Cross Talk
執行役員が語る。
キャリアの本質と成長の鍵を探るインタビュー

新卒9年目で執行役員に就任した2人。
新卒採用の面接官も担当しながら感じた、今の学生のスタンスや考え方への違和感。
これからの時代どう考え、行動し、キャリアを形成していくべきか。
ベンチャー企業でたたき上げてきた2人の本音インタビュー。

#01

2023年12月に新卒9年目で執行役員に就任した2名に今の就活生に思うことや、
仕事へのスタンス、成長するために意識してきたことなどを語ってもらいました。

MEMBER

佐野 泰成

Consulting Div.兼 Ad Strategy div.
 / 執行役員

佐野 泰成

2015年 新卒入社

西村 潤哉

Consulting Div.
 / 執行役員

西村 潤哉

2015年 新卒入社

01

2人が今、大学生ならどのような就活をする?

中川(インタビュアー)

まずは2人の就活への考え方について教えてほしい。もし今26、27卒として就活するならどんなことを意識する?

佐野

自分が就活していた時は、自分が投資するならという視点で業界を選んでいたかな。
自分のお金って思うと本気で市場調査をしたくなるよね。
今どういう状況なのかを知るために決算書を見たり、これからどうなっていくのかを慎重に見るようになるし。今も昔も変わらずここは意識すると思う。

西村

自分たちが就活していた10年前はマイナビ、リクナビなどのナビ媒体が主流で、今はそれ以外にもエージェント、リファラル、スカウト型など色々あるよね。
どういう企業に入りたいかによるけど、ベンチャーに入るならエージェントは必須だと思う。名も知らないベンチャーに出会うことができるのはエージェントを利用する上での大きなメリットだと思う。

中川

エージェントもたくさんあるんだけど、どう選べば良いと思う?

佐野

そもそもどうやってみんなエージェントを知って登録してるの?

中川

広告とかエージェントからの営業電話もあるけど、先輩からの紹介も多いね!

佐野

なるほどね。そう思うと今の就活生はレコメンドとか紹介に慣れすぎているようにも思うな(笑)
エージェントをどう選ぶかというより、自分で選べてないイメージ。
エージェントそれぞれに得意不得意がもちろんあるから、紹介されたエージェントをしっかり調べ、比較し、利用するかしないか、紹介された企業の選考を受けるか、受けないかは自身で意思決定をちゃんとするべきなんじゃないかな。 エージェント選びをどうするかというより、ちゃんと自分で意思を持って選ぼうねってこと。

02

企業選びはどうしていた?

西村

最初は大学の友達と一緒に大手企業を中心に見ていたんだけど、今思うと中途半場な企業に入社しても自分が望むような給与や経験は得られなかったなと思っている。
ベンチャーに視点を変えてからは、自分にどれだけ機会がある環境か、をとにかく考えてた。具体的には新卒1期生2期生にこだわっていた。
大手企業と少人数のベンチャー企業ではそもそもバッターボックスに立てる頻度がやっぱり違うし、その経験が成長を加速させると思うから、成長したいならベンチャー企業を選ぶべきだと思う。 ただキャリアの考え方は人それぞれで、仕事をお金を稼ぐだけのものとして捉え、楽に稼ぎたいなら大手企業且つ年収の高い会社に入って楽するかな(笑)
そうではなく、仕事を自力をつけるものだと捉えガチでやりたいなら、ベンチャー一本で見ていくと思う。

中川

ベンチャーだと=ハードワークを強いられると思っている学生が一定数いて、それがネックになることも多いと思うんだけど。2人はハードワークして成長したい!とかライフバランスが大事!とか就活時に考えてた?

西村・佐野

いや全く考えてなかったな・・w

佐野

学生で「ハードワークしたい」と意思表明してくれる方もいるけど、手段と目的がずれているように思う。

西村

そもそも目標があるからこそ人生は楽しいと思っていて、部活で全国大会行くとか、受験で○○大学行くとかそういう目標のために努力していた期間って自分もそうだけど輝いていたと思う。 「朝早く起きたいから」で部活やる人はいなくて「勝ちたい」から「朝早く起きて練習する」わけで、目的、目標と手段がごっちゃになっているように感じるな。 ワークライフバランスとかは考えてなかった。ベンチャーに行くならそこでトップを狙うと決めていたしね。

03

学生のうちにやっておいた方がよいことは?

中川

よく学生からもらう質問なんだけど、今だから思う学生のうちにやっておいた方が良いことって何かある?

佐野

仕事上はこれといって特にないかな!

西村

やっておけば良かったなと思うのは起業かな。 学生のうちは時間も有り余ってるし、生活も親に支えてもらっているから失敗しても何とかなる。 起業しないと分からないこと、経験できないことがたくさんあるので、それは失うものが少ない学生のうちにやっておくと良いかなと思う。

04

社会人1年目で意識していたことは?

中川

2人は2年目でコミチャレ制度を使って史上最短でマネージャーになり、今もその記録は破られてないんだけど、1年目の時はどんなことを意識していたの?

西村

同期や先輩など、この会社の中だけではなく、とにかく外に人に会いに行って自分の市場価値がどれほどなのかを常に意識していたし、視野を広げていたな。

佐野

自分は西村とは全く逆で(笑)外は見ず、仕事にがむしゃらに集中していた。 会社のニーズや課題を考えそれに沿った動きをしていた。 「会社のニーズに答えてやろう」と思う人間なんて今の時代少ないから、逆張りすることで自身の希少性が高まると思うんだよね。

中川

その先に何が得られると思ってそうしていたの?

佐野

信頼だね。これは間違いないと思う。 1,2年目で信頼を得られれば色んなチャンスが巡ってくるから、あとはその流れにのればいい。西村とタイプが違うけど、どちらのタイプでも中途半端が一番良くないと思う。

中川

2人は確かに1年目の時から別のタイプで尖っていたね(笑) 今でこそ32歳で執行役員就任と圧倒的な成長をとげてきたと思うけど、今はどんなことを意識しているの?

佐野

そもそも自分が圧倒的に成長していると思っていないかな・・笑成長は実感しているけど、上には上がいるし。

西村

大事なのはそれなんじゃないかな。結局DIの中では執行役員になり成長している方ではあると思うけど、世の中みたらどうなのか、とか常に不安はある。
執行役員としてクライアントの前に行くときもやっぱり不安を感じるね。
その不安や市場から求められるレベル感とのギャップを愚直に埋めていくことが成長に繋がるんじゃないかな? 現状に満足しないというか。

佐野

確かにそうだね。 あと成長するのに絶対必要だったのは”(周りに)邪魔されない環境”だよね。

西村

それは本当にそう思う。1年目から自分は「役員になる」というのを公言していたけど周りから何だこいつという態度を取られたり、笑われたり足を引っ張られることもなかった。 それはこの会社ならではの良さだろうね。

05

マネージャーや管理職に向いている人は?

中川

DIでは幹部候補採用を掲げているから管理職に携わりたいと思っている学生にも多く会うんだけど、管理職やマネージャーに向いている人ってどんな人だと思う?

佐野

長期的視点を持てる人かな。 マネージャーや管理職はメンバーに対して投資をするけど、今日明日人がすぐに成長する訳ではないので、長い時間向き合って、巡り巡って自分に返ってくるんだよね。そういう長期的視点をもって、取り組める人が向いていると思う。

西村

あとは意見を持つことかな。マネージャーとしてメンバーに意見を伝えてあげることは大事だと思う。それがその人にとって少しでも賛同できる内容なら良いし。 その人の人生もキャリアも正解があるわけではないから、せめて意見をもって示すことが重要だと思う。

06

成長する人の共通点は?

中川

2人はこれまで多くの人たちのマネージメントをしてきたと思うけど 成長する人の共通点って何だと思う?これもよく学生から質問をもらうので、2人の考えを聞いてみたい!

佐野

よく聞かれる質問だけど、最短距離を狙おうとしているのがそもそも違うように感じる。厳しいこと言うけど。 黙って耐え、続けることができる人はやっぱり強いし、今の転職市場の中でずっと会社にいる人の方が企業にとっては貴重だし、ありがたいからよりお金も払うようになる。そうなったらもう勝ちだよね。 なので答えをすぐ得ようとするんじゃなくて、分からないながらも足元に集中し、まずは耐えることが重要なんじゃないかな。 黙って頑張れるってことは何かを自分で決断しているから頑張れるんだと思うから、PDCAも回るし、何が良かったのか、何が失敗だったのかをちゃんと学べる。 一番良くないのは自分で意思を持たずに、なあなあにやって、結果何が良かったのか、正解だったのかも分からない状況になることだと思う。

西村

そもそもこの質問をしてくる時点で自己理解が足りていないように感じるかな。 今までの自分を振り返れば自分がどう成長してきたかは分かるわけで、そこを理解するべきだと思う。確固たる正解があるものではないよね。

中川

自己理解についてもっと聞きたいんだけど、就活生でも自己理解って人によってまちまちだよね。2人はどう自己理解してきたの?

佐野

自己理解が曖昧な人は決断ができない人だと思ってて、自己定義をしてあげるのが大事だと思う。一旦でもいいから。 自分は根本に立ち返るね。楽しい時と嫌だった時がどういう状況だったか。特に嫌だった時どうだったかを深掘るかな。 楽しい時は勢いでいけるからどうでも良くて、社会も会社も人の感情も波はあるから、下がった時に何が損なわれたら、”止め(とどめ)”になるかを理解しておくといいかな。 僕の場合は「邪魔されたくない」という定義をしている。 だから自由にやらせてくれる今の環境を選択した。

西村

基本的に自分が何者かってずっと考えるものだと思うけど、今まで自分との対話を疎かにしてきたなら、今するしかないよね。 でも絶対自分の定義は今までの人生の中にあるはずで「楽したい」とか「のらりくらりしたい」とか、自己がない人なんていないと思っていて、小学校、中学校、高校、大学と学校や部活、遊びなど日々の様々な場面で色んな選択をしてきたと思う。 その選択を振り返り、分析するのが大事だと思う。

佐野

その逆で言うと成長できる人はやっぱり「選択」ができる人になるね。 自分の軸がある人。

西村

そうなるね。あとはやっぱり佐野が言うように耐えることができる人は強いと思うね。 マネージャーとか管理職とかはまさにそうで、さっきの話のようにすぐに成果に結びつくわけではなく長期的な試行錯誤が必要になるから、完全なる耐えだよね笑

佐野

ただ耐えるにしても安心感がある環境かは非常に重要だと思う。 あとはさっきの自己理解の中で得た「止め(とどめ)」がない環境かどうか。 耐えてても誰にも見られていない、報われるかどうかも分からない環境だと絶対に厳しいし無駄になることの方が多いと思う。 DIはマネージャーや役員などの経営層や周りの先輩たちがしっかり見てくれているし、耐えたで賞がある。 これがあるから信じて耐え、続けることができると思うし、それが自己成長にもつながるんだと思う。