ご相談のきっかけ
不動産投資様の事例です。
資料請求後、成約まで引き上げるためにMA(マーケティングオートメーションツール)でシナリオを組み、メールを配信していました。しかし長らく手を加えられておらず、また歩留まりの改善にも取り組みをしていきたいということで、分析・施策提案・実装のパートナーとしてご相談をいただきました。
ご利用されているMAツールはSalesforce社のPardotです。
課題解決のプロセス
まずは全体像の整理とテスト・検証しやすい状態へのテコ入れをおこないました。その後は改善に結びつきそうな仮説を洗い出し、順にABテストを重ねながら、ブラッシュアップを繰り返しています。
実施内容
1. 全体像の整理
もともと弊社が実装した環境ではないため、まずは全体を正しく把握することに努めました。そのうえで、改めて施策全体像、システム全体図、カスタマージャーニーなどを可視化して、お互いに現状が把握できる状況を整えました。
2. 検証環境の整備
手を加えたいときに、容易に変更・修正をしやすいよう、またテスト検証がおこないやすいように現状の環境を整備し直しました。HTMLメールをテンプレート化して、コンテンツの追加や差し替えを行いやすくしたり、よく使うパーツを登録するなど、使いやすく検証しやすい環境を整えました。
3. 仮説と立案
現状の数値を整理して、改善したい指標とその指標に影響を与えるであろう検証箇所を洗い出しました。
検証箇所ごとにどうしたら改善されるか、仮説を立て、改善案をまとめました。ただ全てを一気に反映してしまうと何がどう影響したか分からないため、一要素ずつの検証がしやすいようにテストプロセスの設計をおこないました。
4. ABテスト
改善インパクトの大きそうな箇所から順位ABテストを繰り返し、勝った要素を全体に反映していくという流れを繰り返し、全体の底上げを図っています。プロジェクト開始から18ヶ月たちますが、未だ検証項目や改善アイディアは尽きることがなく、継続的に数値の改善ができています。
お客さまに実施いただいたこと
お客様には、各施策の実装にあたって次のようなご協力をいただきました。
- 現在の業務フローの洗い出しと整理、環境のご共有
- クリエイティブ素材や原稿のご手配 ※企画・提案は弊社 ※具体内容は両社ディスカッションの上、決定
- テスト配信の内容ご確認
成果
常にABテストをおこなっているため、検証策によっては若干数値が下がることもありますが、アップダウンを重ねながらも継続的・段階的に数字は向上しています。
とくに重要な指標である、資料請求リードからの商談化率(商談への引上げ率・ナーチャリング成功率)はご支援開始後、大幅に伸びており、いかに手を加え続けるかが大切かよくわかる結果となりました。
デジタルアイデンティティ担当者からのコメント
成功のポイントは、テスト設計をしっかり行った上でABテストを行い、長期的にPDCA改善が行えていることにあります。
最初に検証に十分と考えられるメール配信件数を定め、その件数に達するまでの期間を検証期間とし、それぞれの期間で新たな施策のテストと、テストでうまくいった施策の全体反映を繰り返すことで、全体の数値を改善することができています。
日々追っているKPIも明確なことから施策の評価がしやすいこともポイントです。基準としての数値感を持っていることで議論もしやすく、悪かった施策も知見として蓄えていくことができます。
課題 | |
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サービス | |
支援期間 | 18ヵ月 |