クリエイティブレポートの自動ダッシュボード化で広告PDCAを高速化

ご相談のきっかけ

デジタル広告の成果改善において、クリエイティブは大きな変動要素であり、クリエイティブPDCAの速さが成果改善の速度を左右します。

クリエイティブPDCAを回していくためには現状クリエイティブの結果確認や、新しくつくったクリエイティブの初速確認、ABテストによる比較分析などが欠かせません。しかしクリエイティブチームのディレクター・デザイナーは必ずしも、広告の管理画面や指標の計算、EXCELにあかるいわけではないため、自分のクリエイティブの結果を見るのにどうしても時間がかかってしまいました。広告担当に必要なレポートを依頼する場合もどうしてもタイムラグが発生して、PDCAの速度が上がりきりませんでした。


課題解決のプロセス

  1. 要件定義:クリエイティブPDCAに見たいレポート種類と頻度・優先度の整理
  2. データの取込みおよびクリエイティブファイルの取込み
  3. ビジュアルダッシュボードの構築

要件定義:クリエイティブPDCAに見たいレポート種類と頻度・優先度の整理

どのようなレポートがあればクリエイティブPDCAを回しやすいのか。各データをどういった順序で確認したり、掘り下げていくのか、確認頻度が高い項目はどれかなど、具体的な活用シチュエーションを想定しながら、実用しやすいダッシュボード要件を固めました。

データの取込みおよびクリエイティブファイルの取込み

可視化には、デジタル広告の自動レポートダッシュボードを構築して活用していたBIツール、datoramaを活用することにしました。そのため各広告媒体のデータは接続済みで、クリエイティブ粒度で取り込めるよう設定するだけで広告データは取り込めました。

ただし媒体によってはAPIを使っても自動でクリエイティブファイル(バナーや動画そのもの)をダッシュボード上に表示できない媒体があります。そのためそういった媒体のクリエイティブはクラウドストレージで管理して、自動表示できるよう設定しました。

またレポートを訴求軸や対象商品、クリエイティブサイズなどで絞り込んで確認できるようにするため、クリエイティブファイル名の表記ルールを統一する必要があり、ルール整備もおこないました。

ビジュアルダッシュボードの構築

上部に期間、デバイスやキャンペーン、訴求軸、対象商品、クリエイティブサイズなどでレポートを絞り込むための分析フィルタを設置。

よく見るレポートとして、全体サマリを把握するための主要指標エリア、キャンペーン単位からクリエイティブ単位までドリルダウンできるレポート、各指標ごとのクリエイティブランキングを配置。

次に、クリエイティブ単位、訴求軸単位、対象商品単位など各粒度の詳細レポートを並べ、最後にクリエイティブを1コ1コ選択して比較ができる比較ウィジェット、時間経過によるクリエイティブの疲弊度がわかるウィジェット、クリエイティブ1コ1コ詳細を確認できる詳細ウィジェットなどを制作しました。

クリエイティブ粒度のレポートは画面上で各クリエイティブを大きく表示して確認できる仕様に設計をしました。

アウトプットイメージ・納品物

ダッシュボードイメージ

アウトプットイメージ1
アウトプットイメージ2
アウトプットイメージ3
アウトプットイメージ4

システム全体図

システム全体の概要です。

システム全体図

成果

クリエイティブPDCA速度が大きく向上しました。

これまで時間をかけて不慣れなレポートをつくるか、広告担当からレポートをもらうまでは成果がわからなかったので、クリエイティブの次の打ち手を考えるのがどうしても遅くなってしまうところがありましたが、ダッシュボード化によって、リアルタイムでクリエイティブの成果傾向を把握し、次の打ち手を考える時間を増やすことができるようになりました。

クリエイティブごとの摩耗傾向など「知りたいけど、知ったほうがいいけど、そのためにわざわざレポートを作るまでもない」数値も瞬時に、視覚的に把握できる点も使い勝手が非常に高いです。

課題
サービス
支援期間 1ヵ月

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