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先日、Google社員のGary Illyes氏は、あらためて、PDF文書内のリンクはPageRankを渡すことを認めました。
(Search Engine Roundtable ::: Google:Links Within PDF Documents Pass PageRank – 2015/7/10 by Barry Schwartz)
PDF文書内のリンクもランキング要因
ことの発端は、Sophosという警備会社がリンクとキーワードを埋め込んだPDF文書でクローキングを行っていたことが発覚したことからはじまります。
これに関してSearch Engine LandにPDFを悪用したリンクスパムの記事が投稿され、G-Squared InteractiveのGlenn Gabe氏がGoogle+でシェアしました。
そこに、DEJANのDan Petrovic氏が、「私の検証結果では、PDF文書内のリンクはPageRankを渡さず、URLの発見に使われているだけだった。」ということをコメントとして書き込みました。
しかし、Googleウェブマスター向け公式ブログの「検索結果における PDF ファイルの取り扱いについてのヒント」において、以前、「PDFファイル内のリンクは HTML 内のリンクと同じように扱われます。」と発表されていたので、アルゴリズムが変更されたのかと混乱を与えてしまうこととなりました。
そのため、これに対して、Google社員のGary Illyes氏が「Dan, シドニーでPageRankを渡すかどうかを質問したときに、私は渡すと言ったよね。」とコメントをしました。
これが一連の流れであり、このことから、PDF文書内のリンクはPageRankを渡し、現在、ランキング要因の一つとなっていることがわかります。
従って、Webサイトで公開しているPDF文書も、リンクの取り回しなどの概念はないにしても、HTMLファイルのコンテンツと同様の資産であり、PDF文書に対しても同様にSEO施策を最低限行うべきであると考えます。
PDF文書に対するSEO施策
そこで以降は、PDF文書に対するSEO施策について簡単に紹介していきたいと思います。
PDF文書のプロパティの最適化
PDF文書のプロパティのタイトルはHTMLソースのtitleに相当するため、タイトルを対象KWに特化したユニークな文言にすることで、検索エンジンからの評価を高めることにつながります。
また、プロパティのサブタイトル、キーワードは、それぞれ、HTMLソースのdescription、keywordsに相当するため、ページの内容を示す適切な文言にする必要があります。
なお、プロパティは、Adobe Readerの場合、ファイル→プロパティを選択すると「文書のプロパティ」画面が表示され、「概要」タブで確認することができます。
関連するページへのリンクの設置
PDF文書内において、関連するページへのリンクを設置します。
設置することで、PageRankが渡され、リンク先ページにおける検索エンジンからの評価を高めることができるとともに、PDF文書から直接関連するページを参照することができるためユーザビリティの向上にもつながります。
PDFってSEO的にどうなの?
今回は、PDF文書内のリンクもランキング要因になるという事で、PDFにおける最低限のSEO施策をご紹介しましたが、そもそもPDFってSEO的にどうなのでしょうか。
もちろんKWによっては、PDFでの正式な文書や告知が、ユーザーにとって有責なコンテンツになる事もありますが、基本的にはユーザビリティ、アクセシビリティの面でSEOに不向きです。
ウェブでHTML化するのが面倒だからという理由で、PDFでサイトを構成するのは、SEO担当としておすすめできないですね。