新型コロナウイルスの影響によるリモート化やコスト削減のため、動画形式のセミナーは増え続けています。
本来セミナー開催には、人件費や会場費用など、たくさんのコストがかかります。
コストを大量に投入して開催したセミナーを、その日だけで終わらせるのはもったいないとお悩みの方は少なくないのではないでしょうか。
今回の記事では動画セミナーのメリットや活用方法、また制作する際のポイントについてご紹介します。
動画セミナーのメリット
動画セミナーとは、オフラインのセミナーの様子を録画したもの、あるいは動画化することを前提として撮影された講義映像のことを指します。
現在動画セミナーは、新型コロナウイルスの影響により需要が拡大しています。
動画セミナーのメリットは主に以下の3つです。
- わかりやすい
- 短時間でも高インパクト
- 後から見返せる
オフラインのセミナーと比較しつつご説明します。
わかりやすい
通常のセミナーに比べ、動画セミナーは編集により不要な部分をカットできるため、テンポよく必要な事柄を簡潔にユーザーに伝えることが可能になります。
さらに、画像や図形を使用した解説が行いやすく、ユーザー側も見やすいといったメリットがあります。
これにより、動画セミナーではユーザーは短時間で密度のある情報を得ることができ、満足度が高くなりやすい傾向にあります。
短時間でも高インパクト
動画セミナーは、テロップで装飾したりアニメーションを用いたりすることで、短時間でもインパクトを持たせることができます。アニメーションを用いれば、どの部分が重要なのかがわかりやすくなり、ユーザーの印象に残りやすいセミナー動画をつくることができます。
後から見返せる
動画セミナーの最大の特徴は、後から見返せるという点にあります。
一度聞いただけですべての内容を覚えることは難しいですが、ユーザーは後から見返せることで復習ができ、内容が記憶に定着していきます。
動画セミナーの効果的な使い方
ここでは、動画セミナーの効果的な使い方について解説します。
参加できなかったユーザーへのフォロー
セミナーに実際に参加するのは、開催を告知した顧客リストの中のわずか1~2%であるというのが現状です。
説明会に参加しなかった98~99%のユーザーの中にはセミナーに参加したくても、時間や場所の都合が合わず、やむを得ず参加できないユーザーも必ずいます。
そのような、様々な理由で参加できなかった潜在顧客のフォーローに、時間や場所の制約が無いセミナー動画はとても有効です。
参加したユーザーへのフォロー
セミナー動画は参加したユーザーのフォローにも有効です。
一度聞いただけでは、ユーザーは内容を忘れてしまいます。記憶が薄まりつつあるタイミングで、お礼と共にセミナー動画、またはセミナー動画のダイジェストバージョンを送ることで記憶が定着し、参加者から上司や同僚へ感想を共有してもらうことも期待できます。
また、セミナーの内容はテキストのみでも伝わりますが、動画であることにより講演者の熱い想いを伝えることができるため、顧客のファン化につながります。
Webサイトの強化
Webサイトの流入を増やすには、Webサイトをいかに充実させるかが重要です。
セミナー動画を作成しておけば、ユーザーはサイト内でいつでもセミナーを視聴することが可能になります。
また、セミナーを開催するたびにセミナー動画をWebサイトに追加していけば、動画セミナーがサイトのコンテンツとなり、自社の認知度の向上やファン獲得に繋がります。
社員やパートナー企業への教育
動画セミナーは顧客向けのみならず、社員やパートナー企業への教育に用いられることも多くあります。
動画セミナーを自社サイトやYouTubeなどに非公開で掲載し、社員用もしくはパートナー企業用のID、パスワードでアクセスすることで視聴する取り組みをしている企業も少なくありません。
そのため、資料だけでは理解が難しい内容であっても、様々な表現が可能な動画上であれば、分かりやすく説明することができ、かつ教材としてもとても効果的です。
3種類の動画セミナーについて
セミナー動画は、大きく分けて下記の3つがあります。
- フルバージョン動画
- ダイジェストバージョン動画
- セミナーブランディング動画
フルバージョン動画
セミナー講師を撮影した映像と、セミナーで使用した資料を動画上で1つにまとめたものになります。
フルバージョン動画はどうしても長尺になってしまうため、ユーザーの興味のある内容であっても、工夫なしで最後まで視聴してもらうことは困難です。
テーマやポイントごとに動画を区切るなど、ユーザーが興味のある部分のみ確認できるような配慮が必要となります。
ダイジェストバージョン動画
ダイジェストバージョン動画とは、
ポイントとなる部分のみを切り出して尺を短くした動画のことを指し、動画の長さは約3分程になります
ユーザーがWeb上で動画を一時停止せずに最後まで視聴できる長さは3分程度である言われており、ダイジェストバージョン動画で3分以内に内容をまとめることで途中離脱のリスクを防ぐことができます。
対して実際のセミナーの平均時間は45分程である場合が多いので、ダイジェストバージョン動画では、ほとんどの部分がカットされます。
内容を凝縮して短い尺の中で内容を伝えることで、忙しいビジネスマンであっても隙間時間に確認することができるようになります。
セミナーブランディング動画
セミナーブランディング動画とは、1分程度でセミナー全体の内容を表現している動画のことを指します。
セミナーの目的や講演者の熱量など、ユーザーに対しセミナーに参加するメリットと雰囲気を簡潔に伝え、興味を持ってもらうことを目的とした動画です。
印象に残るセミナー動画の作り方
動画セミナーには、セミナーの様子を編集なしでそのまま公開する、もしくは編集で要点をわかりやすく伝えるの2つの方法がありますが、より印象に残る動画セミナーは後者になります。
ユーザーの記憶に残るセミナー動画を制作する際のポイントは「ユーザーにわかりやすく伝えること」です。
わかりやすいセミナー動画を作成するには下記の3つの工夫が必要になります。
- 結論を最初に伝える
- テンポの良い撮影、編集
- 資料をダウンロードできるようにする
結論を最初に伝える
セミナー動画は隙間時間で視聴されている場合がほとんどであるため、端的に結論から話した方が視聴を続けてもらえる傾向にあります。
結論を最初に伝えることで、論理的な説明をしやすくなり、ユーザー側もなぜその結論になったのかに興味を持つため、内容が頭に入りやすくなります。
結論を最初に伝えるというのは後からの編集だけでは難しいため、セミナーの内容や構成を決める段階で意識していると良いでしょう。
編集をおこないテンポよく内容を伝える
セミナー動画では、テンポよく内容を伝えることも重要なポイントのひとつです。
前述した通り、動画セミナーは隙間時間で見ているユーザーが多いため、テンポの悪い動画セミナーであると、ユーザーは視聴をやめてしまいます。
セミナー動画を編集する際には、テンポの良い動画になっているかを確認しながら編集しましょう。
資料をダウンロードできるようにする
資料を手元で見ながらセミナー動画を視聴できると、ユーザーはより理解しやすくなります。
そのため、セミナー動画内で使用された資料などは、セミナー動画を配信する際に添付する、もしくはダウンロードできる環境を用意しましょう。
動画セミナーを制作する時の注意点
セミナー動画を制作する際の注意点は以下の3つです。
- 音声がクリアであるか
- 内容とユーザーニーズがマッチしているか
- 専門用語を使用しすぎていないか
音声がクリアであるか
動画セミナーにおいて、重要なのは「わかりやすさ」です。
内容がわかりやすいのはもちろんのこと、音声が聞き取りづらい等、ユーザーの視聴の妨げになる点は払拭しなくてはいけません。
セミナーの音声を録音する際は、カメラのマイクを使用すると雑音が多く入ってしまうため、外部マイクを使用してできる限りはっきりとした音声で録音しましょう。
また、クリアな音声を使用すると共に字幕を加えると、ユーザーはセミナーの内容をより理解しやすくなります。
最近ではスマホでの視聴が多くなっているため、スマートフォンでの視聴を前提として図や文字を大きく表示するのもポイントになります。
内容とユーザーニーズがマッチしているか
あたりまえのことですが、ユーザーはニーズのある内容のセミナー動画でなければ視聴することは無いため、「どんな内容であれば見てもらえるか」を第一に考えましょう。
また、セミナーの内容を簡潔にまとめたタイトルをつけることで、ユーザーに興味を持ってもらいやすくなるため、惹きのあるタイトルを付けましょう。
専門用語を使用しすぎていないか
動画セミナーでは、ユーザーが理解しやすいよう、できるだけ専門用語は避けましょう。
特定の分野に長くいると、無意識に専門用語を使ってしまう場合がありますが、意外と知らない人が多いこともあるため、なるべく専門用語を使わず、丁寧かつ分かりやすい言い回しをするように意識しましょう。
まとめ
セミナー動画はセミナーに参加できなかったユーザーのフォローや、社員の教育など、様々な用途で使用することができます。
さらに、セミナー動画を複数作成して自社のWebサイトに載せれば、Webサイトでのコンテンツ化も可能です。
しかし、伝わりやすい効果的な編集を自力で行うのは難しいのが現状です。
まずは、セミナー動画を作成する際のポイントや注意点を意識しながら作成しましょう。
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