーザーデータとイベントデータの保持」の横にあるプルダウンで、希望する設定を選択します。
デフォルトでは「26ヶ月」になっていますが、もし永続的にデータを溜めていきたい場合は「自動的に期限切れにならない」を選択します。

その下にある「新しいアクティビティをリセット」も、オンで大丈夫です。

「新しいアクティビティをリセット」って何?

これは、ユーザー識別子に関する情報の保持期間を設定する項目です。
オン/オフによって下記のように設定が代わります。

  • オフの場合:特定のユーザーの初回接触から保持期間を超えると識別子がリセットされ、別のユーザーとして認識される
  • オンの場合:特定のユーザーからの新しいイベントが発生するたびにユーザー識別子の保持期間がリセットされる

例えば、あるユーザーが4月19日に初回接触したとします。「ユーザーデータとイベントデータの保持」は「14ヶ月」に設定されているとします。

このとき、「オフ」になっていると、このユーザーに紐付けられた識別子は、2019年4月19日(14ヶ月後)にリセットされます。
逆に「オン」になっていると、このユーザーがサイトに訪問してくれる限りはリセットされることはありません(この例の場合、最終訪問から14ヶ月後にリセットされます)。

今回の変更の背景

この設定が追加された背景には、ヨーロッパ連合(EU)で2018年5月25日から施行される新規則「GDPR」が関係しています。

GDPRとは「General Data Protection Regulation(一般データ保護規則)」の略で、個人情報の保護に関する規則です。
個人情報の適用範囲には、氏名、住所、メールアドレスなどのほかに、Cookieなど氏名を識別できる「識別番号」もが含まれます。

Google Analyticsでは個人の特定にCookieを使っているため、今回のGDPR対策が必要となったという経緯です。

まとめ

  • EUでの法改正により、Google Analyticsの「ユーザーエクスプローラ」機能を使うための設定が2018年5月25日に変更になる
  • 念のため「管理」のメニューから設定変更を行ったほうがよい

欧米では、ウェブの世界における個人情報保護の意識が高まっています。日本ではまだ一般的になっていませんが、今後日本でもそうした動きが出ることは確実です。
Google Analyticsの設定変更以外にも、自社のサイトが個人情報保護に関して適切な処置を行えているかどうか、改めて確認しましょう。

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