- 検索アルゴリズム
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2017年7月22日にポケモンGO日本語版がリリースされ、街を見渡せば誰もがスマートフォンでポケモンGOをしている、という異常現象が起きていますね。
このような社会現象は、価値観や選択肢の多様化した昨今では非常に珍しく、久しぶりの現象ではないでしょうか。
新宿御苑や扇町公園に、ピカチュウを求めてたくさんの人が集まる光景はテレビでも大きく報じられましたし、
公園や公共施設、繁華街などでは、レアなポケモンが多数出現する“ポケモンの巣”なるものも発見されています。
ポケモンの種類は数百種類になりましたが、今回のポケモンGOでは約140種類だそうで、まさに初期ポケモン世代の30代以上のオトナにターゲットを充ててるのかな、とも感じます。
私も小学生以来のポケモンで、懐かしさと新しさに早速モンスター探しにお出かけしてしまいました。
初期のポケモンもピカチュウを選ぶという熱の入れようです。
水系のポケモンが多く出現し、“コイキングの巣”と噂の中目黒に足を運んでみたところ、夜20時過ぎにもかかわらず、目黒川沿いにはスマホを持った人だらけでした。
目黒川がこんなに人で溢れるのって桜の咲く春だけだと思っていました。
ちなみに恵比寿の弊社のオフィス付近には野生のゼニガメが出現します。
デジタルマーケティング視点でポケモンGOを見てみる
さてさて、デジタルマーケティングの話に戻しましょう。
日本ではなく海外を先行配信としたこと、
広告を一切行わずにニュースで認知が広がるという方法(仕込みかどうか分かりませんが)など、
我々の業界ではマーケティング手法も注目です。
こうやって流行らせるのか、こうやって想定される問題をクリアさせようとしているのか、などなど、
ソシャゲ業界・SAP業界はもちろん、デジタルマーケティング業界全体もそういった視点で注目している現象です。
今回はその中でもSEO視点における影響をいくつか調べてみました。
配信して1週間も経ちませんが、これだけの人が検索を行い、相当数の情報が発信され、検索結果にも大きな影響が出ているのではないかと思い調査しました。
※「ポケモンGO」の検索トレンド
正直、予想以上に変化していてびっくりです。
これが分かっていたら、配信前後で比較できるように検索結果のスクショを取っておくべきでした(汗)
ポケモン名「ポッポ」での検索結果
やはり多いのはポケモンの名前での検索でしょう。
コラッタやドードー並みに出過ぎなくらいの出現率を誇る「ポッポ」の検索トレンドです。
やはりというか予想通りというか、配信開始日からの伸びが著しいです。
そして「ポッポ」での検索結果がこちら
検索結果を見ると、ポッポという店舗に関する情報が2件掲載され、
他はすべてポケモンの「ポッポ」です。
ポッポは主に全国のイトーヨーカドーにテナントを構えるフードコート的なお店です。
たこ焼きとポテトがおいしいです(主観です)
(比較キャプが無くて恐縮ですが…)ポケモンGO配信開始前は、このお店の「ポッポ」のオフィシャルと食べログのURL、個人のブログ等でレポやちょい足し紹介などをしているページがランクインしていたほか、
この店舗とはまた別の「ポッポ」がランクインされていました。
完全に同じではないですが、ひらがなの「ぽっぽ」の検索結果が以前の結果に似ています。
このような状態だったものが、わずか3日程度でポケモンに浸食されてしまったという事になります。
これはGoogleが検索者の意図欲求を解釈し、変化をさせた結果です。
「ポッポ」や「ぽっぽ」というキーワードで検索している人は、
検索結果に対して何を求めているのか、どんな情報がほしいのか、を解釈し表示させています。
ポケモンGO配信開始前は、ポケモンをやっている人も少なく、
関連するキーワードでの検索も少ないため、「ポッポ=ポケモン」の解釈より「ポッポ=イトーヨーカドーに入っているあのお店」という解釈が強かったわけです。
それが当然ですが、今は皆さん「ポッポ=ポケモン」なわけです。
これらは他のポケモンの名前で、複数の意味を持つものがあれば、おそらく同じ状況が起きているでしょう。
※正確な検証がしたいので、もしもポケモンの名前でポケモンGO配信前に検索した結果のキャプチャを持っている人いれば教えてほしいです。いますかねー。
【2017.7.27追加記載】
1日経って見ただけで「ポッポ」の検索結果に既に変化がありました。
飲食店の「ポッポ」が徐々に下部に押し下げられています。
オーガニック順位で見ると1位下落ではありますが、画像検索モジュールが店舗より上に表示されるようになり、一段と下落した印象となってしまっています。
徐々にではありますが、ポケモンGOのブームと共にクエリの変化が見てとれます。
キーワード「ジム」での検索結果
2つ目はポケモン名ではなく「ジム」というキーワードです。
捕まえたポケモンをジムで戦わせて強くするのはポケモンの醍醐味ですね。
私の家の目の前の公共施設もジムになっているおかげで、自宅前は夜中までポケモントレーナーでいっぱいです。私もその中にいますが。
「ジム」での検索トレンドは以下の通り。
「ジム」というキーワードは日ごろから「フィットネスクラブ」「スポーツジム」の意味での検索数があり、
影響は軽微かなと思いきや、そんなことは全くありませんでしたね。
そして「ジム」での検索結果はこちら
さて「ジム」の検索結果も見事にポケモンの攻撃を受けております。
ジムと言えば「フィットネスクラブ」「スポーツジム」の事です。
特に最近は健康ブームや“結果にコミットする某社”の影響もあり、様々なスポーツジムがシノギを削るビッグキーワードです。
ポケモン名ほどではないものの、
検索結果は大手や近隣のフィットネスクラブに混ざって、ポケモンのジムに関連する話題も入ってきております。
これもGoogleがユーザーの意図欲求に即した情報を検索結果に表示させるという理念に基づいたものです。
モンスターの名前程ではないものの「ジム=ポケモンのあのジムね」という解釈がこの3日間で生まれたという事になります。
ビッグキーワードなどで、複数の意味を持つキーワードは単純なwebサイトの評価順などではなく、出来るだけ複数の意図が検索結果に並ぶような配慮がされています。
これがQDDアルゴリズムです。(※Googleの公式名称ではありません)
「ジム」は現状では意味の要素が2つなので、おそらくQDDではないと思いますが、
ジムというキーワードの持つ意味とユーザーの検索するときの意図が、複数に分かれている以上、
このキーワードがポケモンに完全に支配される事はないと考えられるわけです。
今回は以上です。
配信開始直後から異常なまでの社会現象を起こしているポケモンGOですが、
デジタルマーケティングの様々な視点で見てみると面白いかもしれませんね。
取り急ぎ、速報的に簡単な情報をまとめてみましたが、
今後もポケモンブームはまだまだ続きそうなので、面白い事例を見つけたら公開していきたいと思います。
※歩きスマホは注意して楽しみましょうね。
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