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【2023年9月】ヘルプフルコンテンツアップデートの影響と対策とは

【2023年9月】ヘルプフルコンテンツアップデートの影響と対策とは

今回は2023年9月に実施されたヘルプフルコンテンツシステムのアップデートについて、その影響や対策について解説していきます。

「September 2023 helpful content update」は2023年9月15日にロールアウト開始、9月28日にロールアウトが完了しました。
2023年8月にはコアアルゴリズムアップデートがあったため、大型アップデートが続いたことになります。

株式会社デジタルアイデンティティでは、1,000以上のキーワードのランキングを定点観測しています。
今回は定点観測しているキーワードの中から、ヘルプフルコンテンツアップデートの期間中に大きなランキング変動があったキーワードやページを調査分析した結果をお伝えします。

ヘルプフルコンテンツシステムについて、詳しく知りたい方はこちらを参照してください。
ヘルプフルコンテンツシステムとは?アップデートや評価基準を解説

【2023年9月】ヘルプフルコンテンツアップデートの調査結果

今回のアップデートでは、特定のジャンルのキーワード群に影響が偏った様子は確認できませんでした。
内容としては、よりユーザーの検索意図を重視したアップデートだったと考えます。

これまで検索意図が明確な場合でもビッグキーワードなどの広い検索意図を網羅するように書かれた記事が上位表示されている例がありました。
今回のアップデートで、検索意図が明確な場合には、テキスト量が少なくてもシンプルに検索意図を満たすようなページの評価が上がった事例が確認できました。逆にSEOを過剰に意識して、検索意図と関係のないトピックが多いページは順位が下がっていました。

また、ドメインの所有者が医師やクリニック、といったドメインの権威性(≒ドメインパワー)を過剰に重視していたように感じる部分もありましたが、やや影響が抑えられたように感じます。とはいえ、ドメインパワーは今後も重要な評価指標であることは今後も変わらないため、あくまで調整と考えられます。

他にも注目したい点として、アフィリエイトや広告に限らず、リンクが多いページで順位が下がっているケースが見られました。例えば、観光スポットを紹介する記事内で、紹介するスポットへのリンクだけでなく、画像、周辺スポット、クチコミ、関連記事など、様々なリンクが設置されているページの順位下落が確認できました。

良い影響を受けたページの特徴

今回のアップデートで良い影響を受けたページの特徴を以下にまとめます。

  • ユーザーの検索系を速やかに満たしている
  • ユーザーにとって有益なオリジナルの画像がある
  • リンクが必要最小限

悪い影響を受けたページの特徴

今回のアップデートで悪い影響を受けたページの特徴を以下にまとめます。

  • ユーザー意図を考えずにテキスト量を増やしたり周辺キーワードのSEO対策も狙っているページ
  • 無料画像やコンテンツと関連のない画像があるページ
  • リンクが多すぎるページ
  • ドメインの権威性で評価されていたページ

ドメイン貸し(=寄生サイト)に警告!今後、アップデート対象になる可能性も

今回のヘルプフルコンテンツアップデートに合わせて、自社ドメインのサブドメインやサブディレクトリを第三者に貸し出す、いわゆるドメイン貸し(=寄生サイト)行為に対し、ヘルプフルコンテンツアップデートのドキュメントに警告が追記されました。

メインサイトまたはサブドメインで第三者のコンテンツをホストしている場合は、Google が生成するサイト全体のシグナル(コンテンツの有用性など)にそのようなコンテンツが含まれる可能性があることをご理解ください。このため、そのコンテンツがメインサイトの目的から大きく外れている場合や、厳重な管理またはプライマリ サイトの関与なしに制作されている場合は、Google によるインデックス登録をブロックすることをおすすめします。

ただ、国内のSEOの第一人者としても有名な鈴木氏のポスト(ツイート)によると、今回はあくまで警告のみとのことです。

しかし、公式ドキュメント上でも明確に警告された以上、遠くない将来に影響を受けることは避けられないでしょう。

もし、現在、ドメイン貸し施策をおこなっているのであれば、早期に出口戦略を考えておいた方が良いでしょう。

ドメイン貸しについて、詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
ドメイン貸しとは?リスクとメリット・生まれた背景を解説

影響を受けた場合の対策について

今回のアップデートで影響を受けたと思われる場合は、自社のページが検索ユーザーのニーズを満たしているかをもう一度確認してみましょう。

Googleは一貫してユーザーファーストのコンテンツ作成を求めているので、『有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成』というドキュメントを元に、ユーザーにとって有益なコンテンツ作成を目指すことが一番の近道となります。

対策を行う上での注意点

上記で良い影響を受けたページ・悪い影響を受けたページの特徴をまとめましたが、安易にこの特徴に沿った対策をすることは推奨しません。

こちらは、あくまでも今回のアップデートにおいて確認できた特徴です。試験的なアップデートが含まれている可能性もあり、過去、アップデートで悪い影響を受けたページが次回のアップデートで順位が戻ったという事例も少なくありません。

また、ランキングアルゴリズムは200以上の要素が複雑に絡み合うブラックボックスです。
そのため、良い影響を受けたページの特徴に合致していても評価が上がっていないページも多数あり、その逆もあります。

表面的な対策ではなく、ユーザーの検索意図は何か、どんなコンテンツを求めているか、ということに真摯に向き合って対策を進めることが重要です。

今回のアップデートの総括

今回のアップデート全体を見ると、より検索結果が正しい姿に近づいたアップデートだったと感じました。

検索アルゴリズムをハックしようとしているページよりも、真摯に検索ユーザーのニーズに寄り添ったページが評価されている印象です。

今回のアップデートを機に、自社サイトを訪問するユーザーが何を求めているのか、また、自社サイトが最適な形でユーザーが求めるものを提供できているかを、改めて確認してみると良いでしょう。

とはいえ、自分のことは自分では見えづらいもの。

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