Googleサーチコンソールのパフォーマンスレポートに、新機能「カスタムアノテーション」が追加されました。
これは、サイトの重要な変更や外部イベントをグラフ上に直接メモとして記録することができる機能です。「なぜクリック数が増減したのか分からない」といった、データ分析時の「なぜ?」を効率的に解消します。
本記事では、カスタムアノテーションの基本的な機能から設定方法、具体的な活用法までをわかりやすく解説します。
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目次
Googleサーチコンソールのカスタムアノテーションとは?
カスタムアノテーションとは、Googleサーチコンソールのパフォーマンスレポートのグラフ上に、ユーザー自身が任意のイベントやメモを特定の日に紐づけて記録できる機能です。
これにより、検索パフォーマンスの変動がどの施策や外部要因によるものかを直感的に把握できるようになります。
カスタムアノテーションの機能
カスタムアノテーションの機能は、サイトの重要な変更履歴(コンテンツ更新、技術的な修正、キャンペーン実施など)を、日付と共に最大120文字のテキストで記録できることです。
アノテーションを追加した日付には、グラフの横軸に番号が表示され、データの変動との関連性を視覚的に把握できます。
追加されたアノテーションは、そのGSCプロパティへのアクセス権を持つすべてのユーザー(オーナー、フルユーザー、制限付きユーザー)と共有されます。
ただし、アノテーションの「追加」「削除」を行うことができるのは、「オーナー」および「フルユーザー」権限を持つユーザーのみであることは注意が必要です。
カスタムアノテーションの役割
カスタムアノテーションの役割は、施策やイベントといった行動の記録と結果を紐づけ、分析業務全体を支援することです。具体的には以下の主要な3つの役割を果たします。
行動と結果の関連付け
クリック数や表示回数などの変動が、どの施策や変更によるものかを簡単に追跡できます。これにより、「いつ、何をしたか」という行動やイベントと「その後の数値の変化」という結果を同じ画面内で比較することを可能にし、より正確で効率的な原因分析をサポートします。
チーム内での情報共有
誰がいつ何をしたかをGoogleサーチコンソール上で確認できるため、施策漏れや重複を防ぎます。
データ分析の精度向上
外部イベントや季節要因など、施策以外の影響もグラフ上で把握できるため、トラフィック変動の本質的な原因を見抜き、より正確な分析が可能になります。
従来のGSC分析では、トラフィックや順位の変動を見ても、その原因(施策の実行や外部要因など)は外部のドキュメントや記憶に頼るしかありませんでした。カスタムアノテーションは、この課題を一挙に解決してくれます。
カスタムアノテーションの使い方
カスタムアノテーションの操作は、検索結果レポートのグラフ上から簡単に行うことができます。ここでは操作手順と注意点を紹介します。
追加方法
- Googleサーチコンソールにログインし、対象サイトの「検索結果(パフォーマンス)」レポートを開きます。
- グラフ上の任意の箇所で右クリックして表示される「メモを追加」をクリックします。

- 日付を選び、内容(例:記事更新、リニューアル、SEO施策実施)を入力します。

- 「追加」をクリックして完了です。グラフ上に数字が表示され、誰でも確認できる状態になります。
削除方法
- グラフ上に表示されているアノテーションをクリックします。
- ポップアップで表示されたメモの内容を確認し、「削除」を選択します。
- 確認画面で再度「削除」を選択して完了です。
注意点
- 文字数制限:1つのアノテーションに追加できるメモは120文字までです。簡潔にまとめましょう。
- 最大登録数:1つのプロパティで登録できるアノテーションは200個までです。
- 自動削除:500日以上経過したアノテーションは自動的に削除されます。重要な長期的記録はバックアップをとっておくと安心です。
- 情報共有:アノテーションはプロパティにアクセスできる全員に共有されます。個人情報や機密性の高い情報は書かないようにしましょう。
- 細かすぎる記録はノイズになるため、重要な施策や変更に絞るようにしましょう。
カスタムアノテーションの活用方法
カスタムアノテーションは、単なるメモ機能に留まらず、SEO分析のワークフローを大きく改善する可能性を秘めています。サイトリニューアルやSEO施策、コンテンツ更新、外部イベントなど、重要な出来事を正確に記録しておくことで、原因分析や改善の判断がスムーズになります。
ここでは、データ分析を効率化するための具体的な活用法を紹介します。
施策の影響を可視化し、原因分析を効率化する
カスタムアノテーションを使えば、施策の影響をグラフ上で即座に確認し、原因分析を効率化できます。
例えば、メインキーワードのメタディスクリプションを一括修正した日を記録しておけば、その後のクリック率(CTR)の変化を視覚的に把握でき、施策の効果測定にかかる時間を大幅に短縮できます。また、記事のリライト日や内部リンクの追加日を記録しておくと、パフォーマンスの増減と施策の因果関係を簡単に分析でき、改善施策の優先順位を明確に判断することができます。
このように、重要な施策や変更のタイミングを記録しておくことで、後から振り返ったときに何が効果的だったかを素早く確認でき、分析の精度と効率が向上します。
サイトリニューアルや技術変更を正確に追跡する
サイトリニューアルやCMSの変更、URL構造の改修、HTTPS化、コアウェブバイタル改善などの技術的な変更は、検索順位や流入数に大きな影響を与える可能性があります。
これらの実施日をカスタムアノテーションとして記録しておくことで、順位下落やインデックス数の変化が発生した際に、技術要因との関連性を素早く確認できます。特に影響が長期に及ぶケースでは、後から確認できる「正確な履歴」が分析の質を左右します。
SEO施策の成果検証に活用する
SEO施策の実施タイミング(例:タイトル変更、構造化データ導入、内部リンク強化など)をカスタムアノテーションに記録することで、成果検証が格段に容易になります。
アノテーションを起点として施策後の順位や流入数の推移を時系列で確認でき、「○週間で平均順位が○位上昇した」といった定量評価が可能です。
これにより、成果が可視化され、短期・中長期の効果を分けて評価できます。詳細なメモを残すことで、再現性の高いSEO戦略立案に役立ちます。
コンテンツ更新や検索意図の変更点を記録する
記事のリライトや情報追加、検索意図に合わせた構成変更を行った際も、カスタムアノテーションは有効です。
例えば、記事内容を「事例重視」から「初心者向け解説」に切り替えた場合など、内容の方向性が変わったタイミングを記録しておくことで、表示回数や滞在時間の変化を正しく評価できます。
検索意図の変化に対応した施策が成果につながっているかを判断するための重要な分析材料になります。
季節イベントや祝日など外部要因の影響を把握する
Webサイトのトラフィックやコンバージョンは、サイト内部の変更だけでなく、外部の要因によっても大きく変動します。これらの外部要因を記録することで、一時的な変動と施策による成果を切り分けて分析できます。
クリスマス、お盆、ゴールデンウィークといった祝祭日、特定の業界のセールイベント開始日、テレビCMの放映日、Googleのコアアップデート実施日などをアノテーションとして記録します。
例えば、サイトとは無関係なゴールデンウィークによるアクセス減少を記録しておけば、データ低下を施策の失敗と誤認するのを防ぐことができます。また、コアアップデート実施日を記録すれば、その後の変動がアップデートの影響かをすぐに判断できます。
チーム全員で変更履歴を共有できるようにする
カスタムアノテーションは、個人のメモではなく、チーム全体で共有できる履歴管理ツールとしても活用できます。チーム共通の「変更ログ」として活用することで、情報共有の漏れを防ぎ、分析の属人化を解消できます。
誰が、いつ、どのような目的で、どの施策を実施したのかを明確に記録するルールを定めることにより、新しくチームに加わったメンバーでも、過去の施策の経緯をデータとともに把握できるようになります。担当者が変わっても過去の失敗や成功事例をすぐに確認できるため、分析工数の削減と、より根拠に基づいた意思決定が可能になります。
まとめ
Googleサーチコンソールのカスタムアノテーションは、施策やサイト変更、外部要因を検索パフォーマンスの変動と結び付けて管理できる便利な機能です。
重要な変更点を記録しておくことで、「なぜ数値が変動したのか」を後から素早く確認でき、原因分析の効率と精度が向上します。
また、アノテーションはチーム全体で共有されるため、変更履歴の可視化や分析の属人化防止にも効果的です。まずは主要な施策から記録を始め、日々のSEO分析に役立てていきましょう。
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