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【4/1速報】新元号「令和」発表!その時、検索エンジンはどう動いた?

私がご紹介します

Hirofumi Nishijima

西島弘文/ Hirofumi Nishijima

株式会社サイバーエージェントにてアカウントプランナー、SEO戦略コンサルタントを経験後、Amebaスマホサービスの開発や40以上のコミュニティサービスのインハウスSEO担当を歴任。GroupM worldwide, maxus global(WPPグループ)のDigital Managerを経て、2015年よりデジタルアイデンティティに参画。代理店側のSEOコンサルタントと事業者側のインハウスSEO担当の両方を経験していることが強み。GoogleAnalytics認定資格保有者。
旅行とウィスキーとおいしい食べ物好き。

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2019年4月1日、平成に変わる新元号「令和」が発表されました。

11時41分の発表後に、検索エンジンがどう動いたのかを、Google、Yahoo、Bing、Baiduの各検索結果でウォッチしていきました。
また、トレンドの変化を知るためにTwitterの様子も並行して観測しています。

目次

新元号「令和」発表時のGoogle検索の動き

日本中が注目する新元号の選定基準は6点とされていました。

  1. 国民の理想としてふさわしいようなよい意味を持つ
  2. 漢字2字
  3. 書きやすい
  4. 読みやすい
  5. 元号や追号(おくり名)として用いられていない
  6. 俗用されていない

検索エンジンのトレンドを見る上では、5番と6番が深く関係していて、
広く世の中はもとより、検索で通常使われていない新しいキーワードが生まれることになります。
新元号を知らない中で「令和」と検索する人はほぼゼロのキーワードでしょう。

もしも、元号の発表前に「令和」と検索した場合はいったいどんな検索結果が出るのか、気になるところです。
我々は新元号の発表と同時「令和」と検索をする事で、「令和」が世に知れ渡る前の検索結果とほぼ同じものが見られるはずと考えました。

そして、その後の検索結果の動きも併せてご覧ください。

11時41分 発表と同時にGoogleで「令和」と検索

それでは、検索結果を見てみましょう。

2019年4月1日11時41分の検索結果です。
【Google】「令和」11時41分(1ページ目)

憲法学者の「川岸令和(のりかず)」氏の情報が多数を占めます。
ナレッジグラフも出ています。

50位台まで見ても、川岸令和氏の情報で占められ、他には「令和」のワードは使われていないようです。
どこかの地名や社名、他の人の氏名などが出てくるかな、と思ったのですが、一切出てきていませんね。
新元号は選定基準に則って、全く新しい単語が選ばれていたことが分かります。

それでは発表後のGoogle検索の変化を見ていきます。

11時42分 新元号「令和」発表から1分後

発表からわずか1分で、早速変化が現れます。
検索結果上部に速報のニュース記事が出てくるようになりました。
オーガニックの順位は引き続き川岸令和氏に関するものが並び、6位に日経新聞のニュースが入ってきているのみです。

「令和」11時42分 (2)

発表からわずか1分足らずで検索結果に反映をさせるGoogle、恐るべしですね。
検索結果は、その後もQDFアルゴリズムによって、その後も変化をしていきます。

【参考記事】乙武さんの不倫報道にみる検索結果画面「QDFアルゴリズム」を解説
https://digitalidentity.co.jp/blog/seo/algorithm/qdf.html

11時45分 新元号「令和」発表から4分後

発表から4分後に「令和」で検索をした結果です。
「令和」11時45分-サムネ画像のみ切り替わる

ニュースのサムネ画像が切り替わりました。
最新のニュースが次々と配信され、表示される内容も対応して切り替わっているようです。

オーガニックの検索結果は変わらず「川岸令和」氏の情報を中心に表示しています。

11時48分 新元号「令和」発表から7分後。完全に検索意図が変わる

発表から7分後に「令和」で検索をした結果です。検索結果が大きく変化しました。
「令和」11時45分-検索結果かわる (2)

発表からわずか7分で、当初表示されていた川岸令和氏に関する情報が検索結果から消え、
全て新元号「令和」に関する情報に変わりました。

そして、右上の「こちらを検索しますか」で「川岸令和」氏の検索ニーズをかろうじて拾っています。

Googleが理解していた「検索意図」が変わったということになります。

Googleはこれまで、「令和」と検索する人は「川岸令和氏の情報を求めている」と判断していました。
しかし、わずか7分で、「令和」と検索する人は「新元号の情報。特にニュースを求めている」と判断を変えたということです。

Googleの提唱する「ユーザーの意図を正確に理解し、その意図に一致する適切なコンテンツを返す」という理念に則って、検索結果の変化に対応をしていることが分かりました。

新元号「令和」発表時のGoogle検索の変遷まとめ。

  • 11時41分:新元号「令和」が発表される
  • 11時42分:発表から1分後。検索結果にニュースが表示される
  • 11時45分:ニュースのサムネ画像が切り替ったり、表示されるニュース切り替わった
  • 11時48分:発表から7分後。完全に検索意図が変わる

新元号「令和」発表時のYahoo!検索の動き

次に、Yahoo検索は新元号「令和」発表時にどう変化をしたのか見てみます。
Googleの検索エンジンを採用しているYahooは、何か別の動きはあるのでしょうか。

11時41分 発表と同時にYahooで「令和」と検索

新元号発表と同時にYahooで「令和」と検索した結果です。
【Yahoo】「令和」11時41分(1ページ目)

Googleの検索エンジンを採用しているYahooについては、
オーガニック検索結果はほぼGoogleと等しい動きをしていました。

1点だけGoogleと違った点は、ニュース表示の早さです。
発表とほぼ同時(数秒後)に検索したのですが、既にニュース表示がされていました。

これは検索アルゴリズムというよりも、Yahooの運営側で「取り急ぎYahooニュースを出す」という準備をしていた可能性があります。

ヤフー株式会社代表取締役社長の川邊健太郎氏も、Yahoo!JAPANは国内検索サービスとして、Googleに勝たねばらなかったというコメントをしております。
実際にGoogleよりも早く表示を切り替えることが出来た事は素晴らしいですね。

Yahoo!JAPANは朝日新聞の号外にも広告を出稿しており、意気込みが伝わります。

続いて、11時53分にYahooで「元号」と検索した結果です。
【Yahoo】「元号」11時53分(1ページ目)
発表から12分後の11時53分に「元号」で検索してみると、検索エンジン上では「令和=新元号」の検索意図をくみ取った内容に変化をしています。

新元号「令和」発表時のYahoo検索の変遷まとめ。

  • 11時41分:新元号発表:検索結果は変わらないもののニュース結果に表示される
  • 12時13分:独自結果も含め全てが入れ替わる

新元号「令和」発表時のBing検索の動き

11時41分 発表と同時にBingで「令和」と検索

11時41分にBingで「令和」と検索した結果です。
Bing_ 1141令和 (2)

BingもGoogleと同様に川岸令和氏に関する情報が出ています。

発表から1分経過後もほぼ変化がありませんでした。

12時10分 検索結果のほぼすべてが元号関連のニュースに

12時10分にBingで「令和」と検索した結果です。
令和_12時10分Bing

発表から30分後の12時10分頃の検索結果画面はほぼ全てが元号関連のニュースで占められるようになっていました。

しかしGoogleに比べ、ランクイン状況に変動はなく、QDFアルゴリズムのような変動はGoogleほどではない様子。

新元号「令和」発表時のBing検索の変遷まとめ。

  • 11時41分:新元号発表
  • 11時42分:検索結果画面変化なし
  • 12時10分:検索結果のほぼすべてが元号関連のニュースに(一部発表前のランクインまま)
  • 12時15分:変わらずほぼすべてが元号関連のニュースだが、googleほどランクイン状況に変動なし

新元号「令和」発表時のBaidu検索の動き

中国系の検索エンジンであるBaidu(百度)の動きを見てみます。

11時41分 発表と同時にBaiduで「令和」と検索

11時41分にBaiduで「令和」と検索した結果です。
「令和」4月1日11_41 (2)日本の新元号「令和」に関する情報は無いようです。
1位が中国の人名と思われるBaidu百科がインデックスされています。

11時45分 「令和」での検索結果には変化はなし。「令和 日本」と検索すると新元号発表ニュースが

11時45分にBaiduで「令和」と検索した結果です。
「令和」4月1日11_45 (2)

新元号発表から4分後の11時45分「令和」単ワードでの検索結果は変化が見られなかったが、
「令和 日本」と検索すると、新元号発表に関連するニーズが出てきています。
「令和 日本」4月1日11_45 (2)

11時53分 「令和」で検索した際に、ニュース動画がサムネイル付きでTOPページに表示。Buidu百科にも「令和」追加される

11時53分にBaiduで「令和」と検索した結果です。
「令和」4月1日11_53 (2)

新元号発表から12分後の11時53分ごろから「令和」単ワードでの検索に対して、新元号発表のニュースがサムネイル付きで表示されるようになり、またBaidu百科にも「令和」が新元号として登録されました。

Baiduでは少し遅れてのアルゴリズム更新となっているようで、自然検索結果については少しづつ変わっている、といった状況です。
ニュースについては30分以内に出てくるなど、速報性は担保されています。

新元号「令和」発表時のBaidu検索の変遷まとめ。

  • 11時41分:新元号発表 「令和」の検索結果は変化なし
  • 11時45分:引き続き「令和」の検索結果は変化なし。「令和 日本」で検索した際に、日本の元号が「令和」になったニュースが表示されるようになる。
  • 11時53分:「令和」で検索した際に、元号変更のニュースが表示されるようになる。Buidu百科にも「令和」追加される。
  • 12時14分:「令和」で検索した際に、ニュース動画がサムネイル付きで掲載されるようになる。

新元号「令和」発表時のTwitterの動き

検索エンジンのほかに、ユーザーのニーズの動きを測ることができるSNSの動きを見てみます。

今回はTwitterのトレンドとハッシュタグの様子を見てみました。
発表前からすでに話題になっており、トレンドワードの動きがありました。

11時00分 新元号「令和」発表前のTwitterトレンド

新元号発表の40分前、11時00分のTwitterトレンドtwitterトレンド1130

新元号発表前の11時現在の様子は、4月1日ということもあり「エイプリルフール」が1位で、
「新元号発表」は次いで2位でした。
その次以降は「新社会人」「新入社員」など季節関連が並びます。

発表予定時刻の11時30分、「新元号」がツイート数、約55,000件を超えます。
ツイート数1130

発表直前の11時37分、ついに「新元号発表」が「エイプリルフール」を抜きました。注目の高さが伺えます。
twitterトレンド1137

発表前は、新元号よりもエイプリルフールの方が話題が多いという結果となりました。

11時41分 新元号「令和」発表時のTwitterトレンド

11時42分:元号発表直後はトレンドに変化がありません。
twitterトレンド1142

11時44分 Twitterトレンドが一新。

新元号「令和」発表から3分後の11時44分にはTwitterトレンドが一新。
twitterトレンド1144

1位「#新元号」、2位「エイプリルフール、」3位「菅官房長官」、4位「令和元年」
となり、一気に新元号「令和」の話題に切り替わりました。

新元号「令和」発表から12時30分の様子
twitterトレンド1230
トレンド1位「#新元号」、2位「令和18年」、3位「令和元年」となり、
「エイプリルフール」は4位まで押し下げられています。

新元号「令和」発表時のTwitterトレンドの変遷まとめ。

  • 11時00分:Twitterトレンド、「エイプリルフール」が1位で2位に「新年号発表」、その下は「新社会人」「新入社員」など
  • 11時26分:Twitterトレンド、上記並びで変わらず
  • 11時30分:発表予定時刻のTwitterトレンド、上記並びで変わらず 「新元号」ツイート数、約55,000件
  • 11時37分:発表直前のTwitterトレンド、ついに「新元号発表」が「エイプリルフール」を抜く
  • 11時42分:元号発表直後、Twitterトレンドに変化なし
  • 11時44分:トレンドが一新、1位「#新元号」、2位「エイプリルフール、」3位「菅官房長官」、4位「令和元年」
  • 11時45分:「新元号」ツイート数、約6,6000件
  • 12時30分:トレンド、1位「#新元号」、2位「令和18年」、3位「令和元年」、「エイプリルフール」は4位まで押し下げ

天皇陛下のお言葉以降、平成の終わりに向けて、「平成最後の○○」が数多くトレンド入りしてきたwebユーザーの行動ですが、平成が終わる1か月前の4月1日、新元号「令和」の発表は、新しい時代への幕開けを実感させてくれるトピックになりました。

まとめ:新元号「令和」の発表で、Google検索エンジンの高性能さが浮き彫りに!

発表からわずか数分で目まぐるしく検索結果が変わりました。1分未満でトレンドを読み取りニュースを表示し、7分でユーザーの検索意図・ニーズを読み取り、検索結果表示を完全に切り替えるというスピード感は、Googleの検索エンジンの高性能さを実感した瞬間でした。
我々も元号発表前後に複数の検索エンジンをウォッチしながら、その変化の早さに驚き、また楽しみをもって見ることが出来ました。

時代とともに変わるユーザーニーズに合わせて、変化する検索エンジンアルゴリズムを、今後も観測していきたいと思います。

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