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Googleアナリティクスを使用している皆さんは、アトリビューション分析機能を十分に活用できているでしょうか?
この機能を普段から使われている方は少ないかと思います。
しかし、コンバージョンの貢献度を測るにあたり強力なパワーを発揮しますので、本記事を参考にアトリビューション分析を行ってみましょう。
目次
Googleアナリティクスにおける「アトリビューション分析」とは?
Googleアナリティクスにおけるアトリビューション分析とは、あるコンバージョンを達成するまでにユーザーが目にしたコンテンツが、どれだけユーザーの行動を促したのかを分析する機能です。
コンバージョンする直前のページだけを評価するのではなく、ユーザーが最初に接点を持ったページや途中で通過したページなどにも貢献度合いを割り振れることが特徴です。
では、なぜアトリビューション分析をする必要があるのでしょうか?
例として、ある化粧品メーカーの例を見てみましょう。ここでのコンバージョンの定義は購入とします。
1日目に洗顔クリームの動画広告を見てメーカーのWebサイトに訪れたユーザーがいたとします。
肌荒れに悩んでいたユーザーは商品に少し関心は持ったものの、その場では購入には至りませんでした。
翌日、少し調べてみようとその商材の名前で検索をしました。
表示されたリスティング広告をクリックしてLPを見たことで、商品のメリットや購入のハードルの低さを知って、購入意欲が高まりました。しかし、ここでも購入には至りませんでした。
少し時間をおいて7日後にリターゲティング広告を見つけました。
クリックしてみてちょうどタイミングが良かったので、そのまま購入することにしました。
この場合、コンバージョンに貢献したのはどの接点と言えるのでしょうか?
どれも「コンバージョンに貢献した」と言えそうですよね。
この答えは一つではありません。
そこで下図のように貢献度を可視化して分析できるのがGoogleアナリティクスのアトリビューション分析なのです。
Googleアナリティクスの「アトリビューション モデル比較ツール」の使い方
ここでは実際にGoogleアナリティクスの管理画面を見ながら、アトリビューション分析の方法を順を追って解説します。
ステップ1.レポートの選択
まずは、左側のレポートにおいて、
コンバージョンレポート>マルチチャネル>モデル比較ツールを選択します。
ステップ2.条件の設定
次に「コンバージョン」で着目したいコンバージョンを選択します。
「タイプ」は今回はよく利用される「すべて」を選択しましょう。実際の所、Google広告は使用することが稀になります。Google広告はキャンペーン別に成果を見たい時に使用します。
「ルックバックウィンドウ」は購買ユーザーの推定される購買検討期間に合わせて期間を設定しましょう。
ルックバックウィンドウとは、計測対象とする期間のことです。例えば、90日に設定すると、Webを介して90日前に接点を持ったユーザーまで追うことができます。
一般的に、単価の低いBtoC商材では比較的短く30日などを、単価が高いBtoB商材で購買まで時間のかかる場合は最大の90日などを設定します。
ステップ3.モデルの選択
次にモデルを選択します。
モデルはデフォルトで7つ用意されています。
ユーザーと初めて接点を持った箇所や、コンバージョンに至る直前の接点などのマーケティング施策においてどこを重視するかで選択するモデルを決めます。
各モデルと重視するポイントについては次章で解説します。
今回はモデル同士の比較のために「終点モデル」「始点モデル」「線形モデル」を選択します。
ステップ4.分析の方法
下図のように各モデルごとに、オーガニック検索や有料検索などにコンバージョン数が集計されています。
例えば、コンバージョン数を比較した場合、終点モデルでは有料検索よりもノーリファラー(≒直接の流入)の方が多く、起点モデルでは有料検索の方が多くなっています。
この場合、ダイレクト経由よりも有料検索の方が顧客と最初の接点を持つという観点で大きく貢献していると言えます。
こういった分析ができると、重視する目的(例えば、認知重視か刈り取り重視かなど)に沿ってどの流入に力を注ぐかなどの予算アロケーションも組みやすくなるでしょう。
それでは次章で重視する内容とどのモデルを使うかを見ていきましょう。
なお、「使い方が分からない…」「どう活用していいか分からない…」といった場合は、無料のセミナーなどを活用して専門家に聞いてみましょう。
アトリビューションモデルの7つの種類
本章ではデフォルトで用意されているモデルについてご紹介します。何を重視する時にどのモデルを選択するかも、一章で触れた化粧品を購入したユーザーの例を使って見ていきましょう。
なお、7つのモデルでは物足りない場合、自分でモデルを作ることもできます。
終点モデル
ユーザーの最後の接点へ貢献度合いを100%割り振るモデルです。
コンバージョンに最も近い接点で評価することができるので、購入意欲の高い顕在ユーザーへの刈り取りを重視したい時に選択しましょう。
始めの章の例に当てはめると、リターゲティングに100%貢献度が割り振られます。
なお、Googleアナリティクスに標準で設定されているモデルがこちらになります。
起点モデル
終点モデルとは逆で、新規のユーザーとの接点を重視したり、ブランド認知を重視している場合に採用しましょう。
例に当てはめると、動画広告に100%貢献度が割り振られます。
線形モデル
例に当てはめると、動画広告に33%、リスティングに33%、リターゲティングに33%と貢献度が割り振られます。
販売サイクル全体を通じて顧客との接触を図っていて、どの接点も平等に評価したい時に選択しましょう。
接点ベースモデル
ユーザーのすべての接点に貢献度を割り振ります。ただし最初と最後の接点に40%づつ、中間接点に対して20%を均等に割り振ります。
全体の接点を評価対象としながらも、最初と最後の比重を重くしているので、
コンバージョンに至るまでの入口から出口までバランス良く評価したい時に選択しましょう。
例に当てはめると、動画広告に40%、リスティングに20%、リターゲティングに40%と貢献度が割り振られます。
減衰モデル
ユーザーのすべての接点に貢献度を割り振ります。ただし最後の接点に近づくほど割合が高くなるように割り振ります。
デフォルトで 7 日間の半減期が設定されていているので、7日前の動画広告はコンバージョンしたリターゲティングの約半数の評価がされます。
原理を詳しく知りたい方は下記のGoogleアナリティクスヘルプを参照してみてください。
https://support.google.com/analytics/answer/1665189?hl=ja
コンバージョンに近いほど多く貢献度が割り振られますので、刈り取りを重視しつつも全体も評価したい時に選択しましょう。
最後の間接クリックモデル
終点の1つ前のクリックに100%割り振るモデルです。
他のモデルの結果を評価する際の比較対象として利用できます。
Google広告のラストクリックモデル
最後にクリックしたGoogle広告に100%割り振るモデルです。
なお、代表的なGoogle広告にはGoogleリスティング広告やGoogleディスプレイ広告、YouTube広告などがあります。
実際に使用する場面は少ないですが、Google広告によるプロモーションを重視している場合に有効なモデルとなっています。
まとめ
アトリビューション分析とはコンバージョン貢献度を詳細に評価する手法です。
今回はGoogleアナリティクスにおけるアトリビューション分析の使い方と、
デフォルトで設定されている7つのモデルについて紹介しました。
刈り取りを重視するのか、認知を重視するか、などマーケティングの目的によって上手に使い分けていきましょう!
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