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ヘルプフルコンテンツシステムとは、Webサイトを訪問したユーザーに対して価値を提供しているコンテンツを高く評価し、ユーザーに価値を与えていないコンテンツを識別するシステムのことです。
本記事では、ヘルプフルコンテンツシステムの概要や仕組み、ヘルプフルコンテンツシステムの評価基準を解説します。また、ヘルプフルコンテンツシステムの注意点もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
ヘルプフルコンテンツシステムのアップデート履歴
ヘルプフルコンテンツシステムのこれまでのアップデート履歴は以下になります。
日付 | アップデート内容 | 公式ドキュメント | 関連ブログ |
---|---|---|---|
2023年9月15日 | ヘルプフルコンテンツアップデート | Status Dashbord | 【2023年9月】アップデートの影響と対策 |
2022年12月5日 | 全ての言語で展開 | Status Dashbord | – |
2022年8月25日 | ヘルプフルコンテンツシステム公開(英語コンテンツのみ) | クリエイターが知っておくべきこと | −(本記事) |
ヘルプフルコンテンツシステムとは?
ヘルプフルコンテンツシステムとは、Googleのランキングシグナルの1つです。
システムでは、サイト全体のシグナルが生成され、ウェブページのランキングに影響するシグナルの一つとして扱われます。Google のシステムは、価値がほとんどないように見えるコンテンツや価値の低いコンテンツ、検索を行うユーザーにとって特に有用でないコンテンツを自動的に識別しています。
引用元:Google検索のヘルプフルコンテンツシステムとウェブサイト
ユーザーにとって価値が高いと感じるサイトをより評価し、提供する価値が低いコンテンツを識別するシステムになります。また、後者の提供する価値が低いコンテンツが多分に含まれる場合、サイト全体の検索順位が下がるシステムであることも理解する必要があります。
「ヘルプフルコンテンツシステム」と「ヘルプフルコンテンツアップデート」の違いは?
「ヘルプフルコンテンツシステム」と「ヘルプフルコンテンツアップデート」の違いは呼び方だけで、両者は同一のものです。
公開当初は「ヘルプフルコンテンツアップデート」とされていましたが、Googleが2022年11月21日にGoogle検索セントラルに公開した「検索ランキングシステムの一覧」という資料の中で、他のアルゴリズムと同様に名称変更が行われ、「ヘルプフルコンテンツアップデート」から「ヘルプフルコンテンツシステム」という名称になりました。
Google検索ランキングシステムのご紹介
ヘルプフルコンテンツシステムの仕組み
ヘルプフルコンテンツシステムは、価値のあるコンテンツであるか、価値のないコンテンツであるかを判断するclassifier(クラシファイア)という仕組みが使われています。上述した通り、Googleは価値の低いコンテンツや有用でないコンテンツを自動的に識別していることが特徴です。なお、ヘルプフルコンテンツシステムを踏まえて価値の高いサイトやコンテンツを作る方法は後述しますので、併せて参考にしてください。
ヘルプフルコンテンツシステムの概要と評価基準
ヘルプフルコンテンツシステムとは、ユーザーにとって有用でないコンテンツと、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを差別化するためのアップデートです。ここでは、ヘルプフルコンテンツシステムの概要や評価基準を解説します。
6つの評価項目が存在
ヘルプフルコンテンツシステムには、下記6つの評価項目が存在します。
- 特定のユーザー層がすでに存在しているか、想定されており、その人たちがビジネスまたはサイトを直接訪問した際に、コンテンツを有用だと感じてくれると思いますか。
- コンテンツは、実体験や深い知識(たとえば、実際に商品やサービスを使用したり、ある場所を訪れたりした経験に基づく特別な知識)を明確に示していますか。
- サイトには主要な目的またはテーマがありますか。
- コンテンツを読み終わったユーザーは、あるトピックについて、目的を果たすのに十分な情報を得たと感じることができますか。
- コンテンツを読んだユーザーは、有益な時間を過ごせたと感じられますか。
- コア アップデートや商品レビューに関する Google のガイダンスに留意していますか。
引用元:2022年8月のGoogleの有用なコンテンツの更新についてクリエイターが知っておくべきこと
実体験に基づいた内容でコンテンツを作成したり、サイト全体で主要なトピックを設定したりすることが重要です。また、検索クエリに対する検索意図を十分に満たすことが評価に繋がると考えられます。
検索エンジンファーストのコンテンツは評価されない
ヘルプフルコンテンツシステムが実施される以前からもそうですが、Googleは検索エンジンファーストで作るコンテンツを評価せず、ユーザー第一で作られたコンテンツを評価します。Google検索セントラルでも、下記9項目に該当する場合は、コンテンツの作り方を見直す必要があると警告されています。
- コンテンツは、人間のために作成されたというより、主に検索エンジンからユーザーを引き付けるためのものですか。
- どれかが検索結果に表示されることを期待して、さまざまなトピックで多くのコンテンツを制作していますか。
- 多くのトピックについてコンテンツを作成する際、かなりの部分に自動化を使用していますか。
- 価値を付加することなく、主に他の人の意見を要約していますか。
- 既存のユーザー層のためではなく、ただ話題になっているという理由で記事を書いていますか。
- ユーザーがコンテンツを読み終わっても、他のソースからより良い情報を得るために再び検索する必要があると感じさせてしまいますか。
- Google が優先する文字数があるとどこかで聞いたか読んだかしたために、特定の文字数になるように記事を書いていますか(そのような設定は存在しません)。
- 検索トラフィックを獲得できると考えて、実際の経験がないにもかかわらず、ニッチなトピックを扱うことにしましたか。
- 実際には答えがない質問にコンテンツ内で答えることを約束していますか(たとえば、未定のはずの商品の発売日や、映画の公開日、テレビ番組の放送日)。
- コンテンツを実質的に変更していないにもかかわらず、ページを新鮮に見せるためにページの日付を変更していますか。
- なんらかの方法でサイトを「新鮮」に見せれば全体的な検索ランキングが向上すると信じて、大量の新しいコンテンツを追加したり大量の古いコンテンツを削除したりしていますか(そのようなことをしてもランキングは向上しません)。
引用元:2022年8月のGoogleの有用なコンテンツの更新についてクリエイターが知っておくべきこと
ユーザーにとって必要十分な情報量を分かりやすく網羅し、再検索せずとも検索意図を満たすコンテンツ作りが求められます。
最後の2項目については、2023年9月のヘルプフルコンテンツシスデムのアップデートのタイミングで追記されました。
コンテンツに変化がないのに日付だけを変えたり、古いコンテンツを削除するといった行為は、ユーザーのことを考えた行為ではありません。
検索エンジンをハックすることではなく、ユーザーにとって有益なコンテンツを提供することに注力すべき、ということですね。
具体的には、自分が使ったことのない商品やサービスを紹介したり、瞬間的にトレンドになっている情報を寄せ集めたりするだけのサイトは低評価を受ける可能性があります。サイトのジャンルやキーワードによっては、第三者のクチコミがコンテンツとしてユーザーにとって有益である場合は問題ないと考えられます。
しかし、基本原則としては、ユーザーファーストのコンテンツを作る場合、著者にしか出せない一次情報の提供や実際に使ったサービスの感想や考察が求められます。
今後のコンテンツ作りを行う際には、この辺りも注力していくと良いでしょう。
ヘルプフルコンテンツシステムの注意点
ヘルプフルコンテンツシステムについて理解する上で、下記3つの注意点があることも覚えておきましょう。
- サイト全体で評価を受ける
- 情報を更新しても数ヶ月後に反映される可能性がある
- 役に立たないコンテンツの数が多いほどサイト全体の順位が下がる
それぞれ順番に見ていきましょう。
サイト全体で評価を受ける
ヘルプフルコンテンツシステムは、ページ単位ではなく、サイト全体で評価を受けるものです。つまり、サイト内に有用でないコンテンツが多い場合、有用なコンテンツにも悪影響を及ぼす可能性があるということです。
情報を更新しても数ヶ月後に反映される可能性がある
Google検索セントラルでも明言されている通り、有用でないコンテンツを削除した場合、サイト全体の検索順位の反映には数ヶ月かかる可能性があるとのことです。
自然な疑問として、有用でないコンテンツを削除した場合に、サイトの掲載順位の改善までにどれほど時間がかかるのか、気になる方も多いでしょう。この更新によって識別されるサイトでは、数か月にわたってシグナルが適用される場合があります。この更新で使用される分類器は継続的に実行され、新たにリリースされたサイトと既存のサイトを監視します。有用でないコンテンツが長い間返されていないと判断されると、分類は適用されなくなります。
引用元:2022年8月のGoogleの有用なコンテンツの更新についてクリエイターが知っておくべきこと
改善後も順位回復には時間がかかるため、コンテンツの改善はできる限り早めに対応する必要があるでしょう。
役に立たないコンテンツの数が多いほどサイト全体の順位が下がる
役に立たないコンテンツとは、インターネット上の情報をまとめただけのこたつ記事や、情報が古いコンテンツなどが挙げられます。これらのコンテンツの数が多いほど、サイト全体の検索順位が下がります。
そのため、基本的には有用でないコンテンツの削除や、作成方法が適切ではなかったコンテンツを削除することが求められます。
まとめ
本記事では、ヘルプフルコンテンツシステムについて解説をしてきました。
ヘルプフルコンテンツシステムは、Googleのランキングシグナルの1つで、ユーザーにとって価値の高い情報と、価値がない情報を差別化するためのシステムになります。
検索エンジンファーストで対策したコンテンツが多い場合、サイト全体で検索順位が落ちる可能性があります。ユーザーファーストでのコンテンツ作成を心がけると同時に、現状のコンテンツに問題がある場合は、改善も同時並行で進めていきましょう。
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