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サプリメント広告表現の薬機法違反を判断する4つの基準を解説

私がご紹介します

Tanaka Yuta

TanakaYuta SEO Div. コンサルタント

現在までに100社以上のSEO対策に従事し、様々なジャンル・キーワードで上位表示を実現。薬機法管理者の資格を有しているいること、SEOライターとして自身でもライティングができることから、広告表現が難しい医療・美容・健康を得意領域としている。「成分名」や「〇〇 効果」などの難関キーワードでの上位表示実績多数。SNSでの情報発信にも力を入れており、約10,000名のフォロワーを獲得している。

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サプリメント商品の売上をあげていくためには、消費者に対して、その商品の効果・効能などを広告を通して魅力的かつわかりやすくアピールしていく必要があります。

しかし、そこで注意しなければならないのが薬機法への抵触・違反です。

薬機法に抵触することは様々なペナルティを受けることに加え、企業や商品・ブランドに致命的なダメージとなってしまう可能性すらあります。そんな事態を避けるためにも、広告を世に出す前に「薬機法違反かもしれない」と気づき、正しく判断することが大切です。

この記事ではサプリメント商品の広告表現において、薬機法を遵守するために大切な4つの判断基準を解説しています。NG表現の例や言い換え表現例、薬機法違反を防ぐポイントもまとめているので、参考にしてください。

薬機法違反の罰則についてはこちら

薬機法とは

薬機法とは、医薬品などの製造や販売に関するルールを定めている法律のことで、正式名称を「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」と言います。

医薬品や医療機器などは、体への影響が大きいものです。そんな医薬品や医療機器などの適切な取引や使用を促すことで、人々の健康や生命を守るのが薬機法の目的とされています。

この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品(以下「医薬品等」という。)の品質、有効性及び安全性の確保並びにこれらの使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のために必要な規制を行うとともに、指定薬物の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的とする。

引用元:昭和三十五年法律第百四十五号 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律

薬機法で定められているルールの中には、サプリメントの広告表現に適用されるものもあります。誤解を招くような広告表現は消費者の健康や生命に悪影響を与える恐れがあるため、薬機法上で規制されているのです。

このことからサプリメントの広告を扱うのであれば、薬機法ルールに十分注意しなければなりません。

なぜ薬機法ルールに注意すべきか

万が一薬機法に違反した場合、懲役または罰金の処罰が下されます。

具体的には、広告表現違反の場合2年以下の懲役、もしくは100万円以下の罰金が課されます。

また、2021年に薬機法の一部が改正されてからは課徴金制度も導入されており、違反していた期間中の売り上げ金額のうち、4.5%を課徴金として支払わなければなりません。

以上のように、薬機法ルールに違反した広告表現をしてしまうと、様々なペナルティを受けることになってしまいます。

社会的な信用も失われてしまうため、薬機法ルールに注意した広告表現を心がけるべきです。

薬機法の広告規制対象者

薬機法の広告規制対象者
薬機法の広告規制は、すべての人が対象とされています。プロである広告主や広告代理店はもちろん、個人のアフィリエイターも対象となることに注意が必要です。

例えば個人アフィリエイターがブログでサプリメントを紹介する際に、薬機法に違反した表現を使ってしまうと、上述したような懲役または罰金の処罰が下される恐れがあります。個人といえど、「知らなかった」で見逃されるものではありません。

このことからサプリメントの広告に携わる人は、全員が薬機法ルールを理解することが大切です。

サプリメント広告表現の薬機法違反を判断する4つの基準

ここからは、知らず知らずのうちに薬機法違反をしてしまわないよう、サプリメントの広告表現における4つの判断基準を解説していきます。

サプリメントを取り上げるにあたって、薬機法に違反しない広告表現を考える時の判断基準は以下の4つです。

  • ①成分
  • ②剤形
  • ③用法用量
  • ④効果効能

それぞれ判断のポイントとNG表現例をご紹介します。

①成分

サプリメントに使える成分には決まりがあります。体への影響が大きい成分、効果が強い成分はそもそもサプリメントに使えません。効果が強い成分を使っている時点でサプリメントではなく、医薬品となります。

このため、該当の成分が含まれていることを記述すると、事実であっても薬機法違反となります。

すべての成分を覚えるのは難しいので、広告内でサプリメント商品を取り上げる時は、違法な成分が含まれていないか、事前にチェックしておくと安心です。

なお、サプリメントに使えない成分の詳細については東京都福祉保健局の「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」を参考にしてください。

NG表現例

  • アロエエキス配合のサプリでニキビ知らずの肌へ!

※下線部が薬機法に違反する恐れのある表現

②剤形

消費者が医薬品と誤認しないよう、サプリメントは形状にも規定があります。サプリメントに、以下のような形状は使えません。

  • アンプル
  • 舌下錠
  • 舌下に滴下するもの
  • スプレー管に充填して口腔内に噴霧するもの など

剤形

成分と同様、これらの形状が使われているものはサプリメントではなく、医薬品と定義されます。当然、広告表現にも使えません。

アンプル、舌下錠など、医薬品と定義される形状のものをサプリメントと紹介しないように注意しましょう。

また、そのような服用方法を勧める表現も避けてください。

NG表現例

  • この錠剤は舌の下で溶かすと効果的です
  • 液をスプレー管に充填し、口腔内へと噴射するのがおすすめです

※下線部が薬機法に違反する恐れのある表現

③用法用量

サプリメントは医薬品のように、用法用量を明確に指定することはできません。用法用量を指定することで、医薬品とみなされてしまうためです。

用法用量の指定とは、以下のようなものです。

  • 飲む時間の指定
  • 飲む量の指定
  • 飲み方の指定
  • 飲む対象の指定

このため、用法用量に関してはファジーな言い方をするようにしましょう。

NG表現例

  • 毎食後にお飲みください
  • 1日2錠
  • 更年期の女性のためのサプリです

※下線部が薬機法に違反する恐れのある表現

④効果効能

もっとも注意しなければならないのは、効果効能に関する記述です。

サプリメントは、何らかの目的を持って作られたものだとしても、その目的を表現してしまうと「効果効能を謳った」ことになり、薬機法違反となります。

具体的には、「ダイエット」や「スキンケア」など、体の変化を述べてしまうとNGです。

また、病気の治療や症状の改善に効果的であるかのような表現も禁止されています。

商品の魅力を消費者にアピールするために、ついつい過剰な表現になってしまいがちな部分ですので、特に表現に気をつけましょう。

NG表現例

  • まったく新しいダイエットサプリです
  • スキンケアに効果あり
  • 生活習慣病予防におすすめのサプリメント

※下線部が薬機法に違反する恐れのある表現

今すぐ使えるサプリメント広告の言い換え表現例

今すぐ使えるサプリメント広告の言い換え表現例
ここでは、先ほど挙げたNG表現例を使って、薬機法に抵触しない言い換え表現の例を紹介します。サプリメント商品をアピールする際の参考にしてください。

ただし、こちらで紹介しているNG表現、言い換え表現例はほんの一部です。薬機法に抵触せず使える表現は、以下にまとめたもの以外にもたくさんあります。

広告の内容を考える時はもちろん、他社の広告をチェックする時も、常に「薬機法の基準をクリアしているか?」の観点で見ながら、表現の幅を広げていくことで、安全に、より訴求力のある広告を作れるようになるはずです。

NG表現 言い換え表現例
アロエエキス配合のサプリでニキビ知らずの肌へ! お肌を健やかに保つ成分配合!つるつる肌を手にいれるためのサポートに
この錠剤は舌の下で溶かすと効果的です この錠剤をゆっくりと飲み込んでください
液をスプレー管に充填し、口腔内へと噴射するのがおすすめです 少量ずつ口に含むのが飲みやすくておすすめです
毎食後にお飲みください 1日2錠
間隔を空けてお飲みください 1日1~2錠
更年期の女性のためのサプリです 更年の女性に人気があるサプリです
まったく新しいダイエットサプリです まったく新しいダイエットサポートサプリです
スキンケアに効果あり 美容に効果あり
生活習慣病予防におすすめのサプリメント 健康な体づくりを支えるサプリメント

薬機法違反を防ぐポイント

最後に、薬機法違反を防ぐポイントを4つ、解説します。

薬機法違反とみなされる広告表現はとても多く、一朝一夕で覚えられるものではありませんが、以下に挙げる4つのポイントを押さえておけば、意図せずNG表現を使ってしまう危険性が減ります。

薬機法違反を判断する4つの基準を理解する

薬機法の内容をすべて記憶せずとも、まずはこの記事で解説した4つの基準は、しっかりと理解しておきましょう。

「どこが薬機法に引っかかるのか?」をきちんと把握していれば、広告表現を考える時に注意を向けられるようになります。

広告表現を考えながら少しでも不安を感じたら、薬機法違反の表現をしていないか、インターネットなどを活用して調べることも大切です。

医薬品と誤認させる表現を避ける

明確にNGとされている表現を使わないまでも、医薬品と誤認させる表現をすることは、薬機法違反とみなされる危険性が高くなります。

例えば、「医薬品でも使われている成分⚪️⚪️が配合されているので、同じような効果を得られます」という表現は、薬機法に抵触する恐れがあります。

この他、病気の治療や症状の改善を謳うことも、医薬品と誤認させる表現となりNGです。

基本的にサプリメントは、体への影響がそれほど大きくないものを指しています。それを超えるような表現を使わないようにしましょう。

誇大表現を使わない

「医薬品と誤認させる表現を避ける」にも通じるポイントとして、「誇大表現を使わない」ことが挙げられます。

例えばダイエットサポートサプリを指し、「スリムな体が手に入る」などの表現はNGです。サプリメントが可能とするのはあくまでサポート。それだけでダイエットの効果は得られません。

また、紹介する商品が実際よりも優れているような書き方や、「最高」「抜群」などの最大級表現も薬機法に抵触する恐れがあります。

アピールは事実に基づいて、決して誇張せずに表現しましょう。

薬機法に強い会社・専門家のサポートを受ける

薬機法違反を防ぐ、もっとも確実な方法です。

薬機法について勉強し始めたばかりだと、「違反しているのではないか?」という不安が強いと思います。そんな時は万が一の事態を避けるために、薬機法に強い会社・専門家よりサポートを受けることをおすすめします。

例えばNG表現があれば指摘してもらったり、言い換え表現を提案してもらったりすることで、薬機法の知識をあまり持っていなくても安全に商品・サービスをアピールすることが可能です。

薬機法に強い会社・専門家を頼る場合、本当に薬機法の知見に優れているのかを判断するため、依頼前に実績や評判をチェックしておきましょう。

まとめ

サプリメントの広告表現で薬機法を判断する4つの基準と、NG表現の例、言い換え表現例、薬機法違反を防ぐポイント
今回はサプリメントの広告表現で薬機法を判断する4つの基準と、NG表現の例、言い換え表現例、薬機法違反を防ぐポイントを解説しました。

普段、当たり前のように目にする広告表現でも、紹介する対象商品がサプリメントであれば薬機法違反となるものは多数あります。広告内でサプリメントを取り上げる時は、「よく使われているから」で終わらせず、本当に使っても良い表現か、一度考えてみましょう。

自分達なりの判断で不安がある場合は、薬機法に強い会社や医師・専門家にサポートを依頼するのも手段の1つです。

薬機法違反が問題となってからでは遅いので、少しでも迷ったり、不安を感じたりしたら、プロへ相談することを検討してみてください。

株式会社デジタルアイデンティティでは、500名以上の医師・専門家とのコネクションを構築しています。

コンテンツのチェックや記事の監修など、薬機法違反のリスクを防ぐ様々なサービスを展開。薬機法に違反しない範囲で商品を魅力的に表現する支援を行なっています。

また、薬機法管理者の資格を持つコンサルタントも在籍しており、深い業界理解を元にサポートいたします。

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