2025年12月9日(火)、株式会社デジタルアイデンティティと株式会社サクラサクマーケティングによる共催セミナー「SEOのプロが語る 2025SEOアップデート総括 ✕ 2026トレンド予測」がオンラインで開催されました。
AI Overviews(AIOs)の拡張やAIモードの日本上陸など、検索体験が激変した2025年。本セミナーでは、株式会社デジタルアイデンティティの田中雄太氏と、株式会社サクラサクマーケティングの根岸雅之氏(ねぎお社長)が登壇し、激動の1年を振り返るとともに、2026年に向けたSEO戦略について徹底解説しました。
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目次
2025年のSEOトピック振り返り
まず最初に、デジタルアイデンティティの田中氏より、Googleの動向やスパム対策、ChatGPTの進化について解説がありました。
Googleの2025年展望の答え合わせ
GoogleのCEOであるスンダー・ピチャイ氏が掲げた2025年の重点課題について、その達成状況を振り返りました。
- AI主導の検索機能強化(○): 宣言通り、AI Modeが正式発表され、日本にも上陸しました。
- Geminiアプリの成長(○): Gemini 2.5から3.0 Proへの進化や検索への統合が進みました。
- 生成AIと検索の統合(○): AI Overviews(AIO)が日本を含む200以上の国と地域で展開され、実運用フェーズに入っています。
- ユニバーサルAIアシスタント(△): 構想は示されているものの、全てのウェブ行動を代行する万能アシスタントとしては「道半ば」という評価です。
2025年の検索市場変化と2026年の戦略(株式会社サクラサクマーケティング)
続いて、サクラサクマーケティングの根岸氏より、Googleの進化とユーザー行動の変化、そして2026年に向けた具体的な戦略について解説がありました。
コアアップデートの変化:AIによる評価精度の向上

2025年のコアアップデートは3月と6月の2回のみ(セミナー時点)でしたが、AIの介入により評価精度が飛躍的に向上しました。
- 検索意図の精度: キーワードだけでなく、エンティティ(言葉の意味や背景)やマルチモーダル(画像・動画)な情報を統合して意図を理解するように進化しました。
- ユーザー行動の評価: CTRや滞在時間だけでなく、「ラストクリック(検索終了)」や「ブラウザバック」などの行動パターンから、ユーザー満足度をAIが総合的に評価するようになっています。
- コンテンツ品質の精度: 「ヘルプフルコンテンツシステム」がコアランキングに統合され、オリジナル性や体験(Experience)がより重視されるようになりました。
検索体験の3分化とユーザー行動の変化

Google検索は現在、以下の3つの体験に分化しています。
- 通常検索: 正確性や深さを求めるユーザー向け。権威性と信頼性が最重視される。
- AI Overview (AIOs): 早く答えを知りたいユーザー向け。要約とスピードを重視。
- AIモード: 複雑なタスク解決をしたいユーザー向け。対話型で最適解を導く。
ユーザー行動も変化しており、これまでの「検索→比較→検討」という直線的な動きから、「AIへの相談 → 裏取り検索 → 決定」というプロセスへシフトしています。AIで候補を絞り込み、検索エンジンで信頼性を確認(裏取り)するという動きが顕著になっています。
2026年のSEO戦略:「6つの階段モデル」

根岸氏は、AI時代のSEO戦略として、以下の「6つの階段モデル」を提唱しました。テクニック論ではなく、マーケティングの本質に立ち返る必要があります。
- USP(独自の強み)を明確にする: AIに選ばれるための核となる差別化ポイントを定義する。
- ブランドを統一する: 専門領域を明確にし、メッセージの一貫性を保つ。
- コンテンツで証明する: 一次情報や体験談を含む「ブランドの証明」となるコンテンツを作成する。
- E-E-A-Tで信頼を高める: 著者情報や第三者レビューで「信用スコア」を高める。
- AIライクに構造化する: FAQや構造化データ(Schema)を用い、AIが理解しやすい形にする。
- 外部評価で認知を拡張する: サイテーションや被リンクを獲得し、第三者に語られる存在になる。
スパム対策・ChatGPTの最新動向と2026年予測(株式会社デジタルアイデンティティ)
第3部では、再びデジタルアイデンティティの田中氏が登壇し、スパム対策の強化、ChatGPTの検索エンジン化の実態、そしてデータに基づいた2026年の予測について解説しました。
スパム対策の強化:ルールの厳格化と即座の適用

2025年は、検索品質評価ガイドラインの更新(1月・9月)や8月のスパムアップデートを通じて、スパム対策が大きく進展しました。
- AIによる「言い換え」への警告: 独自の価値を加えず、AIで単に表現を変えただけの「パラフレーズ(言い換え)」コンテンツは、低品質として評価が下がる傾向にあります。
- サイトの評判の不正使用(Site Reputation Abuse): 第三者がサイトの評価を借用し、本来のジャンル外のコンテンツを上位表示させる行為(いわゆる「貸しドメイン」等)に対し、ポリシー違反の定義が明確化されました。
- YMYLの定義拡大: 選挙や市民活動などがYMYL(Your Money or Your Life)の対象として明記され、E-E-A-Tの要求基準がさらに高まっています。
田中氏は「ルール変更は即座にアルゴリズムに反映されることが証明された」とし、サードパーティコンテンツ戦略の見直しや、AI利用時の人の手による監視・付加価値付けの重要性を強調しました。
ChatGPTの「検索エンジン化」とGoogleとの関係

Semrushの調査データや技術的な痕跡から、ChatGPTの現状について興味深い分析が示されました。
- Googleインデックス利用の可能性: ChatGPTの検索結果がGoogleと90%一致することや、Google特有のパラメータ(`srsltid`)が見られることから、バックエンドでGoogleのインデックスを利用している可能性が高いと指摘されました。
- トラフィックの変化: ChatGPTからの参照トラフィックにおいて、WikipediaやRedditのような「回答第一(Answer-First)」のサイトへの流入は維持されている一方、商業サイトへの流入は減少傾向にあります。
- ユーザー行動の変容: ChatGPTでの検索意図は「質問(Asking)」が約半数を占めており、従来の検索エンジンに代わる「知識探求のパートナー」として定着しつつあります。
DIによる2026年の展望予測
最後に、デジタルアイデンティティとしての2026年の予測が発表されました。
- 自律型AIエージェントの本格普及: ユーザーの代わりにWeb行動を代行するエージェントが一般化する。
- AI経由流入が5%を超える: 大手サイトのシミュレーションでは、2026年に全流入の5%以上がAI経由になると予測され、無視できない重要チャネルになります。
- 「NMSAモデル」への移行: Webの歴史は Navigation(階層)→ Browse(リンク)→ Search(検索)と進化してきましたが、これからはAsk(質問・対話)の時代へ突入します。FAQの充実や、AIが理解しやすいナレッジ構造の設計が不可欠になります。
Q&A(質疑応答)
セミナーの最後に行われた質疑応答から、一部を抜粋して紹介します。
Q. AI検索(AIO)対策として、具体的に何をすればいいですか?
A.まずは現状把握です。AI経由の流入がどの程度あるか、自社ブランド名で検索した際にAIが正しく回答しているかを確認しましょう。その上で、自社の強み(USP)が伝わるコンテンツになっているかを見直すことがスタートラインです。
Q. ECサイトはどのような立ち位置で対策すべきでしょうか?
A. ECサイトであってもUSP(強み)の明確化が重要です。「〇〇ならこのサイト」と認知されるようブランディングし、商品情報がAIに拾われやすいよう構造化することが求められます。
A. 将来的にはAIが商品詳細ページを直接引用する可能性も高いです。そのため、クローラビリティの確保やインデックス率の向上といった基本的なSEO対策を徹底しておくことが、将来的なAI対策の土台になります。
Q. AI対策としてQ&Aを全ページに設置した方が良いのでしょうか?
A. 必ずしも全ページに設置する必要はありません。ユーザーにとって有益であれば設置すべきですが、AIハックを目的として無理に入れるのは推奨しません。 手段から入るのではなく、「なぜQ&Aが良いのか(=AIが理解しやすく、ユーザーの疑問を解決しやすいから)」という本質を理解して実装することが大切です。
まとめ:2026年の展望
検索エンジンだけで集客する時代から、AIやSNSを含めた複数のプラットフォームで「選ばれる存在」になることが求められます。
小手先のテクニックではなく、「誰に、何を、どのように届けるか」というマーケティングの原点に立ち返り、自社の価値(USP)を磨き上げることが、AI時代のSEOで勝ち残るための唯一の道と言えるでしょう。
なお、サクラサクマーケティング様では「ねぎお社長のSEOチャンネル」というYoutubeチャンネルを運営されています。
SEOの最新情報を発信されておられますので、こちらもぜひご確認ください。
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