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ナレッジマネジメントとは?メリットやおすすめツールを紹介

ナレッジマネジメントとは?メリットやおすすめツールを紹介

「ナレッジマネジメント」という言葉をご存知でしょうか。

働き方が多様化する現代では、テレワークの増加・人材の流動化等により、組織内での情報共有が非常に重要です。

ナレッジマネジメントの考え方を導入すれば、業務効率や教育など様々な面で組織の活性化を図ることができるでしょう。

本記事では、ナレッジマネジメントの基本から、組織に組み入れるときに便利なおすすめツールまで徹底的に解説します。

 

ナレッジマネジメントとは?

ナレッジマネジメントとは、従業員個人の持つ知識・経験・情報を社内で蓄積し効果的に活用することで、企業の発展に寄与する経営手法の1つです。導入にあたっては様々なメリット、目的がありますが、主に業務の生産性向上が見込まれます。

ナレッジマネジメントが重要視されるようになった背景として、働き方の変化が大きく影響しています。終身雇用・年功序列が中心の過去の日本企業では、従業員が1つの企業に長く滞在することでベテラン社員のナレッジが無意識的に共有されてきました。

しかし、今後はテレワーク等で働く場所や時間が変化し、ナレッジ共有も意識的に取り組まなければ、企業の競争力は低下することになるでしょう。事業展開をしていく上でも、ナレッジ共有は事業設計のベースとして活かせます。

似たような言葉として情報共有がありますが、ナレッジマネジメントとの違いは情報を“活かす”部分にあります。知識を共有するのみならず、全社員がいつ・どこにいても業務に活かせる状態にしておくことがナレッジマネジメントでは重要です。

ナレッジマネジメントの手順

新規事業を立ち上げる際には、ゴールと過程におけるKPIを設定することが一般的です。

ナレッジマネジメントを導入する際も同様に、理想の姿を描き、必要に応じて業務の効率化を目指していくことが求められます。

以下、ナレッジマネジメントを導入する4つの手順を解説します。

目的を設定する

最も重要なのは、何の為にやるのかです。

現場の課題はどんな部分にあるのか、解決の為に必要なナレッジ共有は何か、理想の姿から逆算してナレッジマネジメントの目的を設定しましょう。

ポイントは、あれもこれもを目指すのではなく、1つずつ設定していくことです。

可視化したい情報は何か、確認する

企業によって異なりますが、目的達成の為に可視化する情報を決めましょう。

例として、

  • 営業で使用する顧客情報
  • 社員のスケジュール
  • 新入社員からのよくある質問に対する答え

などをまずチェックし、優先順位をつけナレッジマネジメントを実行していきます。

自社に活かせる仕組みを導入する

リストアップした情報を管理する最適な方法を選択します。
ツールを導入する、社内イントラを作成するなど自社にあったものを活用しましょう。
例えば、ツールを導入する場合、社内の意思疎通を図る為にはグループウェア、営業活動の効率化の為にはCRMなど、自社の課題を解決できる施策を考えましょう。
自社内でオリジナルで仕組みを作る場合、共同で編集可能なGoogleドライブやスプレッドシートなどを活用するのも有効です。

仕組みが機能しているか定期的に確認

導入後、定期的に仕組みを従業員が効果的に活用できているか確認しましょう。
以下がポイントです。

  • 改善すべき点は何か
  • もっと使いやすくするにはどうすれば良いか
  • 新しく導入したい仕組みはあるか

例えば、新規営業において仕組みを導入したのにも関わらず、2人の営業マンが同じ企業に対しテレアポをしていたのであれば、一元管理の手法に課題があります。

日々改善を繰り返し、自社に最適な仕組みとなるよう調整しましょう。

ナレッジマネジメント手法を導入するメリット

ナレッジマネジメントのメリットは、全て会社の成長に繋がるでしょう。
自社にとって、最も効果のある側面はどのような部分にあるでしょうか。
以下、ナレッジマネジメントのメリットを4つ紹介します。

教育体制が整う

多くの企業では、毎年新入社員に向けて様々な研修を用意することが多いですが、研修を含む新卒教育に対して掛かるコストはかなりのものになります。
ナレッジマネジメントを社内で構築すれば、必要以上のコストを抑えることができます。
例えば、

  • 社内研修の様子を撮影し使い回す
  • 新入社員が上司によく質問する内容のリストをまとめておく

などが挙げられます。

サスティナビリティ(持続可能性)の実現

サスティナビリティとは、日本語で「持続可能性」を意味します。
ナレッジがバックアップ含め適切に管理されていれば、地震などの予期せぬ事態があったとしてもその後の事業の継続が格段に容易になります。
また、新たな事業を展開する際にも、過去の実績を手元でいつでも確認でき、ナレッジをそのまま活かすことができます。

社員のスキルアップに繋がる

一部の社員に知識が偏っている状態だと、他の社員の成長は見込みにくくなります。
優秀な社員が持つノウハウは全ての社員にとって有益です。共有すれば、部署全体の成績は向上し、最終的に会社の成長に繋がるでしょう。
また、「あの人に聞かないとわからない」といった属人化を防ぐこともできるため、充実した組織形成が可能になります。

業務改善・効率化

日々の情報を蓄積し活用することで、業務の改善・効率化が図れます。
例えば、日報の記録は個人の業務改善に繋がり、社員同士で共有すれば新たな発見も生まれるかもしれません。よくある質問を社内知恵袋としてまとめておけば、質問に都度答える手間もなくなり業務効率化に繋がるでしょう。
業務改善・効率化により、今まで以上に集中して他の業務に取り組むことができ、結果的に生産性の向上に繋げることができます。

ナレッジマネジメント手法の成功事例

NTT東日本法人営業本部

ソリューションを提案する上で新たな知識創造の為、“リアルな場”と“バーチャルな場”を活用した事例です。

リアルな場とは、オフィス内環境のことを意味します。
以下、4つのゾーンをそれぞれ切り分けてオフィスに取り入れています。

ベース・ゾーン フリーアドレスによるスキル共有・出会い促進
クリエイティブ・ゾーン ディスプレイを見ながら対話し、アイデア創出
コンセントレーション・ゾーン 集中して取り組める環境
リフレッシュ・ゾーン 喫煙室やドリンクコーナー、対話・交流促進

バーチャルな場とは、約1600人本部社員の全員が個人ホームページを持ち、公開する場です。

HPには

  1. 基本情報(略歴や写真、連絡先など)
  2. 日常業務ファイル(営業日報、提案書、プロジェクト記録など)
  3. 履歴(業務履歴、得意分野、資格など)
  4. プライベート(趣味、家族など)

が掲載されています。

リアルな場とバーチャルな場を組み合わせることにより、新たな知識の醸成やイノベーションが期待されています。

参考サイト:知識管理から知識経営へ-ナレッジマネジメントの最新動向-
紹介サイト:NTT東日本法人営業本部の事例から学ぶ!ナレッジ共有における場づくりの重要性

ナレッジマネジメントの注意点

ナレッジマネジメントを取り入れること自体は素晴らしいことですが、意外と見落としがちな点がいくらか存在します。
以下、注意して確認しましょう。

ナレッジを共有したくなる仕組みになっているか

重要な点は2点です。

従業員が使いやすいと感じている

初めから高度な仕組みを導入し、従業員が使えないようなものになってしまうと元も子もありません。仕組みを考える際には、従業員全員がある程度簡単に使えることを考慮しましょう。

ナレッジを共有することに肯定的である

例えば、個人の競争が激しい営業部であれば、成績の高い社員は必ずしも自身のノウハウを提供するとは限りません。しかし、属人化を防ぎ、部署全体として成果を上げていくには優秀な社員のノウハウは宝物となるでしょう。そのため、ナレッジ共有をするメリットをしっかりと提示する必要があります。会社全体の業績が従業員個人に還元される仕組みを作る、評価体制を見直すなどして改善を図っていきましょう。
加えて、お互いに感謝し切磋琢磨できる環境であれば尚よいです。

ITを活用して、ナレッジ共有しよう

現代では当然かもしれませんが、要確認です。
仮に紙で管理してしまうと、肝心なときに従業員個人が情報を探し出すことが困難になり、ナレッジ共有も憚られることになるでしょう。
ただし、従業員のITリテラシーを考慮することを忘れないようにしてください。新しいツールを使いこなすことが苦手な従業員でも分かりやすいツールを選定したり、普段使い慣れているツールを使って管理したり、といったことが対策になります。

 

ナレッジマネジメントツールの種類

ナレッジマネジメントツールの種類は多種多様です。
自社の課題や組織の規模感に合わせ、適切なものを選択しましょう。
以下、5種類を紹介します。

グループウェア

グループウェアの目的は、ITを活用した組織内における意思疎通の向上です。
具体的には、スケジュールの管理、社内掲示板、各種ファイル管理、Todoリスト共有などが挙げられます。
社内SNSと近しいですが、社内SNSの主な目的はコミュニケーションの醸成です。よりビジネス色の強い情報管理・共有がグループウェアの役割となります。

CRM

CRMとは、一人ひとりの顧客の分析を通して、各顧客に適切なアクションを促す主に営業戦略などで利用されるツールです。
日本語に直すと、「顧客関係管理」などと呼ばれます。
近年では、顧客のニーズを理解した販売戦略でなければ成果を収めることが難しく、CRMの重要性はますます高まっているといえるでしょう。

エンタープライズサーチ(企業向け検索エンジン)

エンタープライズサーチは、記述の通り企業内での検索に特化しています。
一元管理するデータベース上の情報をいつでも簡単に取り出すことができ、必要に応じて閲覧を限定することもできるため、情報漏洩の観点からも役に立ちます。

データマイニングツール

データマイニングツールとは、企業・個人が積み重ねた情報をAIを活用し分析し、価値ある情報を抽出するのに長けているツールです。ビッグデータの活用と意味合いは近く、企業内のノウハウ・ナレッジを活用します。

ヘルプデスク

ヘルプデスクとは、ここでは社内問い合わせシステムのことを指します。Yahoo!知恵袋の社内版と考えてよいでしょう。新入社員の育成、ナレッジ共有の促進などに効果的です。
メリットは、質問した内容はそのままデータとして蓄積されるので、ヘルプデスクにアクセスすれば同じ質問には答える必要がなくなり、業務の効率化に繋がることです。

ナレッジ経営クラウド

ナレッジ経営クラウドは、ナレッジマネジメントに特化したツールです。
そのため、これまでに挙げた種類を内包している可能性もあります。
しかし、他種類とは異なり、ナレッジ経営クラウドの目的は「ナレッジの共有」にあります。ナレッジ共有のメリットを従業員が深く理解した上で導入しているため、ナレッジマネジメントに対する従業員の意識は高く、ツールの価値を最大限発揮することができます。

ナレッジマネジメントツールの選び方

ただツールを導入するだけでは、100%上手くいくとは限りません。
社員のITリテラシー、予算などを考慮し、自社に最適なツールを選択しましょう。

使いやすさ

せっかく準備した環境も、活用しなければ掛けたコストは全て無駄になってしまいます。
社員の能力や労働環境に合わせて、皆が快適に使えるシステムを導入しましょう。
また、今ある資料を簡単に移すことができるかという観点も非常に重要です。

機能

自社の目的に沿った機能を搭載していることが必須条件となります。各ツールによって強みとしている部分も異なるため、最もシナジーの効くツールを厳選しましょう。
幅広く企業戦略に活かすのか、一業務の改善に活かすのか、その目的によって異なります。
そのほか、スマートフォンなど複数端末での利用が可能かも重要な指標になるでしょう。

費用対効果

掛ける時間と金額を考慮し、業務にどの程度貢献できそうか計算します。
導入後は、どのくらいの業務を効率化できたか、ナレッジ共有が図れているかなどを可視化できると効果的な分析ができるでしょう。

ナレッジマネジメントツールのおすすめ紹介

Qast

Qast
Qastは、一人一人のナレッジを組織の力に変えることができる「ナレッジ経営クラウド」です。
ナレッジ共有・活用に特化しているため、非常にシンプルで使いやすいツールです。
導入事例をみると、非IT系の企業も多くあり「ITに詳しくない人でも使える」という点が大きそうです。
また、導入後もサポートも充実しています。

こんな人におすすめ

  • 見やすく、誰でも使いやすいサービスを求めている
  • 自社のみでは上手くいくか不安なので、伴走のサポートが欲しい
  • 検索性が高いツールを探している

特徴

  • 社員のITリテラシーに関わらず、シンプルなUIで直感的に使用できる
  • 運用会社のナレッジコンサルタントが社内浸透を徹底サポート
  • 匿名で質問できる機能があり、躊躇なく社内で質問できる環境が構築できる
  • 投稿数などのデータが可視化されるため、ナレッジ共有のモチベーションを高められる

Qastの公式サイトはこちら

kintone

kintone
最近はCMでも話題のサイボウズが提供する「kintone」。
種類は、グループウェア・CRM・エンタープライズサーチ・ヘルプデスクが該当します。
部署、用途を問わずどんな場面でも活用できるのが強みです。
30日間の無料お試しも可能なので、一度導入を検討してみてはいかがでしょうか。

こんな人におすすめ

  • 幅広くナレッジ共有をしたい
  • 必要に応じて機能を増やしていく予定がある

特徴

  • アプリを自分で作成し、共有できる
  • 手元のエクセルなどのファイルも簡単にアプリ化可能
  • 他のサイボウズ製品との連携で生産性向上
  • 日中英の3か国語で、グローバル対応

kintoneの公式サイトはこちら

Sales Cloud

Sales Cloud
圧倒的実績を持つセールスフォース社が提供する「Sales Cloud」。
種類は、グループウェア・CRMが該当します。
スマートフォン対応で外回りの営業にも活躍します。
また、こちらも無料トライアルが14日間から用意されています。

こんな人におすすめ

  • 日々の営業活動を可視化したい
  • 商談管理が煩雑な状態

特徴

  • 全ての顧客情報を集約できる
  • 目標の達成度、売上予測を全体像から把握できる
  • 見込み顧客の管理・分析も可能

Sales Cloudの公式サイトはこちら

カスタマーリングス

カスタマーリングス
カスタマーリングスは、「顧客実感」をユーザーに提供するサービスです。
種類は、CRM・データマイニングツールが該当します。
通常のCRMと異なり、顧客情報をまとめレポートを作成するのみならず、得られた情報から顧客一人ひとりの分析を行います。

こんな人におすすめ

  • 顧客情報はあるけど、有効に活用できていない
  • MAに関心がある

特徴

  • 顧客の情報を集約し図・表を使って分かりやすく分析してくれる
  • CRM・MAを内包し、集めた情報が今後の営業活動に直結
  • 充実したカスタマーサクセスで、ユーザー交流会などにも参加できる

カスタマーリングスの公式サイトはこちら

紹介ツールを表で比較

機能別

グループウェア CRM エンタープライズサーチ データマイニングツール ヘルプデスク
Qast
kintone
Sales Cloud
カスタマーリングス

特徴別

費用(円) サポート シンプルさ
Qast スタンダードプラン:600
エンタープライズプラン:900
専属
kintone ライトコース:780
スタンダードコース:1,500
一部個別対応
パートナー企業
Sales Cloud 3,000~36,000 一部個別対応
パートナー企業
カスタマーリングス 初期費用+月額(顧客データ件数により異なる) 専属

まとめ

ナレッジマネジメントは、自社にあった最適な方法を探していくことが重要です。
現状の課題・今後の理想の姿を把握し、両者のギャップを埋められるツールは何か、どのような仕組みが有用か、利便性なども含めて適切に検討しましょう。
本記事で紹介したツールも、是非参考にしてみてください。

 
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