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みなさんこういった経験はないでしょうか?
- サイトで個人情報の入力項数が多くて、今入力するのをやめた
- 今手元に確認する書類(例えばパスポートなど)がなくて断念した
- 最後まで入力して確認ボタンをクリックしてエラーが出てしまったが、そのエラーがどこかわからなかった
以上のようなお悩みを解消するために出てきたのが、EFO(エントリーフォーム最適化)というツールになります。
EFOとは
EFO(Entry Form Optimization / エントリーフォーム最適化)
EFOとは、入力の手間を減らし、より短時間で正確に入力完了できるようにユーザに合わせて入力フォームを最適化することを指します。
主にサイト内での成約率(コンバージョン率)を向上させるために実施します。
ここで非常に重要になってくるのがフォームの途中離脱率です。
途中離脱とは、サイトの訪問者が完了前にフォーム入力を放棄してしまい、そのサイトから離脱してしまうことです。一般的には、何も対策をしていないフォームでは約60%ものユーザーが離脱していると言われています。EFOでは主に、この途中離脱を最小限に抑え、フォームまでたどり着いたユーザーを確実にコンバージョンまで結びつけることを目指しています。
EFOが重要視される理由
EFOツールが重要視される理由は「内部施策」の強化が簡単にできることです。
webサイトでのコンバージョンを上げるための施策として大きく2つの手段があります。1つ目は「外部施策」、2つ目は「内部施策」です。
「外部施策」とはダイレクトメールや広告、またSEOなどで来訪者を高める施策です。一方「内部施策」とは、EFOやLPOを使ってコンバージョン率を上げ、サイトに訪問しているユーザーの離脱を防ぐ施策です。
EFOツールは「内部施策」の中でも代表的なツールの一つで、導入が非常に容易であることもあり、費用対効果が高いと言われています。
EFOの主要機能
EFOの主要機能として、「ナビゲーション機能」、「入力支援機能」そして「レポート機能」が備わっています。
簡単に説明すると、「ナビゲーション機能」は文字通り入力をナビゲーションしてくれる機能。「入力支援機能」はフォームを改良する機能。「レポート機能」はフォームのパフォーマンスを分析できる機能です。
もう少し詳しく説明していきます。
ナビゲーション機能
ナビゲーション機能はユーザーがフォーム入力を進めていく際、誘導をしてくれる機能です。具体的な機能として、必要項目のカラーリング、入力エラーを検知すると即時にポップアップでお知らせするリアルタイムエラーチェック、初期表示文言設定(入力前にサンプルを例示する設定)などがあります。
入力支援機能
入力支援機能は言葉の通り、フォームに入力する上での背景色や自動入力などで入力されやすくする機能の総称です。具体的な機能の例として住所を入力する手間を省く機能。郵便番号から住所自動補完機能。またスマートフォンの場合、フォーム入力時項目にあったキーボードを表示させるスマートキーボード変換機能などがあります。
そのほかにも詳細な設定項目があり、webサイトに合わせたカスタマイズが可能になっています。
現在ではPCだけでなく、スマートフォンやタブレットなどデバイス毎に最適化を行なっていく必要があります。中でもスマートフォンは、フォームの途中離脱がPC以上に多く発生しています。その離脱率を改善するために、スマートフォンに対応したEFOを利用し、きめ細やかな設定をすることで大幅な離脱の軽減やコンバージョン率の改善を見込むことができます。
レポート機能
レポート機能ではログデータを保存し、フォームの離脱解析を行います。ログからは、各入力項目のエラー発生率や離脱のタイミング・離脱の条件などの詳細なデータを得ることができます。その結果からユーザーがどこで心理的負担が発生しているかなどを分析し、改善を図り離脱要因を最小に抑えたフォームへとさせていく機能を備えています。
EFOツールを導入するメリット
ここまで、EFOとはどういうもので、どういう機能があるというお話をしてきました。
ではなぜ内部施策の中でもEFOを使う企業が増えているのか、EFOを導入することでどう変わるのかというメリットについてみていきます。
まず最初にEFOツールが具体的に離脱率の減少に繋がる理由を説明します。
EFOを導入するメリット
- 入力がスムーズになる
- 離脱率の減少に繋がる
入力がスムーズになる
EFOを導入することの1番のメリットはユーザーの入力がスムーズになることです。最近はインターネットユーザーの半数以上ががgoogleやyahoo!、facebookなどのアカウントを利用しています。このアカウントに登録されているプロフィールデータと連携をすることで、さらにユーザーの入力をアシストする機能もでており、さらなる効果がでています。
離脱率の減少につながる
EFOを導入しただけでコンバージョンが増加したという例は多数出ています。今までのフォームに改修を加えなくても、途中離脱率がEFOのアシストによって減少するだけでコンバージョンが増加している例も多々あります。
よくあるフォームの途中離脱の原因と解決策
ここではフォームの離脱の原因となるサイトの特徴と具体的な3つの原因について、すぐに対応できる改善策を説明します。
途中離脱が多いフォームの特徴
入力フォームで途中離脱が発生する特徴として、3つのタイプが考えられます。
- 入力を進めていたが、入力がやっかいに感じ(項目数が多いなど)離脱
- 入力中エラーが出たが、どう直せばいいか分からず離脱
- 最後まで入力したが、送信後のエラー表示などでストレスがたまり離脱
このように、ユーザーがなんらかの理由で、フォームの入力にストレスを感じることが主な離脱の原因です。
具体的な離脱の原因について理由と解決策を説明していきます。
離脱の原因と解決策
離脱の原因 | 解決策 |
---|---|
フォームの入力欄が多い | フォームの入力欄を減らす 「必須項目入力」を設け、質問を精査する |
エラーの箇所がわからない | エラー箇所は色をつける エラー項目数を表示する |
誤操作によって入力内容が消える | ”確認ダイアログ”を使う |
フォームの入力欄が多すぎる
入力欄が多いフォームはユーザーが離脱しやすい原因の代表的なものになります。フォーム入力にかかる時間が短くなればなるほど、入力完了率は高くなっていきます。入力欄は必要最低限を心がけましょう。
解決策→フォームの項目数を減らす。
「必須入力項目」を設け、設問の精査を行う。
エラーの箇所がわからない
入力を終えて、確認ボタンをクリックした時にエラーが発生した場合、そのエラー個所がわからない場合もユーザーが離脱してしまう大きな原因になります。
先ほどの入力欄が多いことが加わっていれば、さらに離脱する確率が上がってしまします。
解決策→エラーの箇所は色をつけて目立たせる
エラーの項目数を表示するなどで対策を取りましょう。
誤操作によって入力内容が消えてしまう
せっかく最後まで入力したのに、誤操作によって入力内容が全て消えてしまった経験、一度はありませんか。こうなってしまうと、フォームを入力するのが面倒になってしまい、せっかくあと少しで完了していたユーザーを獲得し損ねる場合があります。
解決策→フォームの2大誤操作と言われる「閉じる・戻る」での離脱を防ぐために、「確認ダイアログ」を使用しましょう。
「確認ダイアログ」とはユーザーが意図しない離脱を防ぐために、「確認ダイアログ」で本当に閉じるかどうか確認する機能です。
EFOツールの紹介
EFOツールを利用するにあたって、大きく2つの種類に分類されます。
その2つの種類の特徴を説明していきます。
ASP型
ASP型とはASP(Application Service Provider)の略で、ネットワーク経由によってソフトウェアやソフトウェア稼働環境を提供する事業者のことを指します。
ASP型を導入するメリット
- 初期コストを抑えられる
- webブラウザの動作するパソコンとインターネット回線があればすぐに使える
ASP型を導入するデメリット
- 毎月のサーバーの使用料がかかる
- 複数の企業でサーバーを共有するので、自社で持つのに比べて安全性が劣る
ASP型ツール比較
Gyro-n EFO
デジタルマーケティングを支援するサービスを提供するGyro-n(ジャイロン)。導入実績は800社を超え、多くの企業のwebサイトの改善を行ってきました。専門のサポートチームが導入から支援をしてくれるのも特徴の1つです。
費用:初期費用 0円〜
月額費用 15000円〜
SHOWCASE
国内トップの利用実績を持つSHOWCASEのFormAssist。
導入フォーム数は5000件を超え、導入から設定、課題抽出、分析まで一気通貫でサポート体制を整えているのが特徴です。
サーバーインストール型
サーバーインストール型は、専用のサーバーを持ち、必要なソフトウェアをインストールして使用する方法です。
サーバーインストール型を導入するメリット
- 自社のサーバーを使うため、毎月の使用料がかからない
- 専用のサーバーを使うためセキュリティが安全
- 他社とサーバーが混同しないので高品質が担保される
サーバーインストール型を導入するデメリット
- サーバーを導入する初期費用がかかる
- PCの環境が統一していないと、導入できない場合がある
- 保守費用・サポートが有料でランニングコストが発生する
サーバーインストール型ツール比較
webソリューションサービスを提供するVogaro(ヴォガロ)株式会社と株式会社サイバーエージェントの共同開発ツールです。スマートフォンに特化しているのが特徴であり、入力支援が充実しています。
費用:初期導入費用 60万〜
月額料金 0円
まとめ
今回はEFO(Entry Form Optimization / エントリーフォーム最適化)についてご説明しました。せっかくwebサイトにアクセスしてくれたユーザーを1人でも多くコンバージョンまで繋げる上で、EFOは費用対効果も非常に高いことがお分りいただけたのではないでしょうか。
最後にもう一度『なぜEFOが必要とされているのか』という部分をおさらいしたいと思います。
EFOを導入する目的は「内部施策」の強化です。
「内部施策」として今注目されているツールの1つとしてEFOがあげられました。
EFOの主要機能としてナビゲーション機能・入力支援機能というユーザーの入力をアシストする機能に加え、どこでユーザーが離脱しているのかが分析できるレポート機能があります。
この3つの機能をうまく利用して自社サイトのフォームの改善点を洗い出し、対策をしていきましょう。
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