- 薬機法
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薬機法は、2014年に薬事法から改正され、広告の表現等でより規制が厳しくなりました。しかし、単にそれだけで薬機法の改正が終わったわけではなく、その後も細かな改正が繰り返し行われています。
そこで本記事では、薬事法から薬機法への改正内容や新たな制度の創設を解説するとともに、2020年9月に施工された改正のポイントをご説明します。また、薬機法で失敗しないためのポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
2014年に「薬事法」から「薬機法」へ
上述したように、薬機法は2014年に、薬事法から改正された法律です。薬機法は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器に関する消費者への有効性や安全性を示すための法律であり、誤った表示をしてしまうと行政指導や禁固刑を受けてしまうリスクがあります。
また、薬機法では具体的に、下記の3つを目的に細かく内容が定められています。
- 保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止
- 指定薬物の規制
- 医薬品、医療機器及び再生医療等製品の研究開発の促進
なお、上記3つは事業者に限らず、広告代理店やアフィリエイターなどすべての関係者が広告範囲の対象です。
薬事法から薬機法への改正ポイント
薬事法は、2014年に薬機法へと改正されました。具体的に改正されたポイントは下記の3つです。
- 医療機器の承認等についての医療機器の特性を踏まえた制度の創設
- 再生医療等製品の新設
- 安全性に関する規制の強化
薬事法の段階では、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器が規制の対象とされていましたが、改正以降は再生医療製品等も含まれるようになりました。つまり、薬機法の対象となる範囲が増えたことと同義であるため、関係者の方々はさらに深い知見を得る必要があります。
2019年成立の薬機法改正の概要
先ほど、2014年に改正された薬機法の概要を解説しましたが、ここからは、2019年に成立した薬機法改正の概要をご説明します。
- 医薬品、医療機器等をより安全・迅速・効率的に提供するための開発から市販後までの制度改善
- 住み慣れた地域で患者が安心して医薬品を使うことができるようにするための薬剤師・薬局のあり方の見直し
- 信頼確保のための法令遵守体制等の整備
- その他
これらは、2019年11月27日の参院本会議によって「国民のニーズに応える優れた医薬品、医療機器等をより安全・迅速・効率的に提供するとともに、住み慣れた地域で患者が安心して医薬品を使うことができる環境を整備するため、制度の見直しを行う」ことを目的に成立されました。
2020年9月施工の薬機法改正ポイント
上述した2019年に成立した薬機法改正は、2020年9月に施工されました。ここでは、その改正のより具体的なポイントを5つ解説します。
- 条件付き早期承認制度の法制化
- 先駆け審査指定制度
- 薬局の定義
- 薬剤師による服薬指導の義務化
- オンライン服薬指導
それぞれ順番に見ていきましょう。
条件付き早期承認制度の法制化
患者数が少ない等の理由で、長期間の治験が必要になる医薬品の、一定の有効性や安全性があることを前提に条件付きで早期承認する仕組みのことを「条件付き早期承認制度」と言います。
これらは、革新的医療機器条件付早期承認制度の実施について(平成29年7月31日)、先駆け審査指定制度の試行的実施について(平成27 年4月1日)等によって運用がされていました。
しかし、2020年9月以降は特定の条件を満たすことで、臨床試験の試験成績の一部を提出しなくても承認されることがあることが特徴です。
先駆け審査指定制度
世界的に見て先駆けて開発され、早期の知見で有効性が見られる医薬品等に対して、優先して審査されることを指定できる制度が「先駆け審査指定制度」です。2020年の施行以降は「先駆的医薬品等」と「特定用途医薬品等」として法制化されましたが、以前は医薬品の条件付き早期承認制度の実施についてによって運用されていたことが特徴です。
薬局の定義
改正以前の従来の薬機法の定義では、「薬剤師が販売又は授与の目的で調剤の業務を行う場所」と定められていました。しかし、この上で2020年9月以降には、「薬剤及び医薬品の適正な使用に必要な情報の提供を行う場所」、「薬剤及び医薬品の適正な使用に必要な情報の提供を行う場所」が追記されたことが特徴です。
薬剤師による服薬指導の義務化
2020年9月に改正される以前は、薬剤師や一部の薬局において、本来の役割が果たされていないと患者や業界からの指摘がありました。しかし、改正以降は「薬剤師による継続的な服薬状況の把握および服薬指導の義務」が法制化されたことが特徴です。
加えて、薬局の薬剤師に関しては「患者の薬剤等の使用に関する情報を、医療提供施設の医師等に提供する努力義務」も法制化されました。つまり、薬局や薬剤師に関して、以前と比較してより対人での業務に対する努力が求められています。
オンライン服薬指導
改正される以前の薬機法では、オンラインでの服薬指導を行うことは禁止されていました。しかし、改正以降は正しく指導ができることを条件に、オンラインでも服薬指導ができるよう改正されたことがポイントです。
本来であれば服薬者やその関係者が足を運ばなければいけませんでしたが、オンラインでも服薬指導ができるようになったため、お客様側と従事者側双方の負担が軽減されたと言えるでしょう。
薬機法で失敗しないためのポイント
ここまで、薬機法の改正ポイントを解説してきました。ここからは、薬機法で失敗しないための3つのポイントをご説明します。
- 不安が残る場合は薬機法監修者に依頼をする
- ガイドラインを何度も読み込む
- リスティング広告に出稿できるかを確認
それぞれ順番に解説します。
不安が残る場合は薬機法監修者に依頼をする
以前から薬機法の表現は規約が厳しく、知見がない方にはどこまで表現して良いのかわからない点が多々ありました。加えて、2020年9月の改正以降では、さらに表現に注意しなければいけなくなりました。
つまり、薬機法に対する知見がない方のみで対応しようとするのは、大きなリスクがつきまといます。そこでおすすめなのが、薬機法の専門家にコンテンツの監修を依頼する方法です。薬機法の専門家に監修を依頼することで、ギリギリの表現で魅力的な訴求ができるようになると同時に、その他の専門家の方から見ても信頼性のある記事として見られるメリットがあります。
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ガイドラインを何度も読み込む
次に、ガイドラインを何度も読み込むことも大切です。繰り返し読み込んだとしても、そのすべてを把握することは困難かもしれませんが、いざというときの知識として役立ちます。
また、コンテンツに監修者を入れた場合でも、依頼者側に知見があるかないかで品質にも差が出てきます。より良いコンテンツを作っていくためにも、ガイドラインを読み込んで知見を深めましょう。
リスティング広告に出稿できるかを確認
最後に、コンテンツをリスティング広告で出稿できるかを確認しましょう。Google AdWordsとYahoo!プロモーション広告によって基準は異なるものの、薬機法に遵守していない表現が含まれるコンテンツは、広告として出稿できない仕組みとなっています。
まとめ
薬機法の改正ポイントや、薬機法の表現で失敗しないためのポイントを解説しました。従来の薬機法でも表現規制は厳しいものがありましたが、2020年9月の施行以降では、さらに関係者全員が知見を深める必要がでてきました。
コンテンツの表現に不安が残る場合は薬機法の専門家に監修者として依頼するなど、消費者や関係者に信頼してもらえるよう工夫していきましょう。
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