- Google Analytics, 解析
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Webサイト運営に関わったことがある方であれば、Googleアナリティクス(通称GA)という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
GAは無料で利用できるため、多くの企業で使われているアクセス解析ツールです。
しかし、無料で提供されているがゆえに正式なサポート等が整っておらず、使いこなすためには利用者が各自で情報を収集する必要があります。
そこで本記事では、そもそもGAとは何なのかについて分かりやすくご説明することはもちろん、GAを用いたアクセス解析の活用方法もご紹介します。
目次
また、弊社YouTubeにてグーグルアナリティクス(GA)を入れる必要性や活用方法について、動画でもわかりやすく解説しています。本記事とあわせてご覧ください。
アクセス解析とは?
Googleアナリティクスと言えば、Webサイトのアクセス解析のためのツールですが、そもそもアクセス解析とは何なのでしょうか?<
まずは、アクセス解析とは何か?から解説していきます。
アクセス解析とは、Webサイトへのアクセスに対して様々な視点から分析を図り、サイトの状況を把握することを指します。
例えば、下記のような観点から分析することができます。
流入元 | ユーザーがどこから来たか? |
---|---|
流入キーワード | どんな目的で来たか? |
ユーザーの属性 | 誰に見られているか? |
閲覧ページ | どのページを見たか? |
CV(コンバージョン)データ | サイトのゴールまで辿り着いたか? |
アクセス解析を行うことにより、自社が運営しているWebサイトに対するユーザーからの反応を把握できるようになります。
Webサイトを通してキャンペーン施策を打ち出した際の、反響や効果を調べる際にも有効です。
Googleアナリティクス(GA)とは?
では、GAとはどのようなアクセス解析ツールなのでしょうか?
Googleアナリティクス(通称GA)とは、Googleが提供するWebサイトのアクセス解析ツールです。
無料で利用できるため、DataSign Report 2020.2 上場企業調査 | 上場企業が利用しているWebサービスランキングTOP100(2020年2月度)によると、約9割もの国内上場企業が導入しています。
無料であるがために、通常は正式なサポート等が整っておらず、マニュアルもないため、利用者が各自で情報収集をして、利用方法を学ぶ必要があります。
書籍等が多数あり独学することも可能ですが、UIなどの仕様が不定期に更新されるため、常に最新情報をキャッチする必要があります。
独学でGAの学習をするだけの余裕が無いという方は、セミナーを活用するという手段もあります。
Googleアナリティクスの導入方法
ここで、Googleアナリティクスを導入する手順を説明します。
Googleアカウントの登録
GoogleアナリティクスをはじめとしたGoogleのサービスを利用するにはGoogleアカウントが必要です。
ログインページ上の「アカウントの作成」からGoogleアカウントを作成してください。
Googleアナリティクスの登録
アカウントを作成したあと、Googleアナリティクスのページから利用登録します。
「お申込み」をクリックし、Webサイトの情報を入力します。
トラッキングコードの設定
利用登録が完了したら、対象となるWebサイトの全HTMLファイルに取得したトラッキングコードを貼り付けます。
トラッキングコードを設定することでユーザーのサイト訪問をGoogleが認識できるようになり、数時間後からデータが表示されます。
トラッキングコードについての詳細はブログ記事「Googleアナリティクスにおける「トラッキングコード」とは?確認方法から設置方法までご紹介!」をご覧ください。
Googleアナリティクスを用いたアクセス解析の活用
GAとは何かを理解したら、次はGAの活用方法をご説明します。
GAを通して集計した多様なアクセスデータの分析結果を元に、自社の様々な施策に活かすことが可能です。
今回は、
- 広告戦略立案
- サイト設計案
- マーケティング全般
の3つについて弊社のGA活用事例をご紹介します。
広告戦略
広告戦略においては、出稿メディア評価やリスティングキーワード選定などに活用することができます。
では、ここで弊社のクライアントによるGAを用いた出稿メディア評価の事例を交えてご説明します。
広告の出稿先には、GoogleやYahoo!のリスティング広告、ディスプレイ広告、また、LINEやFacebookといったSNS広告など数多くの種類があり、それぞれの広告配信ツールには、広告ごとの配信結果を把握する機能があります。
しかし、実際にユーザーは商品を知ってから買うまで様々な広告に触れることとなるためユーザーが触れた広告を縦断して把握するツールが必要となります。
GAを用いると、購買を行ったユーザーがクリックした順に広告を確認することができるため、それぞれの広告の購買行動への貢献度を測ることが可能です。
ある広告は商品の認知に、また、ある広告は商品購入の後押しにといった形で、広告ごとの貢献度合いや貢献内容を把握することができます。
サイト設計
サイト設計においては、コンテンツ案作成やユーザー導線設計などに役立ちます。
GAを用いれば、企業の自社サイトにおいてどの商品が頻繁にユーザーから見られているか分析することができます。
その分析をもとに、ユーザーから最も人気を集めている商品の位置やバナーの色を変更するなど、ユーザー導線を考慮したサイト制作を行うことができます。
マーケティング
マーケティングにおいては、ターゲット設計や市場ニーズの把握などに応用することができます。
GAでは、Webサイトを訪れたユーザー属性を分析することができます。
どの年代にどのコンテンツがよく見られているのかを把握すれば、例えば「〇〇の商材を売るためには、若年層向けのコンテンツを作ろう」といったターゲット設計を行うことができ、より効果的なマーケティング施策を実現できます。
Googleアナリティクスの使い方
ここではGoogleアナリティクスの基本的な使い方について紹介します。
基本的なデータの見方
計測が開始されたら実際にデータを見ていきます。
基本的にデータは、見る基準(データやユーザーのデバイスなど)と見る対象(閲覧数やサイトの滞在時間など)を組み合わせて見ます。
見る基準はディメンションと呼ばれ、見る対象は指標と呼ばれます。ディメンションと指標をうまく組み合わせることで、サイトの詳細な分析が可能になります。
見るべき4つの指標
指標のなかでおもに見られる指標が以下4つです。
ページビュー数(PV数) | ページが閲覧された回数 |
---|---|
セッション数 | Webサイトへの訪問数 |
ユーザー数 | Webサイトに来たユーザーの数 |
直帰率 | 1ページのみを閲覧してサイトから離れたセッションの割合 |
1ページのみを閲覧してサイトから離れたセッションの割合
指標はこれら以外にも多数あり、多角的にWebサイトを分析できます。
指標についての詳細はブログ記事「離脱と直帰は違う!?混同しやすいGoogleアナリティクスの指標」をご覧ください。
データ閲覧の3ステップ
計測されたデータを閲覧するための3つのステップを紹介します。
ディメンションを選択
まず初めに、ディメンションを選択します。Googleアナリティクスのディメンションは大きく5つあります。
- リアルタイム
- ユーザー
- 集客
- 行動
- コンバージョン
複数のディメンションのなかから目的に沿ったものを選ぶことで、求めるデータを入手できます。
期間を指定
ディメンションを選択し終えたら、分析する期間を設定します。
期間の設定方法は、自身で自由に設定するカスタムと、「先週」や「今月」といったあらかじめ決められている期間を設定する2種類があります。
絞り込み
Googleアナリティクスでは抽出したデータをさらに絞り込む方法が3つあります。
- アドバンスフィルタ
- セカンダリディメンション
- アドバンスセグメント
これら絞り込みをディメンションや指標と組み合わせることで、より高度な分析が可能になります。絞りたい条件のチェックボックスにチェックをいれ、適用をクリックすることで絞り込みが実行されます。
Googleアナリティクスの使い方についての詳細はブログ記事「【Google アナリティクスの使い方】導入から活用までを詳しく解説!」をご覧ください。
Googleアナリティクスの便利な機能
Googleアナリティクスはデータを分析するほかに、結果をもとにレポートを制作できる「カスタムレポート」という機能があります。
カスタムレポートでは、指標やディメンションを自由に設定しレポートを作成することが可能です。この機能を使うことで、工数削減やヒューマンエラーの防止が期待できます。
カスタムレポートの表示形式には、エクスプローラとフラットテーブルの2種類があり、両者にはかけ合わせられるディメンションの数や表の有無に違いがあります。
その他の便利な機能についての詳細はブログ記事「GA(Googleアナリティクス)の便利な機能4選!セグメントやカスタムレポートを使いこなそう」をご覧ください。
手厚いサポートを受けられる「Googleアナリティクス360」
Googleアナリティクスには有料版と無料版が存在します。ここまでは無料版ということを前提にGoogleアナリティクスの使い方や機能を紹介してきました。ここからは、有料版であるGoogleアナリティクス360について説明していきます。
無料版との違い
Googleアナリティクス360は月額130万円から利用できますが、無料版との違いが大きく2点あります。
1点目は、手厚いサポートが受けられる点です。業務時間外を含むお客様窓口の対応やサービス導入に対する教育といった無料版にはない支援を受けることができます。またGoogle広告やデータポータル、オプティマイズといったGoogleの他サービスと連携が可能になります。
2点目は、機能制限が緩和される点です。無料版では月間のヒット数の上限が1000万ヒットまでで、データの反映に24時間かかるなどの制限がありました。これに対してGoogleアナリティクス360では月当たり20億ヒットまで保証されており、データの反映も4時間でおこなわれます。こうした制限緩和により有料版では大規模サイトをより正確に素早く分析できます。
どちらを導入すべきか
Googleアナリティクスは無料版と有料版のどちらがよいのでしょうか。
結論から言うと、対象サイトの規模や目的にはよるものの、通常は無料版で充分です。
無料版に設けられている、月間1000万ヒットまでという制限も大きな規模のもので、通常のサイトで超えてしまうことはあまりありません。導入に少なくないコストが必要なため、Googleアナリティクス導入の際は無料版から始め、不足を感じたら有料版を導入することをオススメします。
Googleアナリティクス360ついての詳細はブログ記事「GA360の導入メリットと具体的な機能について」をご覧ください。
Webとアプリを横断的に計測できる「Googleアナリティクス4」
2020年10月14日にGoogleアナリティクスがアップデートされ、発表されたGoogleアナリティクス4。ここではGoogleアナリティクス4について従来のGoogleアナリティクスとの違いを説明します。
従来のGoogleアナリティクスとの違い
従来のGoogleアナリティクスとGoogleアナリティクス4の違いは大きく3点あります。
1点目は、アプリとWebサイトをまたいでユーザーの行動を分析できる点です。アプリでの行動とWebサイトでの行動を紐づけることで、よりユーザーに合った施策を打ち出すことができます。
2点目は、機械学習による新しいインサイトの取得です。機械学習を用いた自動的な分析によって、従来は確認できなかった新たな示唆を確認できます。具体的な機能は以下の2点です。
- 過去28日間にサイトに訪問したユーザーが、今後7日間にコンバージョンする確率の予測
- 過去7日間にサイトに訪問したユーザーが、今後7日間で離脱する確率の予測
3点目は、プライバシーに配慮した設計です。従来のGoogleアナリティクスではcookieなどの実データをもとにレポートが作成されますが、Googleアナリティクス4ではGoogleが持つ膨大なデータの傾向から数値を推定し統計を成立するような設計になっています。
Googleアナリティクス4に移行すべきか
従来のGoogleアナリティクスからGoogleアナリティクス4に移行すべきなのでしょうか。
結論から言うと、現在のGoogleアナリティクスの設定は変更せず、新しいプロパティでGoogleアナリティクス4を追加することを推奨します。
理由は以下のとおりです。
- 導入してからデータ蓄積が始まるため、先んじた導入が大きなメリットとなる
- 依然として機能面の課題は多いものの今後のGoogleのアップデートがGoogleアナリティクス4中心となることが予想される
こうした理由から、全面移行の前にGoogleアナリティクス4を新たなプロパティで解説しておくことを推奨します。
Googleアナリティクス4ついての詳細はブログ記事「Googleアナリティクス4とは?アップデート情報を完全解説!」をご覧ください。
まとめ
Webサイト運営に欠かせないGAとは何か、お分かりいただけたでしょうか?
GAを使いこなして様々なデータを解析すれば、自社の広告戦略、サイト設計、マーケティングなど多岐にわたって応用することができます。
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